↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あばずれ娘、救国の英雄になる  作者: 柴野独楽


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

9/9

第1章 あばずれ娘、見出される 17

     17

 呪文を唱え終わると、まずはローズが出現した。それから再び呪文を詠唱するとパンジーが出現。既にあたしの足にまとわりつき、のどをごろごろ鳴らしているローズと一緒になって、身体をすり寄せてくる。

 父の農場の穀物小屋の一番高いところに鎮座し、他の猫たちを従えて、我が物顔に下界を睥睨(へいげい)していた、リーダー格の灰色猫、ローズと、常にその横に付き従っていた、サブリーダーの三毛猫、パンジー。彼らが目を光らせている限り、穀物小屋も、私たちの住んでいた母屋も、決してネズミの害にさらされることはなかった、頼りがいのある管理者たち。

 そして、私が穀物袋の上で昼寝をしたりしていると、いつの間にか脇の下やお腹の上に丸くなっていて、気がついた私がそっと背中をなでてやったりすれば、心の底から満足そうに喉を鳴らしてくれる――ローズとパンジーは、仕事ができるだけではなく、とびきり性格もよくて優しい猫だった。

「ローズ、相変わらずきれいな毛並みだね!そしてパンジー、まるまっちくって甘えんぼで、相変わらずキュートだ!」

 この時も、私が名前を呼ぶやいなや、この上なく嬉しそうに、

「にゃごろ」

「にゃにゃにゃああん」

 満足げな甘え鳴きをして、さらにぐりぐりと頭を擦り付けてくる。

 2匹を思い切りもふもふなで回していると、アニーがくすりと笑った。

「お嬢様、この二頭はネコの中でも一番の古株です。どうか、精霊となった時の変わりようにショックを受けないでくださいましね?」

 いやいや、ショックなら、パットが食えないオジサンで、アンタが妖艶な美女だった時に十分受けたし、と思いつつ、一応神妙な顔でうなずいてみせる。

 と、アニーが2匹に向かい、ゆっくりとうなずきかけた。

 たちまち2匹は姿を変え、二人の人間の姿になる。

 ローズはダークグレーのスーツに揃いのチョッキ、濃紺のネクタイを締めた、一分の隙もない姿。そしてパンジーは生成りのシャツに赤の蝶ネクタイ、毛織りの柔らかそうなズボンに、やや突き出たお腹のせいか、ベルトではなくサスペンダーを身につけ、オマケに鼻先にちょこんと丸眼鏡を乗っけた、いかにも教師か学者さんか、といった出で立ち。

 そして、二人とも軽く60歳は越えているおじいさんだった。

 ああ、なるほど、そういうことね……。

 ある程度予想していたとはいえ、二人が自分のより数十歳は年上の、落ち着き払った男性の姿となったことで、私は思わず、笑顔をこわばらせていた。

 だが、二人は私のさっきの失礼な態度なんか全く気にしていないかのように、

「お嬢様。お久しぶりでございます」

「現世で再びお目にかかれて、まことに嬉しゅうございますぞ、お嬢様」

と、ただただ懐かしさをにじませている声で挨拶してくれる。

「久しぶり、なんかごめんね、こんなに立派な人たち捕まえてべたべたなでたり、かわいいとか言っちゃったりして」

上目遣いでそう言うと、ローズが峻厳(しゅんげん)な顔をほころばせた。

「いやいや、とんでもございません。我々とて、元々の習性は色濃く残っております。お嬢様の手に触れられるのは、この上なき幸福でございます」

「いかにもいかにも。元来ネコは、犬の方々と違って年長者を敬い、経験を尊ぶ習性がございますのでな。深い知性の象徴たる老齢を隠したりせず、むしろ進んで表に出したがるからこの姿をしておるだけ、もしお嬢様がお好きというなら、いつでも少年の姿となりますぞ」

 パンジーが大まじめにそういったところで、思わずわたしは噴き出した。

「いやー、さすがに中身ってか、正体がその姿だと分かってんのに、一緒にじゃれ合うのってのはね」

「なんと、そうでございましたか!」

「うむ、これは少々失敗したかもしれぬ。多少同胞たちから侮られようとも、はじめから若い姿となるべきであったか」

 二人が本気でがっかりしてるようなのを見て、私は再び、くすくす笑い出してしまう。

 と、そこへ、アニーがするりと口をはさんだ。

「全く、二人ともお嬢様にもっと触れられたいだなんて、なんてはしたない、好色なご老人だこと。それに、さっき「ネコは年を隠したがらない」とか言ってたのは、私たちに対する皮肉?犬は見せかけの若さばかりにこだわる、野蛮な種族だと?」

 机に足を組んで腰かけ、完璧な裸体を惜しげもなくさらしながら、にったりと微笑むアニーに向かって、ローズは眉間に皺を寄せ、パンジーは大きく目を見開いてみせた。 

「奥方様、なにをおっしゃるのです!主様に触れられるのは純粋なる喜び!ご寵愛を受けたい気持ちに、不純さが混じる余地などあるはずがございません!」

「まことに、まことに!それに先ほど申し上げたのは、単に、犬と猫とはものの考え方が違う、ということでございます!皮肉など、とんでもございません!」

 むきになって言い立てる二人の姿に、アニーは手を口に当てて、くすくすと艶やかに、この上なく品よく笑った。

「ええ、分かっておりますよ。ほんの冗談です。あなたたちのお嬢様への愛と、私たちへの友情を疑ったことなどありませんわ」

「それならよいのですが。全く奥方様ときたら、お人が悪い……」

「全くですな。これほど長くお仕えしておるというのに、未だ悪い冗談を口にして、我々猫を試したりなさるのですからな」

 ローズとパンジーが揃ってため息をついたところで、アニーは少し、困った顔になった。

「ごめんなさいね。あなた方を疑うわけではないのですが、猫族の品位を疑わざるを得ない経験を、今し方したばかりだったので」

 そこでアニーは、自分のかたわらに立ち尽くし、着々とハゲ頭のてっぺんの樹を成長させ続けながら、驚愕と恐怖とで目を皿のように大きく、瞳を点のように小さくしているかわいそうな若者へ、ちらりと冷たい視線を送った。

「なんと、お前……ツナか?」

「うむ……そうだな、ツナに違いない。なぜお前が、我らが敬愛する主様と、限りない尊敬と感謝の念を注ぐ団長殿、奥方様のおそばに突っ立っておる?」

「まさか……まさか貴様、この方々に粗相をしたのではあるまいな!」

「なんと!貴様など、この方々とのお目通りすらもったいない立場だというのに、あまつさえ、粗相を働いただと!」

 怖いオジサンに脅され、もっと怖いオバ……妙齢の美女に手ひどく折檻されたあげく、今度は峻厳な老人二人のこの上なく激しい怒りの矛先を向けられて、かわいそうにツナ様は、もはやその場にいることすらつらい、できることならこのまま消えてなくなってしまいたい、といわんばかりの風情で、ぶるぶる震えていた(もし彼が猫の姿のままだったら、きっと体中の毛がげんなりとしおれ、世にも哀れな泣き声を立てていたに違いない)。

「ローズ殿、そしてパンジー殿、違うのでございます。私は……その、ちょっとした行き違いでして……」

「あら、行き違いで、あなたは我らが主様をたばかろうとしたの?」

 アニーがねっとりと声をかけると、ツナ様は「ひっ!」と息を飲み、そのまま黙り込んでしまう。

「我らが主様をたばかろうとした!?なんと、それは、聞き捨てなりませんな!」

「ええ、ええ、ぜひとも、詳しくお聞かせください」

 ローズとパンジーが揃って顔をこわばらせたところで、

「実はね……」

と、アニーがツナ様の「やらかし」を、かいつまんで説明する。

 耳を傾けるうち、ただでさえ険しかった二人の顔が、みるみる紅潮していった。

「なんとまさか、そのような悪事を働く猫が、まだおったとは!」

「猫族全体の名誉にかかわる問題だ!困ったことをしでかしてくれたな!」

 非難のこもった目で見つめられ、ツナ様は痛みも忘れたのか、直立不動で、ひたすら脂汗を流している。

「違うのでございます!これには、その、訳が……」

「言い訳など聞きたくない。我らを裏切り、階級派に走っただけでは飽き足らず、あまつさえ猫族の顔に泥まで塗りおるとは!」

「我らの情けに取りすがり、ようやくのことで学院を卒業するやいなや、我らに鼻を引っかけぬ態度を取りおって!いつかなにかやらかすのではないかと思っていたわ、この思い上がった若造が!」

「たかが魔章紋三つを描くだけに、15分もの時間をかけるとは!しかもたかがその程度の実力を鼻にかけ口答えするとは、まさに言語道断!」

「しかも、何じゃこのできばえは!契約紋も精霊紋も、正しき位置から大幅にずれておる上、微妙にゆがんでおる!これでは、呼びだされた精霊が力を出し切れぬばかりか、一人の身体に描ける精霊紋の数自体、減ってしまうではないか!なにが『これほどの速度と正確さで魔法紋を描けるものなど、精霊界広しといえども、そうはいないのではないか』じゃ!まったく、この未熟者が!」

 研ぎ澄まされた剣のように鋭い舌鋒でかわるがわる責め立てられ、哀れツナ様は立ち尽くしたまま、めそめそと泣くことしかできない。

 その様子を、パットもアニーも「我関せず」といわんばかり、ゆったりとした笑顔を浮かべ、なにいわずに見守っていたのだが……とうとうツナ様がその場にへたり込み、嗚咽し始めたところで、私はみていられなくなった。

「あの、ローズ、パンジー。あたし、精霊界のしきたりとか関係とかよく分からないんだけど、そろそろ許してやってくんないかな?なんか会った時から偉そうで、いろいろ嫌みったらしいことも言われたけど、牧場主たちに殺されかけてたあたしを救い出してくれた恩人でもあるんだよ、ツナ様は……」

 私がそう口にした途端、突然その場に居合わせた皆が愕然とした表情で私を振り向くと、そのまま凍り付いたかのように静止した。

 え!?なに、あたしなにか悪いこと言っちゃった?

 皆の思ってもみなかった反応におたおたしながら左右を見回したところで、

「パトリ……今お前さん、なんて言った?」

と、パットがゆっくりとした口調で尋ねてくる。

「え?だから、命の恩人だって……」

「誰が?」

「だから、そこにいるツナ様が」

 その瞬間、それまで息をつめて私を注視していた全員が、ため息をついた(ツナ様のため息だけが、他の四人とは微妙にニュアンスが違うものだったように感じたが……それは正解だった。今思えば、彼のあのため息は、絶望を意味するものだったに違いない)。

「一応、念のために確認しておくが、お前さん、今までこいつから、様付けはやめてくれとか、ただのツナと呼んでくれとか、そういったことを言われた覚えはねえか?」

「え……」

 そう言われて、私ははたと考えこんだ。

「あの、覚えてますよね?私、確かにあなた様にそういったことが……」

「貴様は黙っておれ!」

 パンジーにものすごい勢いで怒鳴りつけられ、ビクッとツナ様が口を閉じるのとほぼ同時に、私ははっと思い出した。

「あ、そういえば言われた!うん、確かに言われてる!」

「ですよね!言いましたよね!」

 すがりつかんばかりの勢いでそう言われているのもにも気づかず、私は必死で記憶をたぐる。

「……あれ?でもちょっと違う?確かさっき、なんかすごく近いことを……ああ、そっか!」

「なんだ?」

「あの、さっき身体に紋章を描いてもらう時、ちょっと服脱ぐのためらったんだよ!そしたらツナ様、私は精霊だから、気にすることはないって、そう言ったんだ!そうだそうだ、「様なんてつけなくていい、呼び捨てでいい」って言ったのは、ハワードの精霊のホットミルクだった!」

「てことは……こいつからは言われてねえんだな」

「うん、覚えてる限りじゃないかな。それが……」

 うつむいていた顔を上げ、「それがなんかまずいの?」と問いかけようとして、私はひゅっと言葉を飲み込んだ。

 目の前に、真っ黒な影そのものとなったツナ様が、悄然と立ち尽くしていたのだ。

「あの……あたし、なんかやらかしちゃった?」

おそるおそるそう問いかけると、パットがゆっくりと首を振った。

「いいや。お前さんはなにもやらかしちゃいない。やらかしたのはあいつ自身だ」

「そうですね、これで、吸精樹を抜くわけにはいかなくなりました。やはり、そのまま滅んでしまいなさい」

「そんな……その、全ては誤解なのです!奥方様……」

「黙りなさい。あなたのような汚らわしい存在から親しげに声をかけられたくありません」

 ツナ様はびくりと身を縮めた後、ゆっくりその視線をローズとパンジーに向ける。

 だが、そこでもアニーと同じ、険しい視線にぶつかっただけだった。

「もはや、なにも言うことはない。残り少ない生を使い、どうしてこうなったのか、おのれの生き方を深く悔いることだ」

「今なら貴様のしでかしたことを皆に知られることなく消滅できる。猫族の風上にも置けぬものとして長く生き恥をさらすより、よかったではないか」

 そういうと、二人はくるりと彼に背を向け、私に申し訳なさそうな笑顔を見せた。

「さあさあ、お嬢様、こちらへ。魔章紋がそのままでは、今後に差し支えますからな、今のうちに正しい位置、正しい形に書き直しますゆえ」

「もう夜も更けておりますが、なるべく早く済ませますので、どうかもうしばらくお付き合いください。ささ、どうかこの机の上に、身を横たえてください」

 そして、その後一切、ツナ様に声をかけるどころか、目も合わさなくなったのである。

 二人だけではない。パットもアニーも、

「それじゃ、俺たちはしばらく休憩でもしてるか」

「ええ、そうですわね。これからの計画も練らなければなりませんし」

と、部屋の奥へと連れだって向かい、そこで額を集めてなにやらひそひそと相談しはじめる。

 完全に「この場にいないもの」とされてしまったツナ様は、これ以上ないほどに打ちひしがれた表情のまま、しばらくその場に立ち尽くしていたのだが……やがて、頭の吸精樹をさわさわと揺らしつつ、ひっそりと部屋から出て行ったのだった。

 

 後からパットに聞いた話なのだが、精霊はあくまで人間の精を受けて誕生する存在である以上、さしたる意味もなく人間を軽んじる行為は厳禁なのだそうだ。

 この世界を生きる同胞として、対等の関係を結ぶことすら、保守派からはあまりよろしくない行為とされているのだから、ましてや人間を無下に見下すような行為はもってのほか。さらに、たとえそれが単なる可能性であったとしても、他の精霊の主となるかもしれぬ人間を貶(おとし)め、自らを上位におく行動を取るものは、精霊にあるまじき不心得者として、軽蔑と憎悪の対象とされてしまうそうなのである。

「もちろん、例外はある。主と対立し、不利益をもたらそうとする人間に、礼儀正しく振る舞ってなどいられねえからな。そういうものに対しては、それなりの態度を取らせていただく。後は……そうだな、少々行いを正してやった方が、長い目で見るとそいつのためになる場合とか、命令系統の関係でこちらが上になる場合とかだな」

「でも、ツナ様……ツナは、あたしを呼び寄せた人の秘書官でしょ?それなら、あたしの上官てことになるんじゃ……」

「ならねえな。ヤツは辺境女伯直属の部下。いわば「私兵」だ。それに対してお前さんは、精霊騎士。辺境女伯配下ではあるが、所属は国軍。まるで別の組織だ。その上お前さんは、単なる騎士候補だ。辺境女伯の部下になるかどうかすら未定の人間に、偉そうな態度を取る理由など、微塵もありはしねえよ。とはいえ……」

 パットの話によれば、まだ転生した回数の少ない「若い」精霊が、いきなり人間を凌駕するほどの力を手に入れたことで図に乗ってしまい、周囲の人間を侮った態度を取ることは、結構ありがちなことなのだそうだ。

「そういう「勘違いした」精霊をそのままにしていたら、示しがつかねえ上に、なにをしでかすか分からねえ。だから、その兆しがあれば手ひどい罰を与え、二度と思い上がったりしないようにしてやるのも、先達のしての務めなんだよ」

「でも、あの、吸精樹を植えたりとかって、あんまりにもひどくない?それに、アンタったら、なんか変な烙印を刻んでやるとかなんとか言って、脅してたし」

「『ハスケルの烙印』な。そいつは『落伍者』の印でな。もしそれを刻まれたりすれば、かなりの期間、精霊皆からにらまれ、さげすまれ、バカにされて過ごさなきゃならなくなる。だが、それだけだ。その屈辱に耐え、自らの罪と向き合ったまま、転生を2、3回も経験すりゃあ、『改悛(かいしゅん)の思い確かなようである』と、跡形もなく消してもらえることが多いのさ」

「そうなんだ……てか、やけに詳しいね。ひょっとしてアンタ、過去に……」

 私がそう言いかけると、パットはげほごほと咳き込み、あわてて続きを口にした。

「そ、それから、吸精樹だがな。あれは確かに怖ろしい木ではあるんだが、存在消滅に至るまでの時間はかなり長い。だから、その期間にじっくり罪と向き合った末、自らの罪を先達にしっかり告白し、心からの後悔と改心を示せば、大体許して取ってもらえる。その程度には知られた「罰」なんだよ。もちろん、吸精樹の根の張った後はしばらく残るんで、その間は小さくなって過ごさなきゃならねえがな」

「そっか。それじゃあツナも、アンタたちの誰かに身を投げ出す勢いで懇願するか、でなきゃ、辺境女伯様の従者の誰かに罪を告白しさえすれば……」

「ああ。しばらくは職を解かれて謹慎させられ、皆の白い目に耐えにゃならなかっただろうが……まあ、10年もすれば、従者として戻って来れたはずだ」

「10年!それってめちゃ長くない?」

「なあに。精霊の俺たちからすりゃあ、10年なんか一瞬だよ」

「そ、そうなんだ……じゃあ、ツナは、その期間我慢できなかったのかな?」

「たとえしばらくの間とはいえ、さらし者の立場となるのは、ヤツのプライドが許さなかったんだろうな。それで、思いきった手に出やがったんだ」

「アンタたちが脅かしすぎるからだよ、全く……」

「ヤツはそれだけのことをしたんだ、仕方ねえじゃねえか……」

 そう言い合ったところであたしたちは互いに浮かない顔をつきあわせ、同時に深いため息をついた。


 ツナは、あの日の夜明け前にひそかに城を抜け出し、そのまま、どこともしれず行方をくらましてしまったのである。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。