第二十二話 適性看破の独壇場と、最高の右腕
お読みいただきありがとうございます、つむ教授です!
第21話『適材適所の能力と、領主の器』では、パパとママの目の前で敢行されたリビングでのサモンによって、黄金色に輝くふさふさ尻尾の子ギツネ『オアゲ』が誕生しました!
その中身を看破すると、相手の隠された適性を見抜く【適性看破】などのバグステータスが判明。
それを見たアルカは、これから始まる領地経営の大改革を見据え、「商業ギルドの紹介状なしで、領民全員を対象としたフリー面接にしたい!」とパパへ知的な提案を仕掛けます。肩書きに頼らず、すべての領民にチャンスを与えようという我が子の深い先見の明に、パパとママはまたしても涙を流して大感動するのでした。
第22話の舞台は、ついに迎えたその面接当日。
領主邸の一室に作られた会場の外には、アルカの想像を超えるほど凄まじい数の大群衆が押し寄せており、パパとママは開始早々大パニックに陥ってしまいます。
オアゲの人事チート能力によって引き起こされる、爆速スキャンのオーディション無双をぜひお楽しみください!
紹介状なしのフリー面接当日、領主邸の一室に臨みの面接会場が作られた。
しかし、面接の開始直前、窓の外や待合ホールを覗き込んだパパとママは、顔を真っ青にしてガタガタと震え始めていた。
「ア、アルカ……大変なことになってしまったぞ……。まさかこれほどの人数が押し寄せるとは……」
「ええ……。領民の内約1000人もの大群衆がホールの外まで溢れかえっていますわ。今日中に全員を面接するなんて、物理的に不可能ですわね……」
あまりの想定外の事態にパパたちが頭を抱える中、面接官の席にちょこんと座る私は、両肩のカラーコンビを優しく撫でながら前世の頭で冷静にほくそ笑んでいた。
(ふふ、大丈夫よ。私にはオアゲがいるもの。普通の人事面接なら何日もかかるけれど、オアゲの能力を使えば1000人の仕分けなんて一瞬で終わるわ)
私はパパたちを見上げ、5歳児の可愛い声で無邪気な笑みを向けた。
「パパ、ママ、大丈夫だよ! オアゲちゃんが、お仕事が得意な人を一瞬で見つけてくれるの!」
私の合図に応えるように、机の上に降りたオアゲが賢そうに「こん!」と鳴く。
パパたちは半信半疑のまま、ひとまず面接室に領民を何十人も同時に通すという、前代未聞の集団面接を開始した。
そこからは、まさにオアゲの独壇場だった。
入ってきた領民たちを前に、オアゲの『適性看破』と『成長予測』がピピッと爆速で発動する。
ただの一般的な農作業向けの適性しかない人々を瞬時に見分け、その中で「まともな使用人の適性」を持つ原石だけを完璧に弾き出していくのだ。
1000人という圧倒的な大群衆の中から、オアゲの能力によって最初に見出されたのは、4人の若者たちだった。
(なるほどね。メイドに向いていたのは、あの平民の娘たち3人ね。年齢は10歳、13歳、15歳。家事や気配りのポテンシャルが申し分ないわ。そして、執事に向いていたのは、あの17歳の商人の息子ね。計算や管理能力の未来の限界値が非常に高くて即戦力だわ)
4人の完璧な使用人適性をオアゲが看破し、私はその場で彼らの採用をカチッと決定した。パパとママは「あの1000人の大混雑から、一瞬で使用人に最適な人材を見抜いた……!?」と目を丸くして驚愕している。
だが、オアゲの人事チートの真の恐ろしさは、面接の終盤にやってきた。
泥にまみれた地味な服装をした、14歳の農民の娘が面接室に入ってきた、まさにその瞬間だった。
「こん!!」
オアゲが、これまでにないほど激しく鋭い鳴き声を上げ、私の目の前の空間にバグレベルの通知画面が跳ね上がった。
その娘のステータスを見た瞬間、元教授としての私の学者脳が、凄まじい衝撃に歓喜の火花を散らした。
彼女の能力には、使用人の家事適性などではなく、領地経営に関する異常な能力の数値がプロの私の目にもハッキリと可視化されていたのだ。
(……ちょっと待って。ただの14歳の農民の娘なのに、領地経営に関する適性のポテンシャルが異常なほどカンストしているじゃない。見つけたわ……! モカの資源探査の能力でこれから始まる我が領の新しい産業を、実務でゴリゴリに回せる最高の右腕を。私の前世の知識(開発経済学)のすべてを注ぎ込んで、この領の最高責任者に育て上げられる最高の原石よ!)
私は胸の高鳴りを抑えながら、すくと立ち上がり、無邪気な笑顔でパパたちを振り返った。
「うん! この5人を、我が家の新しい仲間として採用するね!」
私が可愛い声でそう宣言し、1000人の中から選ばれた奇跡の5人が涙を流して深く感謝する。
パパとママは、選ばれた5人の名簿、特にあの14歳の農民の娘の履歴書を交互に見つめながら、「まさか、この地味な娘にこれほどの……」と、アルカとオアゲが暴き出した『人の本質を見極める眼』に、再び声を失して完全に石化するのだった。
第22話をお読みいただき、ありがとうございました!
紹介状なしのフリー面接当日、領主邸の会場に押し寄せたのは、なんと約1000人もの大群衆!
「今日中に全員を面接するなんて物理的に不可能だ!」と顔を真っ青にして頭を抱えるパパとママでしたが、面接官の席に座るアルカと机の上のオアゲにとっては、これくらい朝飯前でしたね。
何十人も同時に部屋に通すという前代未聞の集団面接の中、オアゲの【適性看破】と【成長予測】がピピッと爆速で発動!
普通の面接なら何日もかかる大混雑をものの見事に一瞬で仕分けし、家事や気配りのポテンシャルがカンストしている平民の娘たち3人(10歳、13歳、15歳)のメイド適性と、計算や管理能力の未来の限界値が非常に高い商人の息子(17歳)の執事適性を完璧に弾き出しました。
しかし、今回のオーディション面接の本当のクライマックスは終盤に待っていました。
泥にまみれた地味な服装をした、14歳の農民の娘が部屋に入ってきた瞬間、オアゲが激しく鳴き声を上げてバグレベルの通知画面が跳ね上がります。
なんとその娘の能力には、家事適性などではなく、国家の財務大臣・内政総理レベルにあたる「領地経営に関する異常な能力の数値」がハッキリと可視化されていました。
モカの資源探査でこれから始まる新しい産業や資源開発の実務を、前世の知識(開発経済学)を共有しながらゴリゴリに回せる最高の右腕。これ以上ない最強の原石を発掘したアルカは、心の中でガッツポーズを決めながら運命の5人を一発採用いたします。
1000人の中からアルカとオアゲが暴き出した『人の本質を見極める眼』に、5人の履歴書を交互に見つめながら再び声を失って完全に石化してしまうパパとママ、最高にスカッとする最高のオチでした(笑)。
次回、第23話。
ついにルートハーバー家に集結した、奇跡の5人の天才使用人たち。
アルカの『万象真眼』によって、ついに彼らの「誰も見たことがない異常な固有能力とスキルの全貌」が、個別のステータス画面とともに明かされることに――!?
「1000人を爆速で仕分ける人事チートが爽快すぎる!」「14歳の農民の娘の正体が気になりすぎる!」と思ってくださった方は、ぜひ作品ページから【ブックマーク登録】や【評価の☆☆☆☆☆】をポチッと押して応援していただけると、つむ教授の執筆エネルギーがさらに無限(∞)になります!
次回もどうぞお楽しみに!




