白の泉の前兆
魂の泉が完全に紫を取り戻したあと。
世界は静かに震え始めた。
空が淡く白く滲み、
地の底から白い光が漏れ、
風が色を失い始める。
ユナが息を呑む。
「彩……
世界が……白くなってる……
これは……白の泉の前兆だよ……!」
セレスが青い糸を伸ばし、
世界の脈を読み取る。
「……彩さん……
白の泉が……目覚めています……
色脈の旅の“最終章”です……!」
レイアが剣を握りしめる。
「白の泉……
最後の泉か。」
ミュレが不安そうに彩の袖を掴む。
「彩ちゃん……
白って……全部の色が混ざった色だよね……
すごく……大きい感じがする……」
彩は胸元の紋を押さえた。
どくん。
どくん。
「……白の泉……
私を呼んでる……
すごく深いところから……
“来て”って言ってる……」
白の泉の性質:色の源《色脈源泉》
セレスが静かに説明する。
「白の泉は《色脈源泉》……
世界の色が生まれた最初の泉です。
青・緑・黄・紫……
すべての色脈は白から生まれました。」
ユナが胸元を押さえる。
「だから……
白の泉は“色じゃない”んだ……
色の前の光……
世界の始まり……」
レイアが眉を寄せる。
「つまり……
白の泉が乱れたら、世界そのものが崩れるってことか。」
セレスは静かに頷く。
「はい。
白の泉は世界の根源……
巫女の存在理由そのものです。」
彩は息を呑む。
「……私の……存在理由……」
白の泉の前兆①:色が消える
世界の色が、
ゆっくりと薄れていく。
青が淡く、
緑が静かに、
黄が透け、
紫が揺れ、
すべてが“白”へ向かう。
ミュレが震える。
「彩ちゃん……
世界が……色をなくしてる……
白に……戻ってる……!」
ユナが彩の手を握る。
「彩……
白の泉は……
“色を生む泉”だから……
色が戻っていくんだ……
泉の元へ……」
彩は胸元の紋を押さえた。
どくん。
どくん。
「……白の泉が……
私を呼んでる……
すごく強く……」
白の泉の前兆②:世界の中心が開く
地の底が静かに割れ、
空がゆっくりと開き、
世界の中心に“白い穴”が生まれた。
ユナが息を呑む。
「彩……
あれが……白の泉への道だよ……!」
セレスが震える声で告げる。
「白の泉は……
他の泉とは違い、
“世界の中心”にあります。
そこでは……
巫女の魂そのものが試されます。」
レイアが剣を肩に担ぐ。
「どんな試練でも行くぞ。
彩の選んだ道だ。」
ミュレが彩の袖をぎゅっと掴む。
「彩ちゃん……
みんなで行こう……
白の泉へ……!」
彩は白い光の穴を見つめた。
「……行こう。
白の泉へ。
色脈の旅を……終わらせるために。」
白い光が彩たちを包む。
色脈の旅・最終章:白の泉へ
白の泉は、
色の始まりであり、
世界の根源であり、
巫女の存在理由そのもの。
そこには——
虚彩の最終存在、
“白虚彩”が待っている。
そして彩は、
自分自身の“最後の影”と向き合うことになる。
色脈の旅は、いよいよ最終章へ。
白の泉が、彩を迎え入れる。




