魔法射撃練習場1
昼飯を食い終わると睡魔に襲われた。
シェラ・・・・いや、南欧ではなんと言ったか・・・・シェリフ・・・・違う。
まあいい。
俺は欲望の赴くまま、睡眠に入った。
・・・・
目が覚める。
そうだ、シエスタだ。思い出した。
ええっと、時間にして30分程度寝ていたのか。
「おにいちゃんおはよう」
キララがニパッと笑って寝起きの挨拶をしてきた。
「ああ・・・・あれ?他の連中は?」
キララ以外のメンバーが見当たらない。
「おかいものだよ」
「そうか・・・・」
俺は立ち上がって、大きく欠伸をした。
ふと、足元に目線を送る。
キララはワンドに小刀をあてて、器用に削っていた。
ううむ・・・・このぬいぐるみ人間は、掌に指があるように見えないのだが、なぜか小刀を持っている。
マジックテープみたいな仕組みでもあるのだろうか?
いや、ドラえ○んの秘密みたいなものを、子供の頃に漫画で読んだことがある。多分あれと同じ仕組だ。そうだ、そう思おう。
「それは何してるんだ?」
「これはね、つかいやすくするのに、けずってるんだよ」
「ほう」
キララのセリフは平仮名表記で読み辛いだろうが、声がそんな感じだから、字面の雰囲気ってヤツで。
「まほうつかいは、これをやらないと、うまくまほうがつかえないんだよ」
「商売道具だからな」
「おにいちゃんは、おかいものにいかないの?」
「ああ、別に買うもの無いし。それより、お兄ちゃんと呼ぶのはやめてくれ」
「なんでー?」
「いや、そんな趣味はないから・・・・」
「なんでー?」
「俺はそんなキャラ設定じゃ無いしさ」
「ダメ!」
「え、何で?」
「だって、キララはそういうキャラなの!」
「は?」
「キララはね、おにいちゃん、ってよぶキャラクターなんだよ」
「えー・・・・」
「だからね、おにいちゃんなの!」
「そ、そうか・・・・」
きょう日、リアル幼稚園児でも、こんな幼稚なキャラはいないと思うが、登場人物の差別化ってヤツなんだろう。仕方がない。
「よいしょ」
キララは立ち上がると、トコトコと広場の外に向かった。
ああ、迷子にな・・・・らないか。
とりあえず付いていこう。
広場の出口に向かった、と思ったら、
『魔法射撃場』
と書かれた看板があり、キララはそこへ向かう通路に入っていった。




