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ひとびと  作者: はちみつ
はちみつ日記
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49/100

百獣の王を観に行こう

ふと、百獣の王で有名な劇団の舞台を見に行きたくなった。

もちろん、演目は百獣の王だ。怪人とも迷ったがやはり百獣の魅力には勝てない。

 今週末の休みなら、何も予定が入っていないから、思い立って行く事に決めた。

直前だから良い席は取れないかも知れないが、ふと思いついたのだから、それほど席にこだわらない。舞台から遠くても観賞出来れば良い。ライブ感が味わえれば、それで良いのだ。どうせ良くない席ならお値段が安い方が良いと思い、インターネットから一番値段の安い席でチケットを購入した。

 安い席の割には、中央に近い全体が見渡せる席が選べた。


 今週末には百獣の王を観に行けると思ったら、かなりテンションが上がった。

 観劇の前日、私は精力的に仕事をやった。

普段なら面倒くさがってやらない、地味な掃除や細かな雑用まで思いつく限りみんなやった。帰り際には、来週以降に引き継ぐ仕事が無い様にと、何度もチェックした。

誰にも頼まれてもいないし、他の社員が見ても対して喜ばれはしない事ばかりだったが、ちょっとした達成感はあった。

 そして、観劇当日。

 私が予約したのは、午後の部だったので、昼食を済ませ劇場へ向かった。

 劇場内には、百獣の王グッズが販売されていた。百獣の饅頭なるものが売っていて、一つ食べてみたいと思ったが、この手の土産モノは、大抵一つ食べれば十分満足して、あと後まで残ってしまい、賞味期限が切れる……という運命を辿るので買いたい気持ちを抑えた。

 予約した席に着いて開演を待った。インターネットで確認した通り、真ん中寄りで、トイレにも近くお値段が安い割には、なかなか良い席だった。

 劇場内の空調も適度な温度に調整されていて、なかなか居心地が良かった。

いよいよ開演となった。

やっぱりこの劇団の演劇はすばらしい。一つひとつが感動ものだ。舞台装置だとわかっていても、本物以上に見える。高度な演出効果と有能な演者のスキルの相乗効果によるものだろう。

 子役の王が、一瞬で大人に成長する早技は大河ドラマに共通するものがある様に観えた。


 その後、私はとんでもない失態をしてしまった。

 突然睡魔が襲って来た、そしてそのまま居眠りをしてしまったのだ!!

 王が子役から大人に入れ替わった後から、記憶がない……

 たぶん、時間にして十分くらいだった様だ。舞台の進行具合に着いて行くのに問題は無かったのだが、あんなに楽しみにしていた舞台の観劇中に居眠りしてしまうなんて、何と言う失態だろう……

 不覚を取った行動にとても恥ずかしくなった。

 これは、昨日テンションが上がり過ぎて、余計な仕事をやり過ぎてしまったからに違いない。

 子供が、遠足に行く前日にはしゃいで、当日熱を出して行けなくなるのと同じレベルではないか!!

 ああ、恥ずかしい……

 その後は、睡眠を取ったためとてもすっきりした気分で、最後まで観劇できた。


 以前、舞台俳優をしている方から「舞台に立っていると、客席で寝ている人がわかる」と言う話を聞いた事があった。

 俳優さんも寝ている人の事は、気になるらしい。途中で起きても、起きたら起きたで「さっきまで寝ていたのに」と言った具合に気になるそうだ。

 私も、この劇団の俳優さんや女優さんたちから「あの人寝ている」と見られていたのだろうか……二階席だったから、気がつかれなかったと良いが、舞台からはどの席も良く見えるらしい……

とても楽しみにしていた舞台だったのに、恥ずかしいし悔しい……

今度は、前々から前の方の席を予約して、寝ない様に仕事も通常通り行ないリベンジしようかな……


ハクナマタータ?

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