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高校デビューに失敗した俺は異世界デビューに成功?しました。  作者: 花岡一輝


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33/33

訓練 side紫音



「……………」

訓練場の片隅、私の友人である姫宮雪羅が体育座りをして膝に顔を埋めていた。

高校の入学式で出会ってから半年もたっていないけれど、私は親友だと思っています。

不思議とうまがあったのです。



落ち込んでいるのかもしれません、雪羅の想い人である星宮流星さんが1人旅立ったばかりですもの。

星宮さんが雪羅の想い人というのは雪羅から聞いたわけではありませんが、彼女の態度でまるわかりでした。


さて、どうやって元気づけましょうか?

ガバリ

私が悩んでいると急に顔をあげて、

「私、決めたよ!」

「な、なんですの?急にビックリしましたわ」

「ごめんね、紫音」

「それで何を決めたのですの?」

「必殺技!」

「はい?」

何を言ってるのでしょうか?

「必殺技!」

「それは聞こえていますわ、急にどうしたんですの」

「やっぱりね、必要だと思うの」

「必殺技が?」

「そう!」

「どうしてですの?」

「守られているだけじゃだめなの、最近のトレンドは背中を預けられるヒロインなの!」

この娘、自分のことをヒロインって言いましたわ、堂々と!

呆気にとられて黙っていると、

「それでね、必殺技の名前はね、聖拳!」

「聖剣ですの?それなら剱崎さんが既に持ってるのではありませんか?」

「剣じゃなくて、拳、聖なる拳、いえ、聖女の拳だから聖拳です」

「まんまですわね」

雪羅は私の突っ込みを無視してシュッシュッとシャドーボクシングを始めた。

短い付き合いでも何度か経験しました、たまにこの娘は不思議な行動をするのでした。

あと、意外とアニメ好きです、それも男の子向けの異能バトルもの、たぶん星宮さんの影響でしょう。

さしずめ、話しかけるきっかけづくりの為に見始めたもののはまってしまったといったところでしょう。

私にもおすすめのアニメのBlu-rayをポータブルレコーダーごと貸してくれました。

アニメとか見たことなかったのですが、面白かったですわ。

ただ冒頭の主人公の男の子とヒロインとの出会いのシーンでいきなりヒロインの半裸が写ったのには驚きましたけれども。



まあ、それは置いときまして

「ところで格闘技の経験はありまして?」

「ないけど?」

「はぁ、とりあえず騎士様に教えてもらいましょうか」

「うん」


教官役をかってでてくれたのは、女性騎士のエリスさん。

アルティミア王国正統格闘術を教えてくれました。

先ずは基本の型から、間合いとは何か、理論的な話も交えて教えてくれました。

「紫音まで私に付き合うことないよ、魔法の練習をしたら」

「魔法はスキルをもっていますからね、1人でも時間のある時に訓練すればいいですわ、格闘術はスキルをもっていないので教えてもらわないとできませんから」


「いい心がけです、純粋な魔法職であっても剣術や格闘術を学ぶことの意義はおおいにあります、いざと言うときの隠し球にもなりますし、剣士や格闘家の間合いを知っていれば魔法も当てやすくなります」

エリスさんが褒めてくれました。


そのまま、時間いっぱい格闘術の訓練をしたのでした。


「それでは、今日はここまでにしましょう」

「「はい、ありがとうございました」」

エリスさんが立ち去りました、さて夕飯にでもいきましょうか。

ですが雪羅はもう少し訓練していくとのこと、仕方ありません私も付き合いましょう。


「必殺技のイメージはできているの、一撃の威力が大事だから、拳に聖属性の魔力を纏わせて殴る」

そう言って、魔力操作で右拳に魔力を集めながら聖拳突きをしはじめました。

やっぱり、必殺技はつくるのね。

☆☆☆


「お疲れ様、精がでるね」

私が呆れた顔で目の前に友人を眺めていると、丁度訓練を終えたらしい剱崎さんに声をかけられました。


「うん、剱崎くんもお疲れ様」

雪羅が訓練をやめて、返事をしました。


「何してるんだい?」


「訓練」

雪羅がそっけなく答えていましたけどたぶんそういうことを聞いてるんじゃないと思います。


「そうか、そろそろあがって、夕飯にいかないか?」


「ん~、私はもう少し訓練していくよ、先行ってて」


「無理はよくないよ、休んだらどう?」


「?無理なんてしてないよ?」


「そうね、雪羅は無理してないですわよ」

だって、楽しそうだったもの、雪羅の努力はいまここにいない誰かの為のもの。


「それじゃ、紫音は夕飯にいくかい?」


「私は雪羅に付き合いますわ、友人ですもの」



「剱崎くーん、ご飯行こー」

他の女子に呼ばれて剱崎さんは食堂に向かいました。


私は雪羅に気になっていたことを聞いてみました。

「雪羅さ、剱崎さんのことどう思ってますの?」

「どうって?クラスメイトだけど?」

「では、星宮さんは?」

「ほ、星宮くん?と、友達だよ!……今は」

「ふーん、雪羅みたいに可愛らしいこがぞっこんになるなんて星宮さんってそんなにいい男なんですの?私も狙ってみようかしら」

「だめぇー!!」

「ふふふ、冗談でしてよ」

「紫音~」

ぷうと頬を膨らんだ雪羅の頬をつつきながらごめんなさいと謝る。

それにしてもこの娘は、拗ねてほっぺを膨らませるなんてことをよくもまあ自然にできるものですね。


星宮さんが時折、挙動不審になるのもしかたないことなのかもしれませんね。

ブクマ、評価、感想、宜しくお願い致します。

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