デート結果①
ねむい、朝っぱらから何?と思いつつスマホを見る。
実家暮らしの歌織が大きな部屋のベットで寝ている時だった。
枕元に置いたスマホの目覚ましではなく、SNSの音で起きたことに不快感をいだく。
昨日はお酒を飲んだので、家に帰ってルーティンをこなしすぐに寝た。
1日オフのクリスマス休暇にたっぷり寝る予定だった。
だったのに朝からうるさいスマホと自分に腹が立つ。
「スマホをおやすみモードにするの忘れてたのか……」
7時じゃん、怒ってる歌織だが相手を怒ることのできない絶妙な時間のSNSを開くと、井ノ瀬裕華からのグループトークだった。
画面に裕華のメッセージが一言だけ表示されている。
『ふられた』
既読が2件ついているが返信はない。
さすがの佐崎歌織もどう返信すればよいのか深呼吸して考える。
『どうしてふられたんですか?』
歌織のトークに2件の既読がついたと思ったやさきに、スマホから歌織のソロデビュー曲が流れる。井ノ瀬裕華からの音声通話を知らせる音だった。
『そんなのこっちが聞きたいよ』
電話にでた大声な第一声で歌織は完全に目を覚ます。
井ノ瀬裕華は声優とは思えない、泣き疲れたダミ声だった。
「すごい声ですね、寝てないんですか?」
「寝てないよ、寝れないよ」
「寝たほうがいいですよ」
「そんなのわかってるけど寝れないんだよ」
眠気の吹っ飛んだ歌織はベットに座り井ノ瀬裕華を思って説得する。
井ノ瀬裕華は昨日の服のまま自宅の椅子に座って前のめりで通話する。
「裕華先輩も今日オフでしたよね?カフェでも行きます?」
「行く、9時に新宿な」
通話を切った後、ベットから立ち上がり歌織は出かける準備を始めた。
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