表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あの日、あの場所で見た星空  作者: ともり。


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

45/45

最終話 あの日、あの場所で見た星空

## 最終話 あの日、あの場所で見た星空


かなの言葉を聞いた瞬間、

ゆうきは小さく息を吐いた。


安心したみたいに、

少しだけ笑う。


波の音が静かに響く。


夜風は冷たいのに、

胸の奥は不思議なくらい温かかった。


「……よかった。」


ゆうきが小さく呟く。


かなは少し笑う。


「なにが。」


「嫌われてなくて。」


かなは思わず吹き出した。


「今さら。」


ゆうきも少し笑った。


でも。


その笑い方が、

どこか泣きそうに見えて。


かなの胸が、

じんわり熱くなる。


「かな。」


ゆうきがゆっくり近づく。


かなは逃げなかった。


逃げたくなかった。


「今度は、

ちゃんと話す。」


ゆうきの声は、

静かだった。


「余裕なくなっても、

かなを遠ざけない。」


かなは小さく目を伏せる。


簡単じゃないって、

たぶんお互いわかっている。


また、

すれ違う日もあると思う。


寂しくなる夜も、

きっとある。


でも。


それでも。


もう一度、

隣にいたいと思った。


かなはゆっくり、

ゆうきの手を握る。


あの日みたいに。


でも。


今度は、

ちゃんと自分から。


「……また、

夜コース行く?」


かなが小さく笑う。


ゆうきは少し驚いて、

それから優しく笑った。


「もちろん。」


夜空を見上げる。


あの日と変わらない星。


でも。


隣にいる人だけが、

あの日よりずっと大切になっていた。


静かな波の音が、

夜へ溶けていく。


その隣で。


かなはもう一度、

ゆうきと同じ星空を見上げていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ