漸く出会えた同郷人
人工知能は、声が聞こえる方向に、網膜投射ディスプレイのMAPにマークをしてくれたのだが、保護対象を青一人、敵性反応を赤六匹と分かりやすくなっているのは良いのだが、保護対象と敵性反応の距離が近いので焦りが濃くなっていく。
ブースターの限界まで速度を上げて対象との距離が近づいてPAのカメラから映像を映す事に成功する。
ライフルを構え、ターゲットサイトが敵に合ったのを確認してからトリガーを、引く。
銃器は地球の火薬式ではなく、魔法と化学のハイブリッドが、作り出した無反動レールガンなので、銃身もブレる事もなく、次の標的に狙いを定めて撃つ。
二匹目を倒したら、敵は此方に気がつき、保護対象から此方に意識を向けるが、此方は既に、迎撃体勢は出来ている。
アルフレッドが操作するSRは、保護対象を守る為に四方をシールドで囲み待機。
異世界獣は、此方に口を向けて、謂わばファンタジーの定番ブレス攻撃を仕掛けて来た。
ドラゴンなら、いざ知らずサイズも魔力精製も10ランクは下の敵などPAの特殊塗装すら剥がす事など出来はしないが、整備費が上がるので勿論、攻撃は回避する。
レールガンは白兵戦にも使え、本体をPAの力で棍棒代わりに使っても故障しない様に出来ているので、そのまま殴っても良いのだが
銃身の下部に高周波ソードが付いているのでソレで頭から唐竹割りにする。
残り二匹、仲間を呼ばれると面倒な事になる。
逃げられないようにSRに援護射撃で倒して貰い、トドメに頭、胸、腹の三ヶ所を全ての個体に施していく。
戦争で使っていた量産品のPAは酷い出来だったが、三種とは言え不死認定の人間なので生き返るから最低限の性能さえあれば、良かったのだろうかと、今に思う。
お陰で変な話だが、不死なのに生き残る為にPAの扱いがバカみたいに上達していくのを実感したものだ。
一応、伏兵が居ると保護対象に、危険が及ぶ可能性が、あるので周囲を索敵し、安全を確認した。
久々に見る日本人に、懐かしさと、少しの気後れを感じながら、現状を説明する。
「俺の名前は如月 洋一。
信じられないとは、思うけど、ここは日本ではない。」




