彫金ギルド3
さて、銀の髪飾りは一応出来上がった。
しかし、サンプルにあった鳩の飾りが、どう見てもワシかタカの猛禽類で、しかも蛇が巻き付いている。
「ショッ○ーの紋章みたいになった」
俺がそうボヤくと、頭のなかに天の声でツッコミが入った。
『それはシ○ッカーや無い、ゲルショッ○ーや』
「どこが違うのか・・・・」
○ョッカーは、ここ最近日本の各地で暗躍したり、戦闘員を募集しているから俺も知っているが、ゲルショッカ○とはネットでしか見たことがない。
まあ、良い。
結構格好良く出来た。
「まあ、個性的なデザインね」
背後からギルドマスター・ミッシェルの声がした。
「あ・・・・失敗したみたいで・・・・」
俺は謝罪するが、
「あら、ス・テ・キ・・・・いいわぁ、このデザイン」
ミッシェルは俺から銀の髪飾りをひったくると、天に掲げて、それをしみじみと見ている。
「でも、サンプルとは似ても似つかないモノになったんで・・・・」
「いいのよ、サンプルはあくまでサンプルなんだから・・・・こんな個性的デザインを創造する人を待っていたの」
「はあ・・・・」
「アナタ、今日が初めてでしょ?」
「はい」
「それなのに、レベル21相当のレシピをこなすなんて・・・・サイコウ!」
「はあ・・・・」
「これはアナタにプ・レ・ゼ・ン・ト・・・・意中の人に差し上げてネ」
ミッシェルは俺に銀の髪飾りを返すと、再び別の職人の指導に行った。
おっと、とりあえず広場に戻ろう。
俺はギルドの受付で、正式なギルドメンバーの登録を済ませると、広場に戻った。
パーティメンバーのいる場所に戻ると、まだお茶を飲みながら無駄話をしている。
これが女子会と言うヤツか。
「お、帰ったか」
ソフィアが顔だけこちらに向けて言った。
「ただいま」
「どうだった?」
「どうって?」
「ギルドだよ。どこに入ったんだ?」
「ああ、彫金ギルドに入った・・・・そうだ、見てくれ」
俺は自慢気にゲルシ○ッカー仕様の銀の髪飾りを取り出して、見せびらかした。
「ほう、オマエが作ったのか」
ソフィアは素早く立ち上がると、俺から銀の髪飾りをひったくった。
「ああ、レベル21相当のレシピだ。初日からこんなものを作ってしまうなんて、才能があるのかな」
俺はドヤ顔で宣うが、
ハハハハハハハ
とパーティメンバー一同はオオウケしている。
なぜだ?




