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彫金ギルド2

 俺は長い作業台に置かれている金床にブラスの金属棒を置いて、小型の彫金用ハンマーを利き腕の左手に持った。

 誰に聞いたのか・・・・キララだったかな・・・・完成品をイメージしながら・・・・

 叩く

 叩く叩く

 叩く叩く叩く

 叩く叩く叩く叩く

 叩く叩く叩く叩く叩く

 出来た!

 これといった特徴は無いが、形が整った青銅製の髪飾・・・・つまりは簪が出来た。

 俺が髪飾を手に、一人悦に入っていると、それを脇から見ていたギルドマスター・ミッシェルが、

 「まあ、あなた初めてなのに、素晴らしい仕上がりだわ!筋が良いわよ」

 リップサービスだろうが、褒めてくれた。

 「どうも」

 他人から誉められるのは悪く無い。

 「さ、次は、コレよ」

 ミッシェルが再び掌をヒラヒラさせて取り出したのは、銀の鉛筆だった。実際の鉛筆じゃ無いが。

 いきなり銀か。

 銀の細工は結構レベルが高いんじゃないのか?

 「カウンターにサンプルが飾ってあるから、それを手本にしてネ」

 ミッシェルはウフッと笑って、他の職人の様子を見に行った。

 カウンター・・・・あれか。

 ファストフード店のカウンターみたいな感じだ。

 カウンターの上の掲示板に、彫金のレシピと想定レベルが書いてある。

 俺が作った青銅の髪飾りは・・・・レベル11か。良く成功したな。

 銀の髪飾りは・・・・レベル21か。こりゃ無理なんじゃないの?

 カウンター自体は宝飾店のカウンターみたく、ガラス板で仕切られて、サンプルが展示してある。

 銀の髪飾り・・・・いくつか種類があるな・・・・この、柄の部分が鳩になったヤツをコピーしてみよう。

 「このサンプルは借りられますか?」

 俺はカウンターの向こうのお姉さんに尋ねた。

 「どうぞ」

 お姉さんはガラス戸を開けて、銀の髪飾りを俺に手渡す。

 「どうも」

 俺は一旦作業台に戻り、再び金床の上に銀の棒を乗せて、横に置いたサンプルを目に焼き付けた。

 そして、それをイメージしながら、ハンマーで、

 叩く

 叩く叩く

 叩く叩く叩く

 叩く叩く叩く叩く

 叩く叩く叩く叩く叩く

 どうだ!


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