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追放された無能魔術師、実は全属性適性だったので辺境で最強になります  作者: 蒼月アルト


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第28話 処分

 魔術局の裁定は、早かった。


 再現調査から、わずか半日後。

 正式な処分が、文書として通達される。


 ――例外は、ない。


「カイル・ローデン」


 監察官が、無機質な声で名を呼ぶ。


 彼は、俯いたまま動かない。


「虚偽報告」

「職務権限の濫用」

「ならびに、調査妨害」


 一つ一つが、重い。


「よって」

「王都魔術局所属資格を、即時剥奪」


 空気が、凍りつく。


「……待ってくれ」


 カイルが、かすれた声で言う。


「俺は……」

「俺は、ただ……」


「動機は、考慮しない」


 監察官は、淡々と告げる。


「結果のみを、裁く」


 それが、王都だ。


「加えて」

「冒険者登録は、永久停止」


 完全な、終わりだった。


 カイルは、膝をついた。


 誰も、助けない。

 誰も、声をかけない。


 次に。


「セシリア・ヴァイス」


 彼女は、静かに顔を上げた。


 だが、その目に余裕はない。


「虚偽報告への黙認」

「不適切な影響力の行使」


 貴族の娘として、最も痛い罪だ。


「よって」

「ヴァイス家の推薦枠は、正式に剥奪」


 セシリアは、唇を噛み締める。


「……承知しました」


 それだけ言った。


 だが、その背後で。

 家の“力”が、音を立てて崩れていく。


 裁定が終わる。


 監察官が、最後に言った。


「以上をもって」

「本件は、完全に終結とする」


 人々が、動き出す。


 誰も、俺を責めない。

 誰も、疑わない。


 廊下に出たところで、

 リーファが、そっと言った。


「……本当に、終わりましたね」


「ああ」


 短く答える。


 そこへ。


「アレン・フェルド」


 ギルドマスター・ロイドが、現れた。


「見事だったな」


「俺は」

「何もしていません」


「それが、一番恐ろしい」


 ロイドは、苦笑した。


「王都はな」

「“感情で復讐しない人間”を、一番恐れる」


 少し間を置き、続ける。


「さて」

「これから、どうする?」


 俺は、迷わず答えた。


「辺境へ、戻ります」


 王都には、もう用はない。


「……そうか」


 ロイドは、頷いた。


「なら」

「一つ、餞別だ」


 彼は、一枚の書状を差し出した。


「王国正式依頼」

「辺境監察を兼ねた、自由行動」


 つまり。


 縛られない、権限。


「……ありがとうございます」


「礼はいらん」

「これは、王都の“後悔”だ」


 俺は、受け取った。


 王都の空は、今日も澄んでいる。


 だが。


 もう、俺を縛るものはない。


 追放された無能魔術師は、

 この日――


 完全勝利を収め、王都を去る資格を得た。


 ざまぁは、終わった。


 だが。


 物語は、ここから――

 さらに大きな舞台へ進む。

本話もお読みいただき、ありがとうございました!


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