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SOS 220 戦果

「あー、なんてーか、本気ですかぃ?」

「ええ、改心するのであれば、

護衛兼斥候として雇いましょう」


 結構な時間放置していた避役族の

連中に対して、転移で戻ってきたゼン一行は

雇用契約を提案した。


 もっとも、白雪の案であり

提案交渉も白雪が行っているので

ゼン達は蚊帳の外に近いが

それでも白雪の提案を受け入れたのは

ゼン自身である。


「改心って……ガキのイタズラ扱いですかぃ?」

「ふふっ、上手いことを言いますね」

「いや、そんな上手いことはぁ言ってねえですよ?」


 避役族の先導役は、しっかりと

縛られた腕の感触を確かめながら

白雪をじっと見つめた。


「悪い条件では無いでしょう。

(カエロ)の連中にも

言い訳が立ちますし」


「……どこまで、気付いてやす?」


「あなた達が、ウルメリアでもピノスでも

ガーファングルでもない、

第四勢力の差し金だということぐらいですか」


「……二重諜報をしろってことですかぃ?」


「ええ、念の為。

もちろん、そちら側で使えそうな情報は

ある程度なら融通しますよ?」


「少し……、時間を頂けますかぃ?」


「それは駄目です。

今、お選び下さいな」


 白雪の目がやや細く変化する。

返答次第では、躊躇しないだろう。


「……わかりやした。そのようにしてくだせぇ」


「良かった。出来れば、

殺したくはありませんでしたので」


 平然と嘘をつく女だ。と、

その先導役は白雪を見る。


「そう言えば、名前は――

ご主人様に決めて頂きましょうか」


「お好きにどうぞ」


 こうなっては仕方ない。実力至上の

無法者が彼等の本領だ。

 力で抗えないなら、首を垂れるまでのこと。




「なんか、どんどん物騒な一家になりつつ

あるんだけど……」


 シルビアがげんなりして言う。


「まあまあ、賑やかでいいんじゃない?」


 ソアラが脳天気に言う。


「……あんた、そういうとこ

気にしないわよね。

おおらかというか、アレというか……」


「ま、まあ。白雪さんも

色々と考えてくれてますし。

大丈夫ですよ」


「本当に、それが一番怖いんだけど?」


 ゼンの言葉をシルビアが否定する。


「……でも、コレからまた王都まで、

荷馬車で行くのよね?」


「そうですねー……。らしいですよ」


「で、その間にあと何回襲われるのかしら?」


 シルビアじろりとゼンを見た。


「あー、あと……

二回……か、三回? ほどは敵襲があるという

見立てらしいです」


 シルビアはパタリと後ろに倒れ込んだ。


「やってらんないわよ……。

どうなってるの?」


 その問いかけは、

ゼンにも良く分からない。

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