ああ、大学病院
持病の定期検診の為、病院に行ったら、医師より
「普通ではないモノが見つかりました。大きな病院で精密検査を受けてください」と言われた。
元々の持病の定期健診なのに、さらに「普通ではないモノ」が発見され、パニック状態になった。
医師曰く、今まで見た事が無い症例だから、地元の総合病院ではなく、大学病院に行った方が良いらしいとの事だった。
小さなクリニックに行っていたのが、突然大学病院に行けと言われ、パニック状態がさらに大パニックになった。
しかし、パニックになっていても仕方がない。紹介状を書いて貰い(もちろん有料)大学病院へ初診の予約を取るために電話をした。
電話がなかなか繋がらない……。職場の昼休みの殆どの時間を使って、何度も掛けたが
「ただいま大変込み合っておりますので暫くたってからお架け直し下さい……」とのアナンスが流れ、強制的に電話を切られてしまう…… の繰り返しだった。予約時間修了の直前になって、やっと電話が繋がった。
オペレーターに、紹介された病院と症状を告げると、予約できるのは1カ月先だった。電話も混んでいたが、初診も込み合っているらしい。すぐには診てもらえなかった。オペレーターが言った日付と時間で予約をお願いした。
予約してからの1カ月はとても長く感じた。普通ではないモノが体にあるのだから、不安でたまらない。紹介状を書いた医師が「良いものか悪いものかもわからない」と言っていたので、もし悪いものだったら手術が必要なのか…… その周りの臓器も取らねばならないのだろうか…… と悪い方にばかり考えてしまい、メンタル面が↓↓↓になり、仕事は何とか続けられたが、すっかり凹んでしまった。
やっと初診の日になった。
だが、私にとっての大きな病院と言えば、地元の総合病院で大学病院とは、未知なる世界。白い巨塔のイメージだ。変な物があると言って診察に行ったら、良いものでも悪いものでもばっさり切られてしまうのではないかと思い、かなり脅えて病院に行った。
紹介状を書いた医師より「大学病院は待たされる」と聞いていたのだが、予約時間から二十分遅れただけで診察してもらえた。小さなクリニックの待ち時間より早かった。
医師は、とても丁寧に診てくれた。私が脅えている事をよくわかってくれたようで、優しく分かりやすく説明してくれた。
だが、確かに私には普通でないモノがあり、いくつかの検査が必要で、結果がでるまでには少し時間がかかるらしい。
私は、最大の心配であった手術が必要なのかどうか聞いてみた。
医師は、検査をしてみないとはっきりは言えないが、たぶん悪いものではないと思うので、必要ないだろうとの事だった。
医師の言葉に、少し安心したが検査の結果次第で「やっぱり手術しましょう」と言われるのではないかと思い、不安は拭えなかった。
検査をするにも予約が必要なので、その日は検査予約をして帰った。
すべての検査結果が出るまで、初診から二ヶ月近くかかった。最初に予約した検査だけでは、良いモノか悪いモノかわからず、新たに別の検査をしたのだ。
初診の医師と結果報告の医師は別な人であったが
「悪いものではない」との事であった。
手術も治療も必要ないらしい。やっと安心できた。
持病の治療も、続けてこの病院で診てもらえるのか聞いてみた。
「重症ではないから、元の病院に戻って良いと思いますよ」と言われた。
しかし、元の小さなクリニックには「できれば戻って来て欲しくない」と遠回しに言われていた。普通ではないものがある人は、手に負えないと思っているのだろう。
元のクリニックからは追い出され、大学病院からも追い出されそうになった。元のクリニックが嫌がるくらいだから、どこの病院に行っても同じだろう。診てもらえる病院がない。とんでもなく孤独を感じた。
事情を話して、この大学病院で続けて持病の治療もして貰えないかとお願いしてみた。
医師曰く「良いモノが悪いモノかの検査だけしかしていないので、持病の治療をするなら、初診扱いになる」との事だった。
初診になっても良いから、どうしても診て欲しいとお願いした。
医師は、先輩医師と思われる人と相談の上、診察の予約を入れてくれた。
せっかく悪いモノではないとわかったのに、なんだか歯切れが悪い感じになってしまった。
次の初診扱いの診察日まで一カ月以上先だ……
大学病院では、紹介状がないと診察して貰えない場合もあるし、診て貰えても初診料を取られる。
今回は、紹介状がないので、初診料を取られるのだろうか……
また不安要素が出て来た。
ああ、大学病院さまお手柔らかに、末永くお付き合いをお願いいたします。




