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エピローグ
結局、アンは父方の祖父に生まれて初めて会ったのだった。煌びやかな晩餐の席で、近衛騎士団長ラウルも部下のクロードさんもいて、国王陛下が向かいの一番上座の席に座っていた。国王陛下はアンと直接会えたことをとても喜んでいた。今までは写真でしか顔を見たことがなかった、と涙を流して。
「本日が、最終日ですね」
アンがわずかに惜しむように呟くと、ラウルは少し寂しそうに微笑む。
「ええ、今日が最後です。ここは、始まりのカフェ『ミルククラウン』ですから。お好きなだけ、ご質問をどうぞ」
「では、遠慮なく。〝近衛騎士に関係していますか〟」
──はい。
「ここは、私を護衛するためだけに存在する近衛騎士団の詰所だったのですね」
──はい。
「これ、質問ではなく、一度きりの解答だったのですけれど……」
アンはラウルの正直さにくすりと笑って、せっかくなので質問を続けた。
「はなからあなたは、私が王女であることを気づかせ、婚約解消の権利を渡すつもりだった」
──はい。
「つまり、〝ゲーム〟に負けるつもりだった」
──はい。
「莫迦みたいに正直な人……」
〝私と結婚してくださいますか〟




