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私、悪魔になりました  作者: 白子うに
8章 親友との再会。明かされる秘密
65/80

第65話

「冗談でしょ?」と思っているようで思っていないわたしの返事に不満だったのか火凪の顔は少し曇っていた。そんなこと言われて素直にそうなんだーっていうやついるかよ。


「嘘だと思う?この状況が普通じゃないのも気付いているくせに」と軽くキレている。

嘘だと思いたいに決まってるでしょ。

ずっと会いたかった親友が白髪になってると思ったら両親を殺したとか一度死んだとかぶっ飛んだ発言を唐突に言い出してみてよ。絶対みんなも信じたくなくなるよ。

しかし信じざるを得ない。

この不可思議な現象を彼女が認知しているとなったら。

嘘を付くような女の子ではなかっただけに余計にそう信じざるを得ない。

だがどういうことだ。

なぜ急にそんな事をわたしに言う必要がある。

何の意図があって自分の弱みを見せる?

そもそもわたしを見つけたのもあれは偶然じゃない。

冗談と言ってごまかしたものだと思っていたのはわたしだけで、火凪はそんなつもりはまるっきりなかったのだろう。わたしの反応を見て咄嗟にそう言っただけで、最初から彼女は嘘偽りない発言をしていた。必然なんだよ、か。

わたしの居場所を知っていたとしてなぜ会いに来た?

まさか、わたしが容疑者になってる事件について聞きにきたんじゃ。

ありえる。

何の仕事かわかんないけど、白髪でやれる職業なんて絶対普通じゃない。

だとしたらわたしを捕まえにきたとか。

だったらとっくに行動を起こしているはず。

それはないか。

だとしても今の火凪は警戒しないとな。何をされるかわからない。


「もしその話が本当だったとしてさ、なんでわたしに話してくれたの」と軽くジャブを打つ。


そのジャブは軽くかわされ強烈な左ストレートをくらうことになる。


「親友だからに決まってるじゃん。篝は僕の大好きな人だから」と顔を赤く染めて照れながら彼女はそう言った。

えっ待って?

大好きな人ってのはまぁ女の子同士でもよく使うっちゃ使うが、なんでそこで顔を赤らめるんだ?

ガチ?ガチなやつ?

人としてじゃなく、異性としてですか?

確かに仲良くなってから妙にボディタッチは多いなぁとは感じてはいたけどね!

火凪の方を見て目が合ったがその表情は恋する乙女そのものぉ!!!

はい確信しました。

好意をハッキリと向けられた甘酸っぱい青春は残念ながら過ごしてはいなかったが、たったいま初めて青春というものを体験しております。女子で!


「そ、そうなんだ。嬉しいな」


「篝はどうなの?僕のこと好き?」


ちょっと待ってよ!今すぐに答え出せって結論急ぎ過ぎじゃない?

好きだよ?好きだけど友達として、親友としてだよ?

好きな男子とかは全くいなかったけど、だからって女子が好きってわけじゃないし・・・

けど好きなのは間違いないし、ここでの回答の正解はこうだ。


「好きだよ」


友達として。とはやっぱり言えなかった。

なんか正式に受けた告白をオーケーした感じになってしまった。

ミスったなぁ。

火凪は目をキラキラさせながらわたしとの距離をずんずんと詰め、口と口が触れてしまうのではないかというところまで顔を近づけてくる。

逃げればさっき言った言葉が嘘になってしまうし、このまま受け入れてしまうか。

あぁさようならわたしのファーストキス。

お互いの吐息を感じて変な気分に陥りそうになりながらも理性がぶっ飛びそうになるのを必死に耐えて、わたしは覚悟を決めて目を瞑った。


「残念だけど、お楽しみの時間はまた後になりそうだ」


「どうしたの?」


「さっき座った賽銭箱の中に隠れて。ちょっと窮屈だけど」


さっきまでの良い感じの雰囲気は一気になくなってしまった。なくなってしまったなどと言うと、まるでわたしが楽しみにしていたみたいになるがそれは断じて違う。

違うからな!

背中を押されて賽銭箱の前までくると、蓋をかぱっと取り「はい入ってー」と誘導される。いやこんなすぐに取れる蓋にしちゃダメだろ。

最初見た時にお金が一銭もなかったのこれが原因でしょ。

どうぞお金持って行ってくださいって言ってるようなものだ。

まぁこの仕様のまま今も使ってるならこれがこの神社にスタイルなのだろう。

土足のまま中に入るというまたも罰当たりなことをしているが(賽銭箱の中に入る時点で相当ヤバイのはしってる)中は意外にも体を曲げれば大人一人ぐらいは普通に入れる広さで、思ったより快適なスペースで良かった。閉所恐怖症というのが世の中にはあるらしいが、わたしはその逆で狭いところが大好きだ。それも相まってか苦痛はない。

無事入ると簡易的な蓋を上から乗せられて、一応身を隠すことには成功している。

ていうかなんで隠れさせられているんだ。

流されるままに行動してきたが、またも嫌な予感がよぎる。


「よくこの場所に来られたねぇ。それで、僕に何か用かな?」


隠れてから数十秒後、外から火凪の声が聞こえた。誰と話しているんだ?

気になる。

めちゃくちゃ気になる。

幸い蓋は上からポンっと乗せられているだけだし、ちょっと下から押せば動くし。

見ちゃおう。

絶対に見ちゃダメだからね!などとは言われていない。

そろ~~~っとちょっとずつ動かして外を確認する。


「!!!」


どういうことなの。

なんで火凪とあいつが繋がっているんだ。

この状況が普通ではないのはわかるが、だからって何でそこにあいつがいる?

それに知らないやつも二人いる。

まさか火凪も・・・


目の前にはかつてこの日本で出会った悪魔、わたしと同じファントム、ルナがいた。












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