表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
赤燈の街  作者: 漱木幽
12/12

epilogue



 絵本で視た太陽の色は、ランプの放つ光の色よりも淡い色だった。

 けれど、街の空に新たに生まれた太陽の色は、もっと温かな赤橙だった。


 街に昼夜が戻ったことで、再び街は大騒ぎになった。

 そのおかげでマリアベルの試験日は伸びてしまって、結局当初よりも一週間遅れて行われることになった。


 マリアベルは試験の日、アカデミーに顔をださなかった。

 後日、顔色を赤へ青へと変えるカンタスに事情を説明しろとせめられた時、彼女は退学届を放りながら、こう言った。


「やりたい事が出来たの。せっかく太陽が生まれたんだもの。魔術に頼らなくても、植物くらい育てられるわよね」


 マリアベルは呆気にとられたカンタスの顔を見ながら、トマトが好きだった二人の家族のことを思い出していた。


 ――自分にできることなんて、よくわからないから。

 微笑む。


 どうせなら、出来るかどうかわかりもしなことをやってやろう―― と。

 空を見上げて、眩いばかりの灯りにそう誓った。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ