表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
彩(いろ)なき世界の巫女~パステルカラーで塗り替える  作者: 白前 中
仲間との出会い

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
42/49

青の巫女の傷跡

緑の泉が完全に復活し、

森が生命の色を取り戻したあと。


彩はふと気づいた。


セレスが——

まだ膝をついたまま、

立ち上がれていなかった。


レイアが駆け寄る。


「セレス!!

 大丈夫か……!」


セレスは微笑もうとしたが、

その笑みは痛みに震えていた。


「……はい……

 少し……力を使いすぎただけです……」


だが彩は気づいていた。

セレスの腕の色が、

まだ“枯れたまま”戻っていないことに。


後遺症①:枯れた腕《生命侵蝕》


彩はセレスの腕に触れた。


「……冷たい……

 色が……戻ってない……!」


セレスは静かに言う。


「緑虚彩の《生命吸奪》……

 あれを受けた部分は……

 しばらく“生命の流れ”が戻らないのです。」


ミュレが涙目になる。


「そんな……

 セレスちゃんの腕……枯れちゃったままなの……?」


セレスは優しく微笑んだ。


「大丈夫ですよ。

 これは……青の巫女としての“代償”です。

 心を守る力は……

 時に自分の生命を削るのです。」


彩は震える声で言った。


「そんなの……!

 そんなの……嫌だよ……!」


後遺症②:心の揺らぎ《青脈の乱れ》


セレスは胸元を押さえた。


「……少し……

 心脈が乱れています……」


彩は息を呑む。


「心脈が……?」


セレスは頷く。


「《心脈共鳴》を

 限界を超えて使ったせいで……

 私の“心の青”が揺らいでいるのです。」


レイアが眉を寄せる。


「それは……危険なんじゃないのか。」


セレスは静かに答えた。


「はい。

 青の巫女は“心”が力の源。

 心脈が乱れると……

 結界も導糸も、しばらく使えません。」


彩はセレスの手を握った。


「……セレス……

 私のせいで……こんな……」


セレスは首を振る。


「違います。

 彩さんのために戦えたことは……

 私にとって誇りです。」


後遺症③:泉との過剰共鳴《青泉反動》


セレスは泉を見つめながら言った。


「緑の泉と深く繋がりすぎたせいで……

 しばらく“青の泉”とも繋がれません。」


彩は驚く。


「えっ……!?

 じゃあ……泉の異変があっても……」


セレスは静かに頷いた。


「はい。

 私はしばらく……

 “泉の声”を聞くことができません。」


ミュレが不安そうに言う。


「それって……

 巫女として……すごく大変なんじゃ……?」


セレスは微笑んだ。


「でも……彩さんがいます。

 あなたの色があれば……

 私はしばらく休んでいても大丈夫です。」


彩は胸が熱くなる。


「……セレス……

 そんなふうに言われたら……

 もっと守りたくなるよ……!」


彩の決意:セレスを守る番


彩はセレスの手を握り、

強く言った。


「今度は……

 私がセレスを守る番だよ。」


セレスは驚いたように目を見開き、

そして静かに微笑んだ。


「……彩さん……

 あなたの色は……

 人の心を救う光です。」


レイアが二人を見て頷く。


「セレス。

 お前はしばらく休め。

 彩と俺が前に立つ。」


ミュレが元気よく跳ねる。


「そうだよ!!

 セレスちゃんは休んでて!!

 彩ちゃんが絶対守るから!!」


セレスは胸に手を当て、

深く息を吐いた。


「……ありがとうございます。

 少しだけ……

 あなたたちに甘えさせてください。」


泉の光がセレスを優しく照らす。


青の巫女は傷ついた。

だが、その傷は“絆”となり、

彩たちの旅をさらに強くする。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ