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その手に見えるは機械装甲  作者: コラム
1/948

#1

「……部屋が、()らされてる」


学校から帰ってきたミックスは、自分の家に戻るなり絶句(ぜっく)した。


それは部屋(じゅう)が引っくり返され、ありとあらゆるものが()らばっていたからだ。


ミックスが住んでいるのは、(かよ)っている学校の学生(りょう)だ。


とはいっても、国が戦災(せんさい)孤児(こじ)用に作った学校の寮なので、大したセキュリティーはされていない。


(くつ)()いで部屋へと入ったミックスは、まず冷蔵庫(れいぞうこ)を開けた。


「よかった。今日の(ばん)(はん)無事(ぶじ)だ」


そして、中を確認(かくにん)するとホッと安堵(あんど)表情(ひょうじょう)()かべるのであった。


それよりもまず見るべきものはあるだろうと言いたくなるが。


彼の部屋には(ぬす)まれて(こま)るような金目(かねめ)のものなどなく、せいぜい生活に必要(ひつよう)電化製品(でんかせいひん)があるくらい。


――なのだが、ミックスは散らかされた部屋からあるものを発見(はっけん)してしまう。


「あぁぁぁッ!? 銀行(ぎんこう)のカードがッ!?」


そこにはボロボロに()()がったキャッシュカードがあった。


両親はなく、兄と姉と三人で()らしていたミックスにとってこれは一大事(いちだいじ)である。


彼は今すべての生活()を兄と姉から(おく)ってもらっている。


もう時間的に銀行は閉まっているので、キャッシュカードを再発行(さいはっこう)してもらうには明日まで待たねばならない。


これから一週(いっしゅう)(かん)(ぶん)食材(しょくざい)を買いに行くはずだった予定(よてい)が、お金が引き出せないことで(くる)ってしまったのだ。


絶望(ぜつぼう)の表情を浮かべたミックスは、折れ曲がったキャッシュカードの前で両膝(りょうひざ)をつく。


それからガクっと(うつむ)き、その身をプルプルと(ふる)わせた。


「でもまあ、こんなもんだよね……ハハハ……」


そして、(かわ)いた笑みを浮かべ、部屋を片付(かたづ)け始めるのだった。


着ていた学校指定(してい)作業(さぎょう)(よう)ジャケットを()ぎ、散らばっている本やゲーム()(なら)べていると――。


「うん? あれって……?」


ベランダに人が(たお)れているのが見える。


ミックスは手に取っていた本を床へと置き、ひとまず考えることにした。


あれが自分の部屋を()らした犯人(はんにん)か?


ならば、どうして逃げずにベランダで倒れているのだろう?


「まさか……睡眠(すいみん)不足(ぶそく)泥棒(どろぼう)さんだったとか?」


(うで)を組んで(くび)(かし)げたミックスは、つい(ひと)(ごと)(つぶや)いてしまっていた。


国が作った学生寮とはいっても、ここはどこにでもある普通(ふつう)のワンルームマンションと同じ造り。


そんな(せま)いベランダで、なぜわざわざ倒れているのかがわからない。


よほど(ねむ)たかったのかと、(おそ)る恐る開いた網戸(あみど)からベランダへと()り出す。


「うちは貧乏だからお金はありませんよ~。誰にも言いませんから早く帰ってください~」


そして、倒れてる人物へ小さく声をかけると――。


「へっ? 女の子……?」


ベランダにはミックスと同い年――十五(さい)くらいの少女が倒れていた。


全身(ぜんしん)ミリタリールック姿(すがた)で、その(そば)には、先端(せんたん)にナイフの付いた(じゅう)が置いてある。


(かみ)はサイドテールにまとめてあり、ずいぶんと長い。


()けば(こし)まで(とど)きそうな感じだ。


しかし(なぞ)である。


意味(いみ)がわからない。


なぜ自分の部屋にミリタリールックの女の子がいるのだ。


ミックスが唖然(あぜん)としていると、倒れている少女は(うめ)き始めた。


大丈夫(だいじょうぶ)!? ねえ、ねえッ!?」


声をかけても反応(はんのう)がない。


どうやら気を(うしな)っているようだ。


ミックスはこのままにしておくわけにもいかず、少女を(かか)えて部屋のベットまで(はこ)ぶことにする。


「それにしても……綺麗(きれい)な顔をしてるなぁ。とても泥棒には見えない」


運びながら、気を失っている少女の顔を(のぞ)()むミックス。


彼は少女の顔を見ながら、また独り言を呟いていた。


そして(やさ)しく少女を()かすと、彼女の両目がいきなり開く。


「誰なの……あんた……?」


「い、いや、その……わ、わたしはですね……」


それは、どう見てもベットで横になっている女の子に、男が襲い掛かろうとしている絵面だった。


ミックスは善意(ぜんい)のつもりで少女をベットに運んだのだが、彼女は勘違(かんちが)いして大声をあげる。


「キャァァァッ! ヘンタイッ!」


誤解(ごかい)だよッ! (おれ)はキミが心配(しんぱい)でッ!」


ミックスが彼女へ説明(せつめい)しようとした瞬間(しゅんかん)――。


少女の(あたま)が彼の(ひたい)直撃(ちょくげき)


その一撃(いちげき)でミックスは(のう)()らし、そのまま気を失ってしまった。

「楽しかった!」


「読んでいて続きが気になる!」


「これからどうなるのッ!?」


と思っていただけたら――。


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