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元女性教授の異世界開発経済学 〜神界のスロットで魔力無限を引き当てたので、最強スキルの組み合わせで快適な領地経営を始めます〜  作者: つむ教授


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神級の勘違いと、孤独を癒やす温きスープ

お読みいただきありがとうございます、つむ教授です!


第10話『天星鳥てんせいちょうの名付けと、五歳児のカモフラージュ』では、魔石不要の最低ランクであるはずのGランクから、農作物の品質を跳ね上げる規格外のバグ小鳥『スノウ』を誕生させたアルカ。


第11話の舞台は、その直後。昨夜のやらかし(照明の爆光)を追及しにきたパパとママの前に、アルカがスノウを差し出したシーンの続きです!


元実力派冒険者の両親を相手に、5歳児の可愛い言い訳で誤魔化そうとするアルカでしたが、元Aランク魔術剣士のパパと元Bランク僧侶のママの目は誤魔化せず――!?

そこから始まる大人の盛大な勘違いと、その後に囲む温かい朝食の時間をぜひお楽しみください!

私の小さな両手に包まれた、真っ白でふわふわな小鳥、スノウ。

それを見つめたまま、パパのクラウスとママのエレナは、完全に石のように硬直していた。


最初は「鳥……?」と戸惑っていた二人だったが、その瞳の色が、元実力派冒険者のものへと一瞬で切り替わる。

元Aランク魔術剣士のパパと、元Bランク僧侶のママだ。

スノウの小さな体から溢れ出す、尋常ではない神聖な魔力の気配に、本能的に気づいてしまったらしい。

二人の顔から、みるみるうちに血の気が引いていく。


「クラウスさん……この子、ただの鳥じゃありませんわ。この高密度で神聖な魔力、まるで……」

「ああ、間違いない。エレナ、これって国の最高峰の聖獣クラス、いや、それ以上だぞ……。アルカ、まさかこの子は、鑑定の儀で手に入れた『召喚術サモン』で呼び出した獣なのかい……っ!?」


ガタガタと震え出したパパが、ベッドの前に膝をついて私を覗き込んできた。

どうやら私の可愛いカモフラージュ作戦は、大人の「元冒険者の眼光」によって、一瞬で中身の規格外さを見破られてしまったらしい。

だが、そこからの大人の脳内補完は、私の想像を遥かに超えていた。


「なるほど、そういうことだったのね……! クラウスさん、昨日の夜のあの爆光、私たちはアルカが何かやらかしたのかと心配しましたけれど、違ったのよ!」

「そうか……っ! 神級アルティメットの能力である『召喚術サモン』を、五歳のアルカが初めて成功させるための、天界と繋がった神聖な儀式の光だったんだな……! それをパパは、壊れた照明の爆光かと勘違いして……あぁ、なんて不甲斐ない父親なんだ……っ!」


パパは自分の早とちりを恥じるように頭を抱え、ママは納得の表情で深く頷いている。


(あぁ、よかったわ。昨夜の照明魔導具を爆光させたやらかし(魔導具音痴)が、勝手にめちゃくちゃかっこいい儀式の光ってことで脳内補完されたわね。助かったわ)


前世の頭で胸を撫で下ろし、完璧なすれ違いに内心でくすりと苦笑いを浮かべた、その時だった。


グゥゥゥゥゥ……。


静まり返った子供部屋に、私の小さなお腹の虫が、盛大に、そして情けなく鳴り響いた。

頭をフル回転させて知性を暴走させたせいで、幼児の肉体の限界(急激な空腹)が突如としてなだれ込んできたのだ。脳のエネルギーが完全に切れている。


「……ふぇ? アルカ、なんだか、おなか、ぺこぺこなの……」


難しい考察を続けようとした脳が強制シャットダウンを告げ、私は精一杯、幼児の可愛い声でおねだりをしてベッドにへたり込んだ。

私の様子を見たパパとママは、一瞬でいつものデレデレな親の顔に戻り、大慌てで私を抱き上げる。


「大変だ! 儀式で魔力を使い果たして、お腹が空いてしまったんだね! すぐに朝ごはんにしよう!」


案内されたダイニングの食卓には、すでに最高の朝食が並べられていた。

町のパン屋さんで今朝買ってきてくれたばかりの、小麦の香ばしい匂いが漂う焼き立てのパン。

ルートハーバー男爵領の豊かな土壌で育った、みずみずしくて新鮮な野菜のサラダ。

そして、ママが大きな鍋でじっくりと作ってくれた、湯気の立ち上る温かい手作りのスープ。


「アルカ、いっぱいお食べ! お兄ちゃんがパンをちぎってあげるからな!」

「レオン、アルカが喉を詰まらせたらどうするの。まずはこのお野菜とスープを少しずつよ」


レオン兄さまとソフィアお姉さまが、私の両隣で賑やかに世話を焼いてくれる。

私は小さなスプーンを両手で持ち、ママのスープをそっと口に運んだ。

濃厚な野菜の旨味と、お肉の優しい出汁が、空っぽの胃袋にじんわりと染み渡っていく。

口いっぱいに広がる美味しい幸せに、私の小さな体が震えた。


(……あぁ、美味しい。温かいお食事が、こんなに体に染みるなんて……)


前世の一ノ瀬教授時代は、深夜の薄暗い研究室で、パソコンの画面を見つめながら冷え切ったコンビニ弁当やカップ麺を胃に流し込むだけの毎日だった。生きるための最低限の燃料として、味も分からずにただ詰め込んでいた、孤独な食生活。

だが、今の私の目の前には、「アルカ、美味しいかい?」と目に入れても痛くないほど愛おしそうに笑うパパとママがいて、賑やかに笑い合うきょうだいたちがいる。


(……あぁ、これが、家族の温もりというものかしら。温かい食事を、大好きな人たちと笑顔で囲む食卓が、こんなに幸せなものだなんて、前世の私は知らなかったわ……)


前世の孤独に乾ききっていた私の心が、ママの温かいスープと家族の笑顔によって、じんわりと、優しく満たされていくの。


(もう、私はあの寂しい研究室にはいないんだわ。この温かくて、美味しい日常を、私は私の知識で、何があっても絶対に守り抜いてみせる)


スプーンを握りしめ、私は心の中で改めて強く誓うのだった。

そんな私の膝の上で、いつの間にか起きていたスノウが、おねだりするように「きゅい!」と小さく鳴き声を上げた。

第11話をお読みいただき、ありがとうございました!


可愛い幼児言葉で誤魔化そうとしたアルカでしたが、元実力派冒険者である両親の目は誤魔化せませんでした。……が、そこから大人の脳内補完が大爆発(笑)。

昨夜の照明爆光やらかしを、パパとママが勝ために「神級アルティメットの召喚術を初めて成功させるための、神聖な儀式の光だったんだわ……!」と、めちゃくちゃかっこいい方向へと大いなる勘違いをして納得してくれました。


そして、お腹の虫が鳴り響いたアルカを連れてみんなで囲む温かい朝食の時間。

前世の深夜の研究室で冷え切ったコンビニ弁当を「燃料」として胃に流し込んでいた孤独な人生から一転、ママの温かいスープと家族の笑顔に、アルカの心がじんわりと救われる姿、本当に胸が熱くなりますね。


次回、第12話。

お腹いっぱい朝食を食べたアルカは、いよいよ獲得した他のスキルの検証を始めることに!


「大人の盛大な勘違いに笑った!」「家族の温もりとスープに泣けた……!」と思ってくださった方は、ぜひページ下部から【ブックマーク登録】や【評価の☆☆☆☆☆】をポチッと押して応援していただけると、つむ教授の執筆エネルギーがさらに無限(∞)になります!


次回もどうぞお楽しみに!

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