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彩(いろ)なき世界の巫女~パステルカラーで塗り替える  作者: 白前 中
仲間との出会い

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紫虚彩、魂の底からの囁き

紫の泉へ続く道が開いた瞬間、

空気が変わった。


暖かさも冷たさもない。

ただ静かで、深くて、

“世界の底”に触れるような感覚。


彩は胸元を押さえた。


どくん。

どくん。


「……この感じ……

 黄虚彩の時とも違う……

 もっと……深い……!」


ユナが彩の手を握る。


「彩……

 紫虚彩は……

 虚彩の中でも一番深い影だよ……

 魂の泉を蝕む影……」


セレスが青い糸を伸ばし、

泉の脈を探る。


「……彩さん……

 紫虚彩の気配が……

 泉の奥から溢れています……

 これは……危険です……!」


レイアが剣を構える。


「来るなら斬るだけだ。

 どんな影でも、俺たちが守る。」


ミュレが震える。


「彩ちゃん……

 気をつけて……

 魂の影は……心より深いところに触れてくるよ……!」


前兆①:紫の霧が“逆流する”


泉の奥から漂う紫の霧が、

突然、逆流した。


まるで——

泉そのものが“吸い込まれている”ように。


ユナが息を呑む。


「……泉の光が……

 飲まれてる……!」


セレスが震える声で告げる。


「これは……《魂脈吸い》……

 魂の色脈そのものを吸い取る力……

 紫虚彩の前兆です……!」


彩は胸元の紋を握りしめた。


「……魂を……吸う……?」


レイアが眉を寄せる。


「そんなものが存在していいのか……?」


前兆②:影ではない“空白”が生まれる


紫の霧の中心に、

ゆっくりと“空白”が生まれた。


黒でもない。

影でもない。

光でもない。


ただの“無”。


ミュレが震える。


「彩ちゃん……

 あれ……影じゃない……

 何も……ない……!」


ユナが胸元を押さえる。


「……紫虚彩は……

 影じゃなくて……

 “魂の空洞”なんだ……

 魂の色を……消す存在……!」


セレスが息を呑む。


「……紫虚彩は、

 虚彩の中でも最も危険です……

 魂の泉の“核”を蝕む影……

 存在そのものを空洞化します……!」


彩は一歩前へ出た。


「……来る……

 紫虚彩が……!」


前兆③:魂の囁き《魂脈囁》


空白の中心から、

かすかな声が響いた。


——あなたは誰?

——あなたは何者?

——あなたの魂はどこにある?


彩は息を呑む。


「……っ……

 この声……

 私の……奥に触れてくる……!」


ユナが彩の肩を掴む。


「彩!!

 紫虚彩の囁きは《魂脈囁》!!

 魂の“存在理由”を揺らす力だよ!!

 聞いちゃだめ!!」


レイアが剣を構える。


「声だけでこれか……

 黄虚彩より厄介だぞ……!」


セレスが震える声で告げる。


「紫虚彩は……

 巫女の魂そのものを試します……

 彩さん……

 あなたは特に強く反応しています……

 これは……運命です……!」


彩は胸元の紋を輝かせた。


「……私は……

 自分の魂を……見失わない……!」


空白がゆっくりと形を成し始めた。


人の形。

だが中身は完全な“無”。


ユナが震える声で呟く。


「……あれが……

 紫虚彩……

 魂を蝕む虚彩の本体……!」


彩は一歩前へ出た。


「……紫虚彩……

 あなたが何を奪おうとしても……

 私は……魂を渡さない!!」


空白の人影が、

静かに彩へ向かって歩き出した。


——紫虚彩、顕現。

魂の章が、ついに本格始動する。



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