第二十五話 カラーコンビの散歩と、快適な暮らしの源泉
お読みいただきありがとうございます、つむ教授です!
第24話『最強の内政チームと、男爵領の配置』では、紹介状なしのフリー面接で子供たちを採用してくれたルートハーバー男爵家へ向けて、親御さんたちからまともで温かい信頼の感謝が届けられました。
そしてアルカは、最強のカラーコンビとともに庭を歩きながら、直径10kmに及ぶ我が領の非常に美しく機能的な全体構造をのんびり把握し、インフラと5人の天才チームという「男爵家の基盤の完成」をじんわりと整理します。
第25話の舞台は、その庭のシーンから完全に地続きで始まります。
基盤が整った今、アルカはいよいよモカの能力『地脈感応・資源探査』の検証へと乗り出します!
領主邸の庭を基点とした半径500mという神仕様の射程距離の真下で、アルカが掘り当てた想定外の「のんびり快適ライフの最高のお宝」とは――!?
大内政改革の幕開けとなる爆速新産業開拓イベントを、ぜひお楽しみください!
親たちの温かい挨拶を見届けた私は、左の肩にスノウ、右の肩にモカ。そして足元をトコトコ歩くオアゲの最強のカラーコンビを引き連れて、領主邸の庭を歩きながら、前世の頭でのんびりと現状を整理し始めていた。
私の小さな歩幅に合わせて、足元のオアゲが「こん!」と嬉しそうに鳴きながらついてくる。両肩の2匹も、夏の日差しを浴びて実に気持ちよさそうだ。
(とりあえず、我が領の配置の把握はこれで完璧ね。流通インフラも最高の人材も手に入ったことだし、さっそく、モカの『地脈感応・資源探査』の能力を試してみましょうか。今私がいるこの領主邸の庭を基点にすれば、半径500mの範囲内なら、高さや深さを問わず地下の全構造を完璧にスキャンできるのよね)
ちょうどこの中心街の心臓部の真下を丸ごと透視できる神仕様に、元教授としての私の学者脳が知的にワクワクする。
私が頭の中で温泉施設の展望を描いて伝えると、私の右の肩に乗っていたモカが、ちょこんと芝生の上へと降りて、ちんまりとした前足で優しく大地に触れた。
「地脈感応・資源探査!」
私の口から発動キーワードが力強く紡がれた瞬間、モカの小さな体から大地の魔力が目に見えない波紋のように広がり、半径500mの領域の地下深くへとしんみり浸透していった。
次の瞬間、私の脳内に、領主邸とその周囲の地層データが、超高解像度の3Dマップとして爆速でレンダリングされていく。
表示された地下の構造を、前世の地質学の知識を総動員して冷徹に精査していく私の意識は、ある特定の場所に完全に釘付けになった。
(……ちょっと待って。領主邸のすぐ東横にある、あの広い空き地の真下――深さわずか10mの信じられないほど浅いところに、もの凄い水量を誇る『温泉』が来ているじゃない!)
普通なら地下500mや、それ以上も深く掘り進めなければ絶対に出ないはずの極上の源泉が、すぐ隣の目と鼻の先にまで湧き上がってきている。あまりの想定外の大発見に、私の目は点になった。
(素晴らしいわ! わずか10mの深さなら、モカの『土魔法』を使えば一瞬で掘り当てられるわね。しかも、あの領主邸の東横の空き地はかなり広いから、ここに最高にのんびり快適な温泉施設が作れるんじゃないかしら!)
広大な土地をフルに活かした温泉施設の展望が、私の頭の中で爆速で組み立てられていく。
(温泉の活用法は、ただ体を温めるお風呂だけに留まらないわ。まずは領主邸に極上の大浴場を引いて、毎日の泥や疲れを癒やせる最高の癒やしスポットにする。さらに、前世の環境経済学の知識を応用すれば、この豊富な温水をパイプで巡らせることで、冬場の邸内や中心街の床下に熱を這わせる床暖房の仕組みとしても完璧に機能させることができるわ。燃料代のコストを限界までゼロに抑えた、夢の超エコ都市が作れるじゃない!)
それだけではない。この世界にはおそらく「温泉」という概念自体が非常に珍しいはずだ。
(いずれこの温泉施設を領民たちにも開放し、さらに他領の商人や貴族を呼び込むことができれば、一大観光資源、そして健康産業の起爆剤にまで成長させられるわ。流通が完璧になったこのタイミングで、領主邸のすぐ隣にこれ以上ないスローライフの最高のお宝が眠っていたなんて、運命としか言いようがないわね!)
溢れ出る開発経済のアイデアに胸を高鳴らせながら、私は足元で誇らしげに胸を張るモカをそっと両手で抱き上げ、頬ずりするように優しく撫で回した。モカは「きゅきゅっ!」と嬉しそうに短い尻尾をパタパタと振っている。
(ふふ、家事と実務の天才チームが加わった初日に、最高の宝を掘り当てちゃったわね。パパたちの驚愕お約束ののけは済んだことだし、さあ、さっそくお部屋へ戻ってシェラやルークたちを呼び、我が領初の『温泉開拓プロジェクト』の仕込みを始めましょう!)
両肩と足元の可愛い子たちをそっと撫でながら、私はのんびり快適な暮らしの基盤をさらに盤石なものにするため、心の中でニヤリと不敵な笑みを浮かべるのだった。
第25話をお読みいただき、ありがとうございました!
親御さんたちを見送った後、最強のカラーコンビを引き連れて庭を歩きながら、さっそくモカの【地脈感応・資源探査】の能力を試したアルカ。
今いる庭を基点にすれば、半径500mの範囲内なら深さを問わず地下の全構造を完璧にスキャンできるという驚異の神仕様に、元教授の学者脳も知的にワクワクが止まりませんでしたね。
そして、モカがちっちゃな前足で大地に触れた瞬間、脳内に爆速でレンダリングされた地層データ。
アルカの意識を釘付けにしたのは、領主邸のすぐ東横にある、あの広大な空き地の真下――深さわずか10mという信じられないほど浅いところに眠る、もの凄い水量を誇る『温泉』の脈でした!
普通なら地下500mやそれ以上掘り進めなければ絶対に出ないはずの極上の源泉が、すぐ隣の目と鼻の先にまで湧き上がってきている大発見に、アルカの目は点に。
しかしそこからの前世の環境経済学の知識を総動員した、広大な土地をフルに活かした温泉施設の展望の組み立て、さすがのインテリっぷりで最高に格好良かったですね!
大浴場で日々の疲れを癒やすだけでなく、豊富な温水をパイプで巡らせて、冬場の邸内や中心街の床下に熱を這わせる床暖房の仕組みにまで応用し、燃料代コストゼロの「夢の超エコ都市」を構想。さらには観光資源や健康産業の起爆剤にまで見据えてしまうあたり、のんびり快適な暮らしへの執着が凄まじいです。
家事と実務の天才チームが加わった初日に、これ以上ない最高のお宝を掘り当てたアルカ。
次回、お部屋へ戻ってシェラやルークたちを呼び、我が領初の『温泉開拓プロジェクト』の仕込みがいよいよ始まります!
「温泉から床暖房システムまで一瞬で組み立てるアルカが格好いい!」「モカちゃんの資源探査の神仕様にワクワクした!」と思ってくださった方は、ぜひ作品ページから【ブックマーク登録】や【評価の☆☆☆☆☆】をポチッと押して応援していただけると、つむ教授の執筆エネルギーがさらに無限(∞)になります!
次回もどうぞお楽しみに!




