95話 ケンケンパーとアスレチック。遊具が訓練仕様になっちゃった!
初めは負傷者だらけだったけど、今ではほぼ当たらないらしい。みんな能力高いよね、さすが辺境伯騎士団だね。
ボクはまだそこまでではないけれど、軽く投げられる石は避けられるようになってきた。石を避けるために10回に1、2回は○をちゃんと踏めない事が悔しい。こっちも引き続き頑張るつもり。
あとは、綱渡りだよね。バランス感覚を養うつもりで、木材の椅子2つに丸太を掛けて、丸太を渡るって話をしたら、それも訓練になってた。
大人が一歩踏み出せば、丸太がしなるくらいの細さになっていたし、距離もかなり長くなってた。あと、ここでも石の投げ合いしていたよね。丸太渡る、しなるからバランス取りながら歩く、石が飛んでくるから石を避ける、そして素早く丸太から落ちないように最後まで渡り切る、そんな感じ。
そうそう、この前洗濯で干されてたシーツが風で飛んで地面に落ちそうになってるのを見つけて、ボクが走ってシーツの下に潜ったんだけど、うまく受け止められなかったんだよね。
そのシーツの中から上手く抜け出せなくてもがいていたら、それをみたルーク団長「シーツで敵を捕まえるのもいいかもしれん」って言ってこれも訓練に加わってた。
ボクがシーツがもったいないから網に変えたら?って言ったらルーク団長は悪い顔で、翌日からシーツは網に変わってた。
ただ、投げるだけじゃ上手く綺麗に広がらないし、遠くまで飛ばせない。そこでボクの提案で網の端にいくつか石を括り付けることで重石になり、網を広げて投げることが出来た事で解決出来た。
そして、こんな事もあったよね。丸太もあるから、色々組み立ててみた。横から見て三角に見えるように高く積み上げて、よじ登り、降りる事とか。
丸太を横に数本並べて板のようにして立てて設置し、少し離れた場所に《《高さ違い》》の同じようなマルタの壁を設置して、これをいくつか作って、登っては降りて、次の板の柱を登っては降りてで100mくらいを走り抜けるだとか。
極太の丸太を2本立てて、その向こう側にも同じようにして、そのふたつにハシゴを掛けたのも作ったね。ハシゴは懸垂で渡るけど、これも、これだけじゃない。横からはロープで括り付けた石が次々に狙ってくる。四方八方から迫り来る石を懸垂しながら体をよじり石を避けなければならない。
他には地面から30cm~50cmの高さに網を広げて、地面を履いながら網をくぐること、つまりほふく前進だよね。
これは全部ボクが考えた《《本当は遊びにしたくて提案した》》んだけど、いつの間にか全部難易度増し増しで騎士団の訓練に使われて、いつの間にか騎士団の訓練場の一角にはアスレチックジム?が出来上がっていたよね。
ボクは、ルーク団長の事、鬼団長だって言っていたのに、団員からは、ボクの事をみんなで【孤高の小悪魔】って呼ばれてるって聞いた。なぜー!
そんな事を考えながら、ケンケンパーをしていると小石が足のスネを直撃。
「いたーい」
ちょっと涙目なボク。思わずしゃがみこむ。
「大丈夫ですか?」
心配してボクの近くに来て、ボクを覗きこむルーク団長。
「うん、大丈夫。痛いけどガマンする」
そんな強がりなボクの頭を撫でるルーク団長。今日は優しいな。
「良く我慢されました。泣かずに偉いですよ。さすがですね」
「今日は頑張りましたから、今日の訓練はここまでにしましょう。」
「はい、ルーク団長、ありがとうございました。明日もよろしくお願いします」




