EP:14-Beyond the dream. 〜②〜
戦闘、大型ボス戦的な。
実年齢より老けていると言われ。
そのせいで勝手に"行き遅れ"とか周りに言われ。
だったらどうすればいいのか。
妹みたいに可愛くなればいいのか。
「って、考えた結果がこれか。」
「見ないでくれ...」
ここは夢の世界のマハロ。
従業員も変わらずここに。
ゴラムによくここに集まったなと聞いてみると。
「今の俺達の望みはここで働いて今の生活を続ける事なんで、そのおかげでしょう。」
との事。
全員の給料アップを心に決めた。
ともかく、チェリムにも事の説明を経て。
「事情はわかった...私も共に行こう。」
そう答えた直後、彼女の目の前にステーキが置かれた。
否、ステーキというより謎に紫色の光を帯びた肉塊である。
その時点である事を察してしまったブレードは表情を死なせてしまうが、対してチェリムは珍しい物を見た顔で。
「おぉ、これは他の店では見ないな...では、いただきます!」
そりゃそうだ、他の場所に実在したら世界の終わりだ。
チェリムに早めの黙祷を捧げるブレード。
それに気づかずに食すチェリム。
「うむ、甘くてしょっぱくて次第に苦さが増されて...」
チェリムが死んだ。
その場を沈黙が支配する。
ていうか全員顔を引きつらせている。
その中、小さく息を吐いて。
「スティーヴ。」
「はいはい、君にはこれね。」
そう言ってひょっこり現れたスティーヴは皿にエンドブロウダーをベルト付きで乗せてきた。
「俺の方は毒じゃねぇんだな。」
「毒とは失敬な、料理の研究さ。」
なんて、軽口を叩きながら、ベルトを巻いていく。
この流れだと、残りの装備でもあるカランビットも誰か知り合いが持っていそうだ。
「おそらく、ケイン辺りかな。」
「心読むなよ。」
「長く君の相方やっているとね。」
高校時代からの縁がそうさせる。
続いて、ゴラムが何やら大荷物...コンテナを運んできた。
開けてみると、拳銃にマシンガン、ライフルと銃器が少し。
「俺が現役時代に使っていた物をいくつか想像したんです...メンテも自分で行っていたんで、精度は完璧の筈ッス。」
「でかしたぜハゲ...皆、こっちに来てくれ。」
それぞれに武器を配り終えた。
スサノオは拳銃を2丁。
チェリムはアサルトライフル。
コニーはマシンガンを2丁。
メアリーは自前のショットガンと手榴弾。
...
「いつ来た、トランジスタボイン。」
身長は小さく童顔だがお胸が程よく大きく...
「殺すわよ...今よ、偶然あなた達を見掛けてね。」
何にしろ、戦力が増えたのは心強い。
何度目か、この世界についての説明。
「つーわけだ、わかったら乳を揉ませな。」
「指へし折るわよ。」
「よし、いつものお前だな...では。」
これより、黒幕探しを決行する。
ちなみにスティーヴは"非戦闘員だからパス"との事だ。
ならアニマも預けておきたかったのだが、裾を放そうとはしない。
いつもより聞き分けが悪い、何だというのか。
仕方ないから連れて行く。
...小さく舌を打ちながら。
「...るせぇな。」
[どうした?]
「いや、何でもねぇ。」
暫く道なりに歩いていると、公園か...広い場所に出た。
気が付けば、街から離れている。
そして、その中央に人影。
「あら、クラナじゃないかしら。」
「知り合いか?」
「同級生の刑事よ。」
「け、刑事さんですの...?」
コニーは前の行いが行いなので凝縮する。
ともかく、近寄るが。
クラナの隣に何かがいる。
深緑色の光で構成された人型の何か。
一同はそれが何かわからなかったが、ブレードは違う。
インペリアルを右手に召喚し、駆け出す。
[ブレードさん!?]
スサノオはじめ、他の面子が止めようとするが。
「ほら...君を差し置いて女の子が沢山...君はいらないんだよ。」
何やら囁いている。
それを聞いてるクラナの様子が段々おかしくなる。
「ほぅら...憎い?君の方を向いてくれない彼が。」
ドス黒いオーラが彼女の身体を包む。
「答えんなクラナ!!」
間一髪、インペリアルの刃がそれを両断する。
が。
「...憎イ!!」
クラナの瞳が緑色に光り、何かの残骸を身体に取り込む。
遅かった。
ブレードは今起きているのが何か知っていた。
「てめぇら下がれ!!...うぉっ!?」
地面が突如砂漠化し、クラナを中心にアリジゴクが出来上がる。
油断していたのか、全員流砂に巻き込まれてしまう。
が、ブレードは即座に足に魔力を込めて抜け出し、一閃。
余波は一同の足元の砂場の流れを断ち切った。
その直後に、クラナの身体が姿を変える。
異形の...海蛇と龍を合わせたであろう、海魔。
「リヴァイアサンか...」
砂漠を海と捉えて泳ぎ回る。
クラナに囁いていたあれは"魔人"だ。
どうやってこの島に来たかは知らないし、どうやってこの世界を構築したかはわからないが。
魔人は人の感情に付け込んで自分の力を与える。
だが、その力は強大過ぎる故に様々な弊害を起こす。
人格が分裂したり、巨大な化け物に変貌したり。
今回は後者。
魔人の呪いに飲まれ、"嫉妬"の化け物と化した彼女。
「やるしかないか...ありゃクラナとは別モンだ。」
そう考えよう。
砂上から空中を泳ぎ、こちらに食らいついてくるリヴァイアサンの顎を避け。
ローグを放つ...目に。
不快な叫び声を上げながら悶える所に残り分全部撃ち込んでクイックリロード。
効果はある様だが...薄い。
「ホプキンスに続け!!」
チェリムの怒号を合図に、全員各々の銃器で総攻撃。
直接攻撃等したらブレードの邪魔になる上に自分達にも巻き添えが来る。
しかし、弾にも限りがあり。
何か活路を見つけなければジリ貧になる。
かといって、インペリアルの刃は通りそうにない。
...腹が立ってきた。
彼の一番嫌いな感情は"嫉妬"だ。
よりによって友達が自分に向けたその悪感情で魔人の口車に乗っかって化け物に変貌して襲い掛かって来ている。
厄介で...面倒臭くて。
「クラナの顔面をバーナーで炙ってやろうかな...」
[何を言ってるんだ!?]
黒い感情が渦巻く中、リヴァイアサンはこちらを食らわんと顎を迫らせる。
が、ブレードはソケットに"炎属性"の弾丸を刺し込む。
「有言実行だぜ。」
【Flame - Finishing Slinger mode -Activity.】
「獄炎星屑弾...燃えな。」
撃ち込まれた弾丸は口内で弾け、焼いていく。
当然、痛みは感じる様で、大きく悶える。
しかし、その隙を補う様に何かを伸ばしてきた。
「おいおい、マニアックプレイでも始めるつもりか。」
無数の触手がこちらへ伸びている。
エンドブロウダーを使うにも限界がある。
かといって銃はさっきも言ったが限界がある。
インペリアルで斬っても残りに捕まるだろう。
まぁ...動く必要はない。
「大気の大鎌」
ケインの足音を...この砂を擦り合う音の中で拾ったからだ。
風で纏め上げた大気で構成された巨大な鎌が触手を全て薙ぎ払う。
「ホプキンス!お前のカランビットだ!!」
その言葉に、閃きが走る。
「ケイン!そいつをお前の風魔法で俺の元へ思いっきり飛ばせ!!」
「!...了解だ!!」
ブレードの意図を感じ取り、ケインは拾っておいたカランビットを自分の風に乗せてブレードへと。
すると、次第にカランビットは風を吸収し、姿を変え、巨大な3枚刃の手裏剣に。
それをキャッチしたブレードは、1枚に見えていたそれを双つに割く。
その夫婦手裏剣を中心に強風が吹き荒れ、砂塵が舞う。
「行くぜケイン!!」
「あぁ!!」
それぞれエンドブロウダーをタッチ。
【Finishing Combat mode - Activity.】
両手の夫婦手裏剣を回転させ、竜巻を起こし。
ケインはヴィント・ダンサーに風の魔力を強くを宿す。
「技名はシルフィーデッドレイジでどうだ?」
「良いセンスだ、それで行こう。」
2人が起こす風は重なり合い、歯車が噛み合うように巨大な竜巻を起こす。
吹き飛ばす風ではなく...切り裂く風を。
「シルフィーデッドレイジ!!!」
それはリヴァイアサンをズタズタに切り裂いていき、やがて止む頃に。
ボロボロのリヴァイアサンが落ちて来た。
どういう原理か、砂漠化も解け、普通の石の道に戻った。
「ナイスタイミングだったぜ。」
「その様だ...大きな音がしたのでね。」
拳を突き合わせる。
そのまま、ブレードは彼を突き飛ばした。
突き飛ばされたケインは文句を言う訳でもなく、彼に手を伸ばした。
「ブレードォオオ!!」
だが、まだ息があったリヴァイアサンに彼が飲み込まれるのを許してしまった。
お気づきの方もいらっしゃると思いますが、ブレードは基本ツンデレです。




