世間話
「次の日は、燃えるんでしょ?」
「そうなのよ!彼女に会いに行く罪悪感で、主人と燃えるのよ!snsで見てるだけじゃこうならなかったから、結果的によかったわ!それに、これを仕事に出来たわけだしね」
「一路君は、嫌な話だね」
「いえ、先生は俺を選んでくれませんから…。」
「で、彼女とはどうなったの?」
優衣は、一路君を気にせず聞いた。
「私、ホルモンバランスの乱れが酷くてさ。不安症状やら、一人で家にいれないとか、抱えてたから…。37歳の夏に、生まれ変わりたくてパートしたのよ。小説は、35歳の終わりからちょくちょく投稿してたしね。彼女に会ってみたかった。それで、37歳の9月かな?頑張って会いに行ったの。主人が、出張の時にね。ドキドキしながらね」
「それで?」
「入れなくて、そこを何度も行ったりきたりよ。お店の人に気づかれて入れられた。彼女は、もちろんいたわ!私、お酒だめになってたから長くいれないと思ってたのよ。なのに、朝の五時までいてしまったのよ。」
りあのは、懐かしそうに笑った。
「それで、彼女の連絡先聞いたの。そっから、ちょくちょく主人がいない日には会いに行った。で、半年経った頃に見たい映画があるって言われて一緒に見に行ったのよ。嬉しかったわ。彼女と街を歩けるのも、触れそうで触れない距離も…。より、一層小説書いたわよ。」
「それで、彼女は好きになってくれたの?」
「優衣ちゃん、内緒だけどね。キスしてくれたの!アイドルとキス出来たのよ。で、いまだにほっぺにチューはしてくれる。」
「妊娠した時、何て?」
「おめでとうって言ってくれてね!そして、彼女は今も会ってくれてる。男の子だったから、息子でBLが描けるわ!」
「どんな親だよ!」
「フフフ、だってさ!そうでもしなきゃ、不妊からも逃げられなかったのよ。あの子が大きくなるまでに、私は何作品もあの子の為に産み落とすつもりよ。そして、あの子にも子供が出来ない苦しみわかってもらいたいの。」
「そっか、そっか!いいと思うよ」
優衣は、りあのの手を握りしめていた。
「それで、何の用だった?」
「あっ!MOON先生の話を書きたくてさ!中学生の感じを掴みたくて」
「あー!それね。一路は、どう思う?」
「ちょっと見てもいいですか?」
「はい」
私は、一路君に渡す。
「もう少し、ドライな感じです。後、もっと優しいかもですね」
「恋愛に対して、ドライって事?」
「はい。少なくとも俺の回りはドライだった。だから、先生に振られた時、ビックリしました。」
「何で?」
「何かいいよって言われるって思ってたから」
りあのは、驚いた顔をしていた。
「ハグは、してあげたじゃん」
一路君は、ムスッとしていた。
「酔っぱらったら、抱きついてくるでしょ?それで、許しな」
りあのは、笑ってた。
「でも、一路のお陰だよ!私、悩みすぎてBL作品見すぎと書きすぎで!現実世界で、中学生以上の男の子見たらドキドキしてたもん。変態だと思ってたら、一路に告白されて、仕方ないから何回かデートして。いや、ないわって思えたんだから!ありがとう、感謝してる。」
「サラッと、酷いこと言ってない?」
優衣の言葉に一路君は、首を横に振った。
「先生は、本当にハッキリしてて、サバサバしてて、やっぱり好きです。俺の友達も、みんな好きですもん。こんなハッキリ言う人いないですよ。だから、俺は先生についていきます。例え、付き合えなくてもいいんです」
「そっか、ならよかった。」
「じゃあ、帰るよ」
「楽しみにしてるよ!しんのその作品」
「ああ、ありがとう。私もりあのの作品は、全部見てるよ」
「ありがとう!気をつけてね」
「じゃあね」
私と優衣は、りあのに手を振って帰路についた。
ドライでありながら、優しいか…
難しいけれど、やってみるかな




