38 おじさん(魚)汁完成!食べてミソー。
「坊っちゃま、魚を入れて30分も煮るのですかぇ?」
「そーだよ。あ、ゴードン、アクが出るから、その大きなスプーンで、アクをすくって捨ててね」
「何おっしゃいます、坊っちゃま!
アクが出るから、一回目は汁を捨てるんだわさ」
え?ストーップ。なに捨てようとしてんのさ。
「ダメー、捨てちゃダメだから」
「え?毎回捨ててますよー、何言ってんですか、お坊ちゃん、アクいっぱいの汁は捨てる、2回目も捨てないと魚臭さとか、お肉臭さとか、野菜のエグ味は取れませんぜ、これが料理の基本ですよ」
は?だからかー、だから、こっちの世界の料理は味がないんだ。なんて事、なんてもったいないことしてんの?美味しいとこ全部捨てちゃってんじゃん!
「え?え?と、坊ちゃん、なんで泣いていらっしゃるんですか?‥‥ごめんなせ~」
おい!なんだよ、鑑定眼君よぉ~、ボクは今、怒りとショックで泣いてんだぞって、なんだとー!ゴードンのゴードンが萎れ中?
そんな枯れたみたいに言わないでー。笑っちゃうじゃんか、ブホォ
ほーんとっ、どーでもいいこと、そんな情報いらないよっ。けど、鑑定眼君のお陰で涙は止まったよ。ん?お礼?言わないぞっ。
「うううん、目にゴミが入っただけだよ、もう大丈夫。ありがとう。」
「ゴードン、騙されたと思ってボクの言う通りにまずは作ってみて、お願い」
ボクのいつものお願いポーズ。
「「はぅ~♡」」
ほら、またなの?ゴードン、マール。
いい加減にしてねっ。
また?鑑定眼君、いーかげんな情報いらないよー!ん?ゴードンのゴードンが復活宣言なう!って、ほんとーにいらない情報だっーの。
「わかりました、では、そろそろ30分でしょうかね」
そーだよ、この世界には何故か時計があるんだよ。24時間が1日、前世と一緒で助かった。ま、時計っていっても水時計だけどねっ。どういう仕組みなのかは(容器の小穴から滴り落ちる水の量で時刻を計る)ってしか分からないけど、時計あってよかったー、助かるー、料理は時間との勝負だからねっ。
「うん、アクもキレイに取れてるし、出汁も上手く出てきてるはず」
「さぁ、いよいよミソの出番。ゴードン、これはボクが入れるよ。おーきなお玉とスプーン持ってきて」
「え!?お股でしょうか?」
再起動中、起動中、60%。
な、な、な、ちょいゴードン!
うん、鑑定眼君、ナイスタイミング。
そーいうー情報は必要だよ、うんうん。
「違うよ、お·た·ま。頭大丈夫?」
「では、ミソ、入れちゃいまーす」
よし、ちゃんと溶けたな。
さーいよいよだ。ミソ汁完成ー♡
あら汁かんせー!
「出来たっ。」
パチパチパチ
ありがとう、マールも、ゴードンもありがとう。パパも、セバスも、みんなありがとう。やっとやっとだ。
「味見だね」ゴクッ「あちーっ」
「お坊ちゃま大丈夫ですか?火傷しましたか?それとも、やっぱりウンコ味·····でしたでしょうか?」
「んんんっ、·····うまぁーい、おいちっ」
今のボクは、前世のミソ汁がやっとやっと飲めたこと、感動で涙で顔がすごいことになってるはずだけど、美味すぎて、熱すぎて、ちょっぴり火傷しちゃって思わず赤ちゃん言葉になってしまったけど、そんなこと、どーでもいいんだ。
「「坊っちゃまだけ、ずるいっす(わ)」」
「ほら、マールも、ゴードンも、これ美味しいよ、飲んでみて」




