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第64話・魔導具も造ろう


さて、ファーストエイドキット用のオプションも造っていきたいと思います。

それは治療用魔導具です。ぶっちゃけスライムの魔石を使った魔導具なんですが、いろいろと最近流行の技術を取り入れて造ってみようと思います。


その最近流行の技術なんですが、ユーノさんに習ったところ魔石を分けて使用する技術なんです。

簡単に言うと、割れた魔石の再使用って感じです。


大きな魔石より威力は落ちますが、研磨したり多種多様な組み合わせが出来たりと意外と使い勝手の良い技術なんでやってみましょう。


まずは、メートル級のスライムコアから魔石を取り出しましょう。

ちなみにコアは魔石とそれを保護する殻の二重構造になっています。

コアの殻もいろいろと使えるので捨てずにとっておきましょう。


次に魔石を3cmほどの大きさ(500円玉くらい)に分割します。メートル級ならば40個くらいには分割できます。

それから分割した魔石を研磨します。形は魔石の種類によって違いますが、今回ぼ場合は「オーバルカボッション」という楕円形にします。

実際の研磨作業は非常に繊細な上、魔石自体を更に小さくしてしまうというデメリットがありますが、DELSONでやれば簡単だしデメリットも回避できます。


はい!あっという間に研磨した魔石ができました。

DELSONさん便利です。


では、これを魔導具に組み上げていきましょう。

今回の魔導具は小型の「ヒールライト」と言われる外傷治療用の魔導具です。

この魔導具は前にユーノさんがオーダーメイドを受けた魔導具の廉価版みたいなヤツです。

仕組みは至って簡単で、魔石に魔法発動と制御の魔法陣を直接設置してスイッチ機構を着けるだけ。

起動用の魔力は使用者のを使うので威力は低めです。しかし、ヒーリングポーションと併用する事でそこそこの外傷でも早く治療出来ます。

売値的には高くなると思うけど、ファーストエイドキットのオプションとか単体売りをすれば中堅の冒険者たちには売れるはずです。

まぁ、これもヤーヴェさんと要相談って事でしょうけど…。


さて、サクサクと「ヒールライト」を10個ほど製作したので、本番といきましょう。


本番はマリアさんの杖の修理と改造です。

改造に関しては現行の技術を使っていくので、威力的には理論値150%増を狙っていきたいと思っています。


まずは、杖の分解です。杖自体が古いモノなんで分解は簡単です。

魔法の発現機構にもなっている先端の飾りをグっとひねると…。

はい。この通り、簡単に杖が縦半分に割れて内部機構が見えてきます。


………うわぁ〜。すっごいホコリ…。

よく引火しなかったなぁ〜。


ホコリを取って軽く内部を掃除しましょう。

ありゃ?導線の一部がショートしてます。危ないところでした。

ヘタすりゃ戦闘中に杖が燃え上がるって事ありえたかもしれません。

型式の古い魔導具にはよくある事で、導線をニカワで貼り付けたり、保護膜で覆ったりしてショートを防ぐって事はしてありません。

これから考えて、この杖は20年ほど前に製作されたモノとわかります。

安全性を考えて導線部分は一新しましょう。


魔法陣の方はさすがに古いだけあって、エラく簡単な魔法陣が着いているだけでした。これも効率の良いのモノに変更したうえに最新の魔法陣を増加します。


そして、最後にメインの魔石です。氷系の魔石なのでアクアマリンの様な綺麗な水色をしています。元は15cmほどの大きさで尖った楕円形だったのでしょう。

それが3つに割れています。これじゃ、まともに魔法も発動しません。

よく今まで魔法が発現してたと関心できるほどです。


3つに割れている魔石で一番大きな魔石は長さ8cm厚さは3cmほど、他の2つは長さ7cm厚さ1.5cmほどの大きさです。

これを研磨して形を整えていきましょう。

普通にやれば魔石はもっと小さく研磨されて武器には使えなくなってしまいますが、そこはDELSONの「クリエイト機能」で無双してやれば体積の変化なく研磨できます。DELSONさんはとても優秀です。


今回は「ファセットカット」という角々した形にカットしていきます。

大きいモノは「マーキス」という尖った楕円形に小さいモノは「六芒星」の形にしていきます。


…………はい。簡単にできました。さすがDELSONです。


次にそれぞれ尖った角に魔法用の接点を着けて準備完了です。


それでは、組み立てていきましょう。

まず、複数の魔石の接続方法です。「直列接続」と「並列接続」の2種類がありますが、今回は両方を使います。

最初に六芒星の魔石を並列に繋いでから、それにマーキスの魔石を直列に繋いでいきます。

こうする事により魔法の「多重発現」と「単一発現」の両方が出来るようになります。それに伴い魔法の発現機構の飾りも二重発現機構に改造します。


魔石が複数になったために攻撃性に幅が出ましたが威力は半減しているはず、それを補う為にそれぞれの魔石に威力増加用の魔法陣と魔法制御用の陣を噛ませていきます。これで理論値150%になったはずですが、ダメでも最低120%の威力増加は見込めると思います。


ただ、これだけでは打ててもせいぜい2〜3発なので弾数の増加もやっていきます。方法は「マナキャパシタ」。いわゆる、魔力電池です。

ユーノさんからキャパシタの構造や作り方は教わっているので簡単にDELSONで製作します。ただし、DELSON無双なので現行のキャパシタなんかより魔力容量は少々多くなっています。サクっと3倍ほどです。本気でやれば10〜20倍はいけると思います。なにせDELSONならナノレベルで調整できますから…。


最後は個人認証用の魔法陣を設置して…。完成しました!!

これなら、ニードルベアの討伐とはいきませんが、足止めくらいは楽にできるレベルでしょう。対人戦なら5対1くらいの対戦はできます。


あとは、杖のキズや汚れを掃除して…。完璧です。


人のモノとは言え、モノ作りって楽しいよねぇ〜。

時間を忘れて入れ込んじゃったから、かなり遅く時間になってましたよ。

まだまだ、作りたいモノがあるけど今日はここまでにして、明日に備えますかね。


それじゃ、おやすみなさい。


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