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610①


            【610】 智 有 盗 聴 さ れ る (上) 

 

      智有(ともあり)が完全防音にリフォームした居間に妻真衣子は密かに盗聴装置を仕掛けた。

        是は如何にも大ピンチ‼。果たしてナニか拙いハナシでも露見したのかな?。


▼此処で明かされる鳥島大学OB三人ダベリ会の成立過程。三恵子は偶々智有の病院で経歴銘板を見て院長の出身校が宗樹と同じと知りご注進。嬉しい宗樹は親友の昇造に伝達。

其れを聞いた智有が喜んで自宅に招待。其れがダベリ会の一回目と為った。そ~言う事。次は昇造と宗樹の腐れ縁。昇造は市立南野高校出身で宗樹は市立日辻高校出身。二人は

偶然に同じ鳥島大へ入学し初顔合わせ。専攻で揺れ動いた二人だが結局集団遺伝学教室で卒論の相棒に為った。相手を信頼し概ね任せ待ち構え取り纏める昇造。相手に負担を

掛けさせまいと只管突っ走る宗樹。二人の相性は最早運命レベルにベスト?。案外物言いがぞんざいな昇造。二か月年上?で兄貴面。一人っ子で寂しがり屋の宗樹は喜んで弟志願。


▼珍しく智有が情報発信。次男智明の妻希実子の実家がある赤川付近には恐ろしい鉄橋があると言う。其処は川を渡る区間は上下線は各々単線。然も枕木の下には地面がない。

なので下を流れる川が素通しで丸見え。「眺望は素晴らしいけど凄く危険な場所なんです」すると昇造が発言。「玲衣子も高校生の時にそんな鉄橋を渡ったことがあると言って居たよ」

通学の帰り道。南陽電鉄で偶々事故があり線路の上を次の駅まで皆で歩いた。つくし採りでも友達と良く歩いて居た。鉄橋の枕木の下は何れも筒抜けだった。当時は是がフツ~。

「ではあの鉄橋は蒸気機関車時代の生き残りなんですね」「でも危ないなあ」すると宗樹が中学時代に父から聞いた『危機一髪事件』のハナシを披露。


▼突然俊一(としかず)は追い詰められて居る自分を知った。此処は狭い鉄道橋の上。遥か下は川。迫る列車の響き。逃げ道は下だけだが余りにも高すぎる。なんでこう為るの~?。

其れでは解説しよう。俊一は趣味の読書に夢中に為り、帰りの汽車で下車する網星駅を乗り過ごして仕舞った。止む無く次の駅で降りたが上り列車が来るのは1時間後。

すると待てばイイのに何故かホームから線路に降り、網星の方角に向かって歩き始めた。線路なら最短距離で道に迷う懸念もない、汽車が来たら反対側の線路に退避と言う腹心算。

処が鉄橋部分の上下線は各々が単線てな場所もある。俊一は偶々其れを見過ごし、然も近づいて来る列車の気配に気づかず死地に足を踏み入れて仕舞った‼。


▼走って逃げる暇もない儘に立ち尽くす内に列車は鉄橋を通過。「ウワ~‼、死んじゃったの?」と、其処へ浮かびあがった人影。其れはななんと俊一‼、「キミは不死身かマジシャンか?」

実は彼は咄嗟に、反射的に枕木の隙間に飛び込んだ。枕木にぶら下がって列車を遣り過ごし、其れから懸垂で元の場所へ生還。やがて彼は平然と家路を急いだ。其れを聞いた宗樹。

「なにムチャしとんじゃオドリャ~‼(リアル感優先で現地語)」帰って嬉しい、聞いて情けない。スイッチが入ると手が着けられない。宗樹はゲノムの共通性を実感。なお現場での

推定時刻は7時過ぎだが夏でまだ明るかったのは幸運。ちなみに俊一は高所恐怖症。なのによく頑張った‼。「要するに自慢話?」「とんでもない‼。キモを冷やしたよ」


▼昇造の次女月名は独身貴族でリッチ。此の間も友人と京都へ一泊旅行。人力車であちこち連れて行って貰ったとか。「其れで思い出したんだが、俺はシロトピアの時に日辻駅前で

偶々輪タクを見かけて居る。ハナシには聞いて居たが実際に乗ったことはなかった。其れで営業して居れば乗りたいなと思ったんだが運転手が居なかったので諦めたんだ」

「観光に使ったのなら乗れたと思いますけど」「惜しいことをしたよ」するとまたまた意外性の宗樹が、「ボクは網星駅から家まで乗ったことがあるよ」其れはなんとも羨ましい‼。

輪タクとはアバウトに言えば人力車の前に自転車を連結したもので今のタクシーのご先祖。カンボジアではバイクを連結して居る。チャンと幌があるので雨でもOK。


▼定員は二人だったが、小柄な母と子供を含む三人家族を運転手は「どうぞ」と乗せてくれた。すでに深夜でバスもなく歩いて帰る心算だったので思い掛けないリッチ為るサプライズ。

勿論初体験。スグに家に着いて降りるのが惜しい気分だった。結局あとにも先にも是がたった一度の体験に為ったが、三人で一緒に乗れてとても幸せだった。其の後宗樹は

日辻市戦後60年の冊子の09ページ目。日辻駅前の写真で此の輪タクを見付けた。宗樹は此処で昇造に質問。「昇造、ホントにシロトピアの時に見かけたの?」「エ、アレ?」

「お前にもあの戦後60年の写真を家で見せただろ?。若しかすると記憶がスクランブル。てなことはないよね?」すると昇造は呆然自失。「ウ~ン、自信がない‼」


▼「智有先生は同窓会には出て居るの?」「ハイ、ま~大体は出て居ますよ」「俺は72歳の年に宗樹に無理やり連れて行かれたんだ。すると偶々自分の干支の年で然も50周年目」

「みんな元気でしたか?」「もう7人も亡くなって居た。こんな事ならもっと早く出て居れば良かったのにと後悔したよ」「でも昇造は其のあとも全然行かないんだよ」「お前だって

行ってないだろう」「次の干支の年には行くよ。其の時は84歳に為る」「じゃあ俺も若し生きて居たら行くよ」「昇造は100歳まで生きるよ」宗樹は初めて同窓会に出席した経緯を

智有に説明。「実は脳血栓の後遺症でリハビリをして居た宝塚の小杉健児が大分良く為ったので其のお祝いの意味で彼の妻の真名子と四人で行ったんです」


▼健児と真名子の話は第一巻『夫々の女』の『挑発作戦の女』で紹介して居ります。2017年10月14日。第50回目の同窓会は京都嵐山「花の家(公立学校共済組合)」にて開催。

宿に着くと健児夫婦と昇造は同室だが何故か宗樹は別室。部屋は概ね三人部屋で偶々女性は健児の妻真名子だけ。偶々宗樹の方が弾き出されたのか?。処が実は其処には水面下で

宗樹を招いた実力者二人組が居た。宴会の席で昇造は「健児の全快祝いの意味で兵庫県の四人で参加しました」とマンマの代表者発言。しかし其れで他の三人は簡単な会釈レベルで

挨拶終了。まあ悪いことではないけどね。宗樹は案内係の大槻満に「同室の二人って誰なの?」と尋ねた。満は笑って、「言うとキミが逃げ出したら困るから言うなって言われて居るんだ」


▼はて、自分が引け目を感じるような相手って此の地球上に居たかな?。全く心当たりがない。すると満は、「でも二人とも役員だから心配ないよ。キミが遣って来るのを卒業直後から

ずっと待って居たらしいよ」「其れなら呼んでくれたらスグに来たんだけどね」「まあとにかく会ってみて」宴会のあとぽ別室で無礼講の懇親会。少人数のグループが自然形成。

宗樹は寄って来る懐かしい顔を何人も見たが部屋に呼んだのが誰かまでは特定出来なかった。すると部屋で入浴の準備中に学生寮仲間だった西村康介に遭遇。

「やあ久しぶり」「モロに49年ぶりだよ」「するとボクを部屋に呼んだ役員さんってキミなの?」「も~一人赤鬼が居る」「あ~臼杵くんか」(分かるんかい‼)。


▼大浴場に入ると湯船の中央に赤鬼が仁王立ち。臼杵は二人が入って来るのを随分前から待って居たらしい。なので湯に漬かり過ぎてマンマ赤鬼。「やっと来たな」「やあ怒ると怖い

臼杵くん」宗樹は昔の『東元殴打事件』のことを無意識に口走ったのだが、すると二人は一斉に「怒ると怖いのはお前だよ‼」「でもボクには怒った記憶など全然ナッシング」

すると臼杵は『法律論争事件』のハナシを持ち出した。「夜に攻めて来た法科の連中20人を叩き出したんだろ?」「精々4~5人だよ。其れにチャンと和解して円満解決」

「其の場でスグにか?」「エ~っと真夜中。若しかすると夜明けかな?。でも乱闘騒ぎなんかは全然なかったんだよ」「黒鬼のサイコ攻撃で勝ったんだな?」


▼「黒鬼ってなに?」すると康介が解説。化学科教室では臼杵は赤鬼、東は青鬼、そして宗樹は黒鬼。其れが化学科のジョ~シキだったらしい。

其の間に入浴の限界に達した臼杵は湯から上がり水を被って、「あとは部屋でゆっくり話そう」劃して決戦の舞台は寝室へとなだれ込んだ。

お風呂の雑談で康介は鬼三匹の謂れを説明。宗樹は生物学科なので知らなかった。先ず臼杵は元々色白で血色良好。相当な直情軽行型の熱血漢。なので

怒ると忽ち赤鬼。東は元々色白の優男。コ~フンするとスグ青ざめるので是もマンマ青鬼。では何故化学科ではない宗樹までが鬼三匹のメンバーなのか?。


▼宗樹は夏休みに帰省すると白浜海岸の堤防で半日以上日光浴。是は現在も継続中。要するにガッツ石松や松崎しげるのお仲間。学生寮の庭でも

頻繁に日光浴。しかし怒っても顔色の変化は朧げ。只眼光がメッチャ鋭く目つきが険しく為り凄い威圧感。尤も本人は無自覚。其の噂は遍く知れ渡って居た。

但し全く暴力的ではないので臼杵はサイコ攻撃と表現。言い得て妙。宗樹の納得した様子に康介は満足げ。やがて一緒に部屋に引き上げた。

部屋でテレビを見て居た臼杵は二人を見ると冷蔵庫からビールを出して来た。「お前は飲んでも酔わないんだよな?」「今はスグ酔うよ」


▼此処で図らずも宗樹の倹約哲学が露見。「少ない量でも酔うコツは酒を口に含んで時間をかけて舌に吸わせる。すると仮令コップに半分のビールでも

十分に酔える」此のハナシに顔色を変えた二人組。「ビールは頻繁に飲むのか?」「ウ~ン、夏が多いけど不定期」「ナニ其れ?」「奥様は通常

350ミリリットルの缶ビールを飲み通常は其れで完結。処が偶々500ミリリットルを開けると少々余る。すると捨てる依りはベターと言うことでボクに

お零れが回って来る。其れを舌に吸収方式で飲むと幾ら少量でもOK」聞いて二人は思わず落涙。「な。なんと不憫な‼」「ン?、ハッピーだよ」


▼すっかりチョ~シの狂った臼杵だが果敢に反撃に転じた。「お前何故今まで同窓会に来なかったんだよ?。ずっと待って居たんだぞ」「ゴメンね。何時も

ハガキが来る度にあ~行きたいなあと思って居たんだけどね」「来れない訳でもあったのか?」「特別予算が出なかったんだよ」「ナ、ナニ、予算とな?」

「そんな言い訳は予算かなんちゃって」とか返すココロの余裕は最早臼杵にはなかった。「お前、月々の小遣いはど~為って居るんだ?」「現時点でイイ?」

「とにかく言ってみろ」「年金ごとに10万円貰う。詰り隔月で確実(ダジャレ?)」「十分にあるじゃないか」「処がそ~では有馬船」


▼「先ずサラ金に7万円振込。医療費は2カ月で平均17000円。自炊費用は同じく12000円。残りは2カ月で1000円」「ゲゲゲ‼」元経理課長の臼杵は

其れでも必死に食い下がる。「まだ借金があるのか?」「ウン、知らぬ間に焦げ付いて知らぬ間に延滞利息が急成長。裁判で何とか和解して正常化。

此の儘行くと85歳には完済する」臼杵はナミダ゛を拭って質問続行。「するとあと三年で後期高齢者に為るから医療費は半減だな?」「ウン、だから

其れからは支給は9万円に減額」「ひ、酷過ぎる‼」臼杵は残る最後の気力で確認。「自炊費用ってのはなに?」「夕食のみ提供で朝昼は自炊なんだ」


▼とうとう燃え尽きた臼杵に代わって今度は西村京太郎。ではなく康介が更に追及。「特別予算はどんな時に出る?」「先ず入院の時。其れと耐久消費財の

世代交代。7000円の冷蔵庫で補助5000円。8500円のテレビで5000円。25000円のビデオで10000円、26000円のパソコンで10000円」

「エ?、なんでそんなに安いんだ?」「リサイクル店かネットの中古品だから安いんだよ」「特別予算の金額がアバウトだな」「ウン、趣旨はお見舞金だよ」

「ビデオやパソコンの時には予算が足りないけどど~したんだ?」「娘が貸してくれるんだよ。2カ月ごとに1000円ずつ返済して居る」「ゲゲゲ‼」


▼此処で立ち直った臼杵が一段深い質問。「ギブアップしたら怒鳴る。元へど~為るのかな?」「多分支給ゼロで其の都度申請方式に為るけど其れはヤバい」

「なんでだ、ケチるのか?」「イヤ奥様は太っ腹だから言えばスグくれると思うけどね」「じゃあもう其の方がラクだろ?」「処が何分奥様はアバウトなのよ。

恐らくそ~すると出したいけどナインテンなシーンが激増する。するとサラ金の支払いが不可能に為り延滞利息が復活する。するともうハイ其れまでよ」

「お前が管理しないとダメってことか?」「ハイ其の通り」此処で康介からまた質問。「お前何故妻を奥様って呼ぶんだよ?」出ました根本的質問が‼。


▼宗樹の言い分。「気高い尊い奥様をそんな妻らない言葉で呼べません。奥様は天使で天女で女神で自分以上の存在です」二人は思わず大爆笑‼。

「其れじゃあお前はなんなんだ?」「ボクは奥様の道具で㒒(しもべ)でゴーレム(土人形)。奥様が居なければハイお仕舞。此の年まで生きて来られたのは

全て奥様の意思と愛情に依る奇跡です」二人は顔を見合わせて嘆息。「お前70過ぎても女房にイカれてるのか。お前の女房ってのはそんなに美人なの?」

「他者との比較は無意味だよ」「主観では?」「前人未踏、空前絶後、天上天下唯我独尊。ミラクルでアンビリーバブルで絶品だよ」


▼二人はゲッソリ‼。聞かなきゃよかったこんなこと。と言う表情。「極端なかかあ天下だな」「飛んでも発奮、歩いて5分」「ナニ其れ?」ボクの奥様は

謙虚で優しくて外では必ずボクを立ててくれる。あ~家でも毎晩勃ててくれてるよ」「コラコラ其の歳でか?」「うちの奥様はメチャ若いんだよ」

「メチャ年下なのか?」「ウン、見かけは十分50代。喋ると途端に40代、アタマは永遠の女子高生」「年齢は?」「戸籍上は69歳だよ」

呆れて絶句の二人だが。「其れで毎日勃ててるのか?」「ウンでも何時もチャンと意思確認はして居るよ」なんともリアルなお話では有馬専科‼。


▼顕著にヤバいハナシをニコニコしながら淀みもなく喋る宗樹。只呆れて居た二人だが、段々に是は宗樹流のジョークなんではないかいな?。と言う

気がして来た。其のように解釈した臼杵。気を取り直して愈々本題。「実はお前に会いたがって居るのは本当は元なんだ」「エ、東くん?」「今は鳥居だよ」

「ああ養子に為ったの?」「ウン、バーテンのアルバイトをして居た松江のプリテンドの一人娘と結婚したんだ」「其れって何時頃のハナシ?」

「お前が日辻へ帰った一月後だよ。退学と同時に結婚したんだ」「ああヤッパし退学したんだね。ボクは新しい卒業者名簿が来るたびに彼を探して居たんだ」


▼「お前そんなことをして居たのか?」「ウン若しや若しやに曳かされて」(岸壁の母か?)。「其れなら俺に聞いてくれたらよかったのに‼」

「聞くのが怖かったんだよ」「するとお前もうすうすは分かって居たんだな?」「ウンま~クールファイブ状態」「なんだよ其れ?」宗樹はコ~フンすると

スグに歌が出る。学生寮仲間だった康介は良くご存じだが当初から下宿組だった臼杵は全く知らなかった。そして宗樹の突然の熱唱にフリーズ。

『あ~いまさら、どうにもならないわ。どうにもならぬと知りながら、ココロが疼いて泣き出して、裸足で駆けたい赤鬼くん』チャンとギャグで締める宗樹。

、

▼「誰が赤鬼だよ」「だって泣きながら元くんを殴って居ただろう?。あ~是は暴走だなとスグ分かったよ。だから彼も全く抵抗しなかっただろ?」

「ウンあれで俺は徹底的に打ちのめされた。矢張りもうダメなんだなと思ったよ」「でも今は幸せなんだろ?」「うん、子供も息子が二人居る」

「でも何故元くんはボクに会いたいのかな?」「お前があれからチャンと就職出来たのかが心配だったらしい。なにか必死な感じがしたんだと言って居た」

其処で宗樹は正月に突然ニャンコに死なれてからずっと錯乱状態だったハナシをした。其れから彼の優しさに感激したことでようやく元に戻ったことも話した。


▼「だから元くんはボクの恩人なんだよ」「そんなことがあったのか。其れを元が聞いたら喜ぶだろうな」「元くんとは良く会って居るの?」「ああ2年ごとに

必ず会って居る」実は卒業した年の一回目の同窓会花嫁護で開催。次の年は京都。其れが今では定例化して居る。「あ~ナルホド}なので嫁後の時は

何時も二泊三日。同窓会の終わったあとで夜にプリテンドへ集合。彼の妻のサントリーも参加。「奥さんサントリーなの?」「鳥居陽子だからニックネームが

サントリーなんだよ。でも毎日ニッカウイスキーを飲むのが日課」「臼杵くんジョークも言えるんだね」劃して一気に嬉しいムード。


▼「ウン分かった。じゃあ来年の同窓会の二日目には必ず松江に行くよ」「同窓会には出ないのか?」「其処までは予算が出ないと思うよ」またまた

呆れる二人組。「今回はど~して予算が出たんだ?」「健児の全快祝いで一緒に行くと言ったらメチャ喜んでくれて予算がメッチャ出たんだよ」

フ~ンそうなのかと二人は宗樹夫婦のルールをやや理解。「じゃあ来年は援護射撃をして遣るよ」「援護射撃?」「元に50年ぶりに会いたいと言う招待状を

書かせる」「あ~其れなら一発だよ‼」三恵子は夫が恥をかくことは我が家の恥と考えて居るのです。三恵子のルール一つ解明‼。


▼此処で舞台は再び智有の居間。「じゃあ松江に行ったんですね」「ウン、彼に逆にお礼を言われたよ」元は宗樹が先に寝て居て布団が温かかったので

大喜び。妻(当時は恋人)に其のハナシを披露。すると其れから布団は一つに為った。其れが一気に結婚に至った切っ掛け。すると昇造。「其れを妻の陽子は

黙って聞いて居たのか?」「思いっきり抓(つね)られて居たよ」「ヤッパリな。其れで、彼が退学するに至った経緯は分かったのか?」「ウン分かったよ」

彼の実家は多くの不動産を持ち裕福。元は予想では落ちるハズのない西京大に不合格。そして翌年も不合格。詰り受験運はサイアク。劃して鳥島大へ入学。


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