第9話:ムフフな展開
遅れてすいません…
これからもう少し頑張ります。
ここは屋上。吹き抜ける風の中、5人の獣が立っている。
俺の彼女の薫。俺の幼馴染の紗織。俺の母の有希。俺の姉の奈美。保健室の先生の白雪先生だ。
「……零って…呼んで…」
……心読まれた…俺って読まれやすい体質なのかな……俺にプライバシーというオアシスはないのか……?
俺は必死で心の中のオアシスを探しているなか、5人の獣の周りには異様な殺気が漂っていた。
何故こうなったのかと言うと、俺とムフフな展開をしたいそうだ…正直、やめて欲しい……
「総次はオレの彼氏だ!ムフフはオレのものだ!!数学教師をナメるな!」
数学教師は関係ねぇよ!
「何言ってるの!!総次は私の幼馴染だ!!幼馴染=ムフフよ!」
なんで幼馴染とムフフがイコールなんだよ!!
「バカ言わないの!!総ちゃんはあたしの息子よ!いつの時代も母と息子はムフフなのよ!」
どんな時代だよ!そんな変態な時代あるかっ!!
「母さんは黙ってて!総くん私の弟よ!私=ムフフよ!」
どんな変態だよ!!しかも、弟関係ねぇだろ!
「……ムフフ………」
零先生怖いです…
5人の獣の言い争いは続く。俺はこの場から逃げ出したい気持ちでいっぱいだ。そういえば、次は愛先生の授業だな。遅れないように早く教室に戻らないとな!よしっ!!戻ろう!!
俺は回れ右をして、ドアに向かって歩き出した。………が、肩を掴まれてしまった。
振り向くとそこには薫がいた。
「じゃあ、総次に決めてもらうか!もちろん、彼女のオレを選ぶに決まってるよな。」
笑ってるけど、なんか怖いよです、薫さん。それに肩掴んでいる手がだんだん強くなってるし…
「いいわよ。幼馴染は最後に勝つって、漫画や小説ではそれが決まりなんだから!」
確かに…そのパターンは多いかも…
「あたしもいいわよ!母親は欲情した息子の慰み物になる決まりなのだからね!」
それはねぇよ!変なものの見すぎだろ!
「姉をやらしい目で見ることに背徳感を覚える弟…そして、ある日その欲情は爆発する…」
「やめろーー!!」
思わず叫んだ…
これ以上姉ちゃんに喋らせたら、18禁になってしまう……
「……放課後の保健室……」
「………」
零先生…微妙にツッコミ難いです……
4人はドキドキしながら俺の返事を待ってみたいだ。
そういえば、なんて返事したらいいのだ?
「………誰とムフフするか……言う」
あ、そうだったな!
というか、また心読まれたな……もういいけどね……
選ぶって言っても、薫しか選びようがないなぁ。
「薫は恋人だから、薫しか選びようがないよ。特に母さんと姉ちゃんは問題外だな!」
「総次!!」
薫は俺に向かって走って来て、抱き付いてきた。
こういう所が可愛いなぁ、と思いつつ抱き締め返す。
ふと、見ると母さんと姉ちゃんは絶望していた……
自分が選ばれるとでも思っていたのか?
「ねぇ、総次?」
薫は上目遣いで俺を見てきた。
「何?」
「…オ、オレ、初めては総次の部屋がいい………」
「へっ?」
「だっ、だから、初めては総次の部屋がいいのっ!」
そういえば、選んだ人とムフフな展開だったな…
なんか、ヤバいぞ!上目遣いの薫は破壊力抜群だ!このまま部屋で……
って、バカ!!まだ付き合って、2日くらいだぞ!いくらなんでも早いだろ!
まだ、デートもしてないのに……
「じゃあ、次の日曜にオレとデートするぞ、総次!!」
「えっっ、あ、わかった…って、えぇー」
なんで、薫にまで心読まれるんだよ!!
俺の心はみんなに聞こえるようにできてるのか…
もうエロ本も隠せないよ…持ってないけど……
「じゃ、総次!日曜の10時に迎えに行くからね!!」
そう言うと、薫は颯爽と去って行った。
その後に残った俺と3つの殺気……
「「「邪魔してやる……」」」