第11話:薫とデート〜朝の妨害〜
久し振りの更新です。
感想があれば、よろしくお願いします。
目が覚めるとそこには山があった…
目の前に山があれば、男なら、誰でも登りたくなるであろう……
俺は今、自分のベッドにいる。今さっき目が覚めたところだが、俺の顔は二つの山の中に埋もれていた。
その山の所有者は、今日デートする相手である数学教師、若林薫だ。
こんないい山を持っているなんて、なかなかの大地主だな……って、なに変なこと考えてるのだ、俺!
この状況を不自然に思え、俺!
そして、早く薫を起こさないと、山の魔力に飲み込まれるぞ、俺!
俺は山から顔を離し、薫を揺すりながら言った。
「起きろ!薫!何故ここにいる?」
「………んっ、総次…どうした?」
「どうしたじゃねぇよ!!なんでここにいるんだよ!!」
「今日はデートだろ?だから0時にここに来たんだよ!布団デートだ!!」
薫はとても嬉しそうに笑った。
俺はその顔がとても素敵に思えたが、今はそんなのどうでもいい。
「布団デートって何?ってか、0時に来たって、どんだけ常識知らずなんだよ!!!」
「……だめ?」
薫はウルウルと涙目になりながら、聞いてきた。
ずりぃよ!上目遣いの涙目ってズルイよ!!もう許すしかないじゃん!!
「……別にいいよ…」
「ありがと!総次!!」
薫は思いっ切り俺を抱き締めた。俺の理性は崩壊寸前。
とりあえず、俺は急いで薫に服を着せた。 薫は不満そうだったが、
「せっかくのデートだから外で楽しもう」と言ったら、すぐに服を着てくれた。
「薫。朝飯も食べてないだろ?下に降りて、一緒食べようか」
俺はそう言って、ドアのノブに手を掛けた。
が、俺が力を入れる前に扉が開き、バカ親父の顔が現われた。
「親父なにやっ……
「薫先生おはようございます。噂通りお美しいですね。」
親父は俺を完全にスルーして、薫に近付いた。
薫も
「総次のお父さん……」と呟くと、急いで姿勢をただして、
「おはようございます。お父さま。お若いので、一瞬わかりませんでしたよ。」
と言い、深々と頭を下げた。
〜〜倉田隆光のデート妨害作戦(妄想)〜〜
「薫さん、あなたは美しい…僕のものにならないか?」
「そっそんな……オレには総次がいるし……お父様がいくら素敵だからといって、恋人のお父様と一緒になるなんて……」
「薫さん、大事なのは君の気持ちさ!さぁ、僕のことを隆光と呼ぶのだ!!」
「あぁ、隆光さん。オレを全部あなたのものにして下さい……」
「薫!!何言ってんだ!早くこっちに来いよ!!」
「ごめんな総次。お前じゃお父様の魅力には勝てないわ。お父様を見たら、総次なんか庭にいるダンゴムシ程度よ……」
「薫ーーー!」
「悪いな、息子よ!まぁ、僕のようになりたいなら男を研くのだな!あと、他の女、特に有希には手を出すな!!」
「わかりました。俺は男を研いて、ホモになるよ!!」
HAPPY END
〜〜倉田隆光の妨害作戦(妄想)終了〜〜
「薫さん、あなたは美しい…僕のものにならないか?」
「ごめんなさい!総次のお父様だから、できる限り役にたちたいけど、お父様の魅力は総次には遠く及ばない!!ハッキリ言って、庭のダンゴムシ程度だな。ダンゴムシのものになんかなりたくないし!!そんなことより、総次早くご飯食べよう!!」
「あぁ…食べるか」
薫はそう言うと、総次の腕を掴んで部屋からでた。
ショックでしゃがみこんだ隆光を部屋に残して……
HAPPY END?
俺は薫と一緒にテーブルに着いた。予め梨菜が作ってくれていたのだろう、シチューを一緒に食べる。 こんな風に平穏に今日一日が過ぎたらいいなぁーーなんて甘い夢を見たり、見なかったり………
「薫、今日はどこ行く?」
「総次が決めろよ。お前と一緒ならどこでもいいから///」
くっー。嬉しいこと言ってくれるな!!
まぁ、ありきたりだが、映画でも行くか……
俺と薫は玄関まで歩いて行き、靴を履いた。すると、奥から梨菜がやって来た。なんか異様にお腹がふくれてるぞ……
〜〜倉田梨菜のデート妨害作戦(妄想)〜〜
「総兄あたし妊娠しちゃったの……」
「そんな……あの夜のやつか?」
「うっ、うん……」
「そうか…………梨菜、結婚しよう!!」
「えっ、でも」
「兄妹なんて関係ないぞ!!俺はお前が好きだから……」
「うんっ!!!」
「総次!!オレのことはどうするんだよ!」
「知るか!!豚女とこれ以上付き合う気なんかさらさらねぇよ!!ボケぇ!!」
「そんな………」
薫はその場に座り込んだ……そして、その日から薫は姿を消した………
HAPPY END
〜〜倉田梨菜のデート妨害作戦(妄想)終了〜〜
「総兄あたし妊娠しちゃったの……」
「うんこしたら治るぞ。」
梨菜はその場に座り込んだ。
BAD END
なんか梨菜がだいぶショック受けてるみたいだぞ…冗談を冗談で返しただけなのに。でも、一応慰めておくか……
「梨菜、今から薫と出かけてくるよ。今日のシチュー美味しかったよ!また作ってくれよ」
梨菜はカバッと顔を上げ、満面の笑みで
「うん!!今日の夜も総兄のために梨菜が作るよ!だから、早く帰ってね」
「わかったよ」
俺はそう言って、薫と一緒に玄関を出た。
〇〇梨菜 視点〇〇
くっくっく……これで総兄の外泊&夜遅くまであの雌豚とイチャイチャを防げたよっ!!
これ以上の妨害はないよね?これで総兄と二人きりになれるのかなぁ……総兄に体中を弄ばれるのね………
「ハァ、ハァ……」
あたしの勝ちね!!!
なんか久し振りですね。6月はメッチャ忙しかったので……
どうやったら面白く書けるのかわからないなぁ。