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私、悪魔になりました  作者: 白子うに
7章 VS剛強無双の大男 平将門
54/80

第54話

「思いっきり吹っ飛ばされてたけど、大丈夫かな」


『その心配はなさそうっす。ほら』


見ると吹き飛ばされたサタンが将門に向かって飛んできていた。

舞い戻ってきていた。

その顔は何故か蹴飛ばされたとは思えないほど元気で、そして時折見せるいやらしい笑みを浮かべながら殴るモーションをとり、今度は四本の腕で将門の腹めがけて殴ろうとしていた。そっちの方が強そうじゃん。それが出来るなら最初からそうしとけよと言いたかったが、わたしが口を出すほどでもないし、大した理由も聞けそうにないからスルーしよう。

将門はそれにすぐ気づいたが、何をするわけでもくただ腹を殴られていた。

さっきと同様に何にも感じていないみたいで、サタンの方を見ることもなくすました顔でただ仁王立ちしている。

サタンも気にしていないのか、何もしてこない将門の腹をひたすら殴り続けていた。後、わたしと拳が当たった時、さっきサタンが脚を殴った時にも聞こえたんだけど、殴って響いてくる音が金属を叩い時になる甲高い音なんだよね。あいつの体は肉で出来てないのか?鋼でも取り込んだんですか?って聞きたい。それぐらい体の強度も硬度も普通に悪魔とはの殴るスピードの方がリリスより少し速いのはやはり実力の差があるからだろうか。確かにその殴りはわたしに対してなら痛烈に効くほどの威力なのだろうが、将門には痛くも痒くもないらしい。

それがわかっているはずなのに、それでもサタン達は殴り続けていた。

果たしてその行動に意味はあるのか。

それは悪魔のみぞ知る。


「おらおらどうした~将門はん!うちらの攻撃が効いてきてるんとちゃいまっか???強がっとらんと痛いですぅって言うてみぃ?もっといたぶってあげるで~!」


ただでさえ鬱陶しくてムカつくサタンの挑発がいつにもまして絶好調である。ただあの感じ・・・わざと大袈裟にしているように見える。最大限にムカつかせるようとしている。

わたしを護ろうとして気を引いているのか。

いや違う。

わたしを護るのが好都合だと言ったあの言葉が引っかかる。

何が好都合なんだ。どう考えてもターゲットを自分に向けることが好都合だとは思えないんだけど。


『なんか、あえて攻撃を受けようとしてませんか?あの二人』


「攻撃を受けようとしてるって?」


『そうっす。あの殴っているのも何かしら意味はあると思うんすけど、狙いはもっと別の何かなんじゃないかなーと。だって、さっき攻撃が効いていないってわかったはずなのに同じ方法で攻撃してるし、それにあのままじゃ如何にも攻撃してくださいって言ってるようなもんじゃないですか。普通は相手の攻撃を受けないようにもっと動きながら攻撃するとかできるはずなのに』


なんだよ。いきなり名探偵並みの推理と観察力を発揮するなよ。

君を馬鹿にしたわたしがもっと馬鹿になるじゃないか。

勉強は全くできないけどそういうのには鋭いやつもいる。そういうタイプか。

だがこれでわかった。

ガーディアンの言う通りあれはわざと攻撃を受けようとしてる。

理由はわからないが、あれがサタン達の考えてる作戦だろう。

思い返せばサタンに勝ったあの時、たしか「リリスの能力を使うにはまだまだ時間がかかる」って言っていた。何の時間だ?時間がたてば何かが発動でもするのか?

いや、これも違う。

攻撃を受けようとしていたが、その余地すら与えることなくわたしが勝ってしまった。

これだ。

これに違いない。

そうだとして、攻撃を与え続けられたとしたら。

それが答えだとしたら、まんまと将門はサタンの敷いたレールの上を走らされている。


「もういい加減飽きてきましたね。そろそろあなたを始末して、メサイアさんとの勝負を楽しまないと。彼女はあなたと違って面白いので」


腹パンしていたサタン達をひょいと軽々掴んで、ライブ会場で盛り上がったファンたちがタオルをブンブン振り回すように回し始め、すぐに地面へと叩きつけた。飽きてきたと言いながらもまだすぐには殺す様子ではないと口ぶりでわかる。オオカミさんの時もそうだった。挑発に乗ってしまった方は怒ってはいるが、すぐに殺すとその苛つきを抑えることができない。だからわたしの予想だと将門はきっと。


「あなたはひたすら殴ってきた。だから自分はひたすら脚を使って踏みつけいたぶってあげましょう。徐々に力を強くしていきますので、あなたの体がどれだけもつか楽しみにしていますよ」


やっぱりそうだ。すぐには殺さない。

将門はサタンを痛めつけて殺そうとしてきた。

だがこれでいい、これがサタンの狙い通りのはず。

そしてサタンは更に挑発をするだろう。


「あんたみたいなアホと最近戦ってんな~うち。そいつもあんたと同じやった。自分の方が強い、そう思い込んでるアホや。だからあんたもうちには勝てへんで」


「その方は弱いから負けただけ。自分の強さは本物、絶対の自信があります」


そのアホはオオカミさんのことだと気づいていないのは将門だけだろう。知らないとはいえ、仲の良かったやつに弱いと言われ、負けた相手にはアホと言われたオオカミさんの心中お察ししますよほんと。わたしはどういう顔をしていいかわからず、オオカミさんは歯を食いしばって「あいつ殺す」みたいな目でサタンを睨みつける。頼むからこんな時まで喧嘩しないでぇ。


「本当に踏みつけて殺せるか試してみぃな。ほら、きぃな」


「それじゃあご期待に応えて」










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