50話 貴族の座り方と、魚骨は肥料になるんです。
「お待たせカイくん。では、イスに腰掛けましょっ!」
「はい、ママ」
ママ、ハイビスカスの花瓶、さりげなーく、メイドさんに渡すんだね~。
ハイビスカスは真っ赤で小ぶりの葉がギザギザしたタイプ。
ママは、白銀の髪だから、どちらかというと白の真ん中に少しだけ赤いハイビスカスがとても似合うと思うなー。
可憐って言葉がピッタリ!
優雅に両足揃えて、少し右に倒して、少しだけ足元を引いて、うんうん、貴族様座りだね。ボクも真似しちゃお。
もちろん、座るのはママの隣。
「あら、カイくん、上手に座れたわね。」
「うん、ママの真似したのー」ニッ。
あちゃー、ママ?後ろの君たち。
また目がハートだよー。
(今日もまたカイトお坊ちゃまの可愛い姿が見れた、幸せ♡♡)
(お母様を真似てるのね?ちょっとすましちゃって、そんな所も、好きっ♡♡)
(((だけど、、)))
ん?ママも、みんなもどうした?
困った顔?ん?困惑?
「ねぇ、カイくん、今、ママを真似て腰掛けたの、よ、ね?」
「うん、上手に出来てた?」
「カイくん、優雅に、上手に座れていたわ。………だけど」
ん?「だけど?」
「それは、女性の座り方よっ」
え?それって恥ずかしいやつ?
やらかした?えー、ボクは男の子。
ちょっと恥ずかしいやつ。テレッ。
その座り方、【お貴族の《《女の子》》座り】だったのかー?
色んな教育されてるけど、座り方は、あれ?確か、習ったかも。おさらいしなくっちゃ。
「そなの?男の子はどう座ればいい?」
聞かぬは一生の恥だよねっ。
「足は揃えるの、倒さなくていいわ。足の裏をちゃんと地面に置いて、そして両手は膝の上に置くのよ」
言われたように、姿勢を正す。
「カイトお坊ちゃま、座り方の復習しますからね」
「はい、マールまた教えてね」
4歳らしく?まだちゃんと覚えてないフリ。
きっとその時は別のこと、なにか考えていたのかも。
折角マールから教わってるのに、今度はちゃんと覚えるからね。ごめんね。
「はい、承知しました。1回で覚えるのは難しいですからね。何回でも覚えるまでお教えしますよ」
「うん、ありがとう」
マール、優しいねっ、大好き。
「では、カイくん!お骨が肥料になるって、詳しく教えてくれる?」
「うん、いーよ。あのね、イカルダの女神様がねー、夢で言ってたのー」
「うんうん、それで?」
「魚がね、生きているうちにたーくさん海からえいよーをもらっててね、骨にもそのえいよーがあるんだって。だから骨は捨てちゃいけないんだって」
「うんうん、そーなの。ママも勉強になったわ。じゃあ、骨はどうやったら肥料になるの?作り方を教えてくれる?」
「うん、いーよー。あのねー、かんそーさせて、こなごなにしてねー、土にまぜたらいーのよー」
「そうなのね、乾燥させて、骨を粉々にして、土に混ぜるといいのね?」
「うん、そーだよー」
「どれくらいの期間乾燥させて、土にはどれくらい混ぜたらいいのかしらね?」
う?これはもう、少しづつ試すしかないよね~。
「少しづつ、混ぜたらいいかも~」
「そうね、地道に試していかなきゃ。さ、うかうかしてられないわ。色々試さなきゃいけないわね」
って、腕を組んで考えるママ。そして、右腕をあげて指を顎にあてている。
それー、《《考える人》》じゃん。
ボクも同じポーズで真似っ子だー。
だって、考える人、なんだか頭良さそ~じゃん?
「ねぇ、ちょっと、まって?可愛いすぎる」
「ほんと、ほんと、いつまでも見てられるわ~、女神様と天使?ね、ね、そうよね?きっとそうだわ、いえ、絶対よっ」
「はぁぁぁ、お母様を真似て、同じポーズをしているカイトお坊ちゃま、なんですか?なんですの?あーだめ。可愛いすぎて、苦しくて、私、死んじゃう」
ちょっと、そこのみんな。
なにコソコソ話してんのさっ。




