049　　大成する人間の条件とは

　どんな時も鬼崎が鬼崎であるためには普段当たり前に行っている事を当たり前にこなすのが重要だった。たとえば歯磨きにしろ風呂に入るにしろ、決して油断はしてはいけない。油断が隙を生み、千載一遇のチャンスを逃す羽目になるのだから。鬼崎自身も過去に油断をしていて強盗に入られた経験があるので、それを機にどんな時でも集中力を切らさないように常に頭をフル回転させていた。当たり前だが、過集中にならないように限度を守ってだ。そうしていると普段の日常生活をきちっとしていると野球に取り組む姿勢も良くなってくると身を以って感じていた。やはり日常生活からちゃらんぽらんな人間は大成しないのだなと改めて感じていた訳である。

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