第51話
嫌味ったらしく言い放つ将門の中指がサタンを指さす。
人差し指ではないところに悪意しか感じない。
「では答え合わせをしていきましょう。まず爆発の正体を教えます。あれはわたしの友人に頼んで設置してもらった罠で、エリアに触れた者の翼に爆弾が張り付くようになっています」
やっぱり罠だったのか。ならわたしたちの読みは外れてはいないはず。
しかも罠が設置してある高さは覚えてるってサタンも言ってたし、もう一度あの罠に嵌まることはない!
「まぁまんまと引っかかって下にあなた方は落ちてきたということですが、本来ならここでもう一度飛ぶなどという愚行はしない。それが定石でもあり、唯一の答え」
「愚行なんかじゃない。サタンはさっきの爆弾トラップの高さの場所は覚えてるんだよ。だからあの高さまでいかないところなら大丈夫ってこと。学習してるんだよ」
「いいえ、愚行以外の何物でもありません」
バッサリとわたしの回答を切り捨てた将門は、わたしを憐れむようにじーっとわたしと目を合わせている。思わず目を逸らしてしまって、精神面でも負けていることを自覚し辛くなった。だけど愚行だって断言する将門の言葉の意味がわからないのは、やっぱりわたしも馬鹿なのか・・・どうにかして・・・答えを導かないと・・・
「仕方ありませんね。では大ヒントをお教えします。これでわからなかったらあなたもあの方と同レベルです。愚か極めてます」
「・・・で?なんなのそれは」
「あなたもあの方も、考えがズレているのです」
ん?ズレている、ということは間違いでもないってことなの?
落ち着いて考えろ、わたし。
「罠の設置場所の問題ではないってこと?高さとか関係ないとか」
「違います」
えーっ・・・違うのぉ・・・
このままだとサタンと同じアホと見なされてしまう。
なんだ、なんなんだ。
「ちゃんと話を聞いていましたか?考えがズレているだけであって、何もあの方のとった行動が間違っているというわけではないのです」
ズレている・・・間違っているわけではない・・・・・・場所・・・・・・・・・
場所。
「飛ぶことが間違いでもない。そういう行動をするやつらのために罠を設置した。高さに関係している」
ハッ!!
一つ考えついた。だけどこれって、ありえるのか。
これじゃわたしたちに逃げ場なんてない。
「もしかして、あの高さまで」
「回答、正解です」
微笑んだ将門の柔らかな表情と真逆、姿勢を低くし両脚の血管がボコボコ浮き出すほど力を入れはじめた。もともと物凄い筋肉の塊だったものはさらに膨らみをまし、地面がめりこんでいってしまうほどの重量と負荷をかけた。
はやく止めないとサタンが!
将門に向かって殴りかかるがもう遅かった。
たっているのが難しいほどの風圧を起こし、地面を陥没させた将門はサタンがいる空中へ猛スピードで向かっていった。




