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ほ~むらん☆倶楽部  作者: 姉村一男
シュアなバッティングの章
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倶に楽しみながら『自分だけのほ~むらん』をめざす

(とも)に楽しみながら『自分だけのほ~むらん』をめざす――それがわたしたちです!」

 円佳が言うには、この倶楽部は部活や同好会ではない。野球好きが、ただ勝手に、所属と関係なく集まっている。年齢不問で、学生じゃなくても大歓迎。

 十歳の小学生から三十二歳の経理課OLまでの女子がここに来たり来なかったりする。別に来なくても怒られないし入退部も自由だ。

「ここで言う『ほ~むらん』は『人生で一度やりたい最高のプレー』って意味よ。三振を取るのも良い守備をするのも、あなたが望めばそれはほ~むらん。みんなそれぞれの人生の夢ともいえるわね」

「夢……」

「わたしは文字通りのホームランの中でも『ライトポール直撃のサヨナラホームラン』を打ちたくて練習してるわ」

 正式な野球場には高さ十数メートルの黄色いポールが、左右のファールラインと外野フェンスの交点に一本ずつ立てられ、これに直撃するか、ポールの内側のフェンスを越える打球がホームランとされる。

「王乃さん、アメリカ野球はくわしい?」

「向こうの雑な野球はあまり……」

「わたしもくわしくないけど、一九七五年だったかしら、アメリカの日本シリーズみたいな試合のすごく長びいた延長戦で、レフトポール直撃のサヨナラホームランを打った人がいて、今でも語られる伝説になっているらしいの。選手の名前は……あれ、なんだっけ? カーなんとか……フェニックス? たしかカーなんとか・フェニックスって人だったと思うんだけど」

機輌ノ鳳凰(カー・フェニックス)? 何それ強そう」

「いい漢字を当てるわね王乃さん。ともかくわたしはそれを聞いて鳥肌が立って、じゃあ自分は反対のライトポールにぶつけてみたい! って思ったの」

「それで門川さんの研究を?」

「わたしと同じ左打者だし、わたしの身長でホームランを狙うならやっぱり門川さんが参考になるでしょう?」

 門川博実の身長は一七〇センチといわれ、昭和の選手のなかでも小柄だ。

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