20話 魔法は5歳から
最近、塩味だけの食の不味さからお腹がすいているボクは、腹の虫の大合唱をして朝を迎えた。
「マール、ボクをパパのところに連れてって。ちょっとお願いがあるの。」
「おはようございます、カイトお坊ちゃま。お父様のところに行かれたいのですね、分かりましたよ。今、確認してきます。少しだけ、お待ちくださいね」
「うん」
マールはボクを世話してくれるもうひとりのメイドのゾイドにパパへ使いをだす。
そうしながら、ボクの洗面とお着替えを手伝ってもらう。
今日は薄い黄色のシャツに、焦げ茶色の半ズボン。クリーム色の靴下にズボンとお揃いの焦げ茶色の靴だ。
「カイトお坊ちゃま、お父様の面談の許可が降りましたよ、早速参りましょうか?」
「うん。」ボクはマールに連れられて歩く。
でもここは見慣れた道だよ。
あれ?ここはママの部屋だ。
パパの部屋はもっと奥だよ。
「カイトお坊ちゃま、どうぞ」
一礼するマールのそばを通りゆく。
ママの部屋にはパパがいて、メイドさんたちにお着替えされているところだ。
ママもメイドさん達にドレスを着せてもらってるとこ。
「おお、カイトおはよう」
「パパ、ママ、おはようございますっ」
「カイト、早かったな。なんだ、私に相談か?お願いがあるそうじゃないか?さぁ、なんだね、お願いを言ってみなさい」
その前にだ!
「パパはママのお部屋でなにをしていたの?」
知っているけど、あえて聞いてみる。
「何もしてないぞ、ナニはしたけど」
バフッ 「おぅっ・・・」
ママがパパの腹にエルボー。
未防備だったパパの腹にクリティカルヒット!
「うっ!」 うずくまるパパに
「ダウニー、子どもに何いうのよ」
って、怒られてやんの!
「いや、何もしていないが、ナニはしただろ?」
ちょっとやめてよ、子どもの前でなんの話をしてんのさっ。
「ンォン、オッホン。カイトのお願いだったか?どんな願いだ、言ってみなさい」
「はい、ボクね、魔法が使えるようになりたい」
「魔法はダメだ!」
「なぜなの?早く魔法を使ってちゅよく(つよく)なりたいの」
「カイくん、あのね、魔法はね、カイくんにはまだ早いの。人はね、5才の誕生日に神殿に行ってイカルダの女神様に祈って、どの魔法が使えるか教えて貰って、それから魔法が使えるようになるのよ」
イカルダの女神様ってボクを転生させた、女神様じゃん
「イカルダの女神ちゃまにお祈りするの?したら、ボクまほーが使えるようになりゅ?」
「あのね、魔法は使える人と、使えない人がいるの。だからカイくんが魔法が使えるか分からないわ。使えても魔力が多い人、少ない人もいるの。だから、魔法を使えても生活に役立つ魔法だったり、魔物を倒せるくらい、強い魔力の人もいるのよ。カイくんは、どうかしらね。でもね、まだ、5歳になるまでは楽しみにしてて」
「はい」なんだ、5才の誕生日まで魔法は使えないのか、ちぇっ!




