57話 青龍復活
今日も忙しくなる。朝のルーティンのアイテム採取。今日はこのルーティンをやる前に金眼の現場猫に話かけた。
「青龍の像は完成してるニャー」
『青龍の像を手に入れました』
青龍の像から青龍が姿を現し、ボクに話かけてきた。
「私が完全に復活するためには3匹の猿の力が必要だ。太陽の塔にいる孫悟空、時間の国にいる天悟空、今際の国にいる地悟空。まずは太陽の塔にいる孫悟空に会いに行け。君に力を与えてくれるだろう。そして私からも君に力を与えるとしよう」
[クラブの4級になったため、採取スキルの効率がアップしました。一度でも採取した事のある素材は自動採取出来るようになりました。夢幻水晶の1日の採取数は3個から10個になりました]
おっ、これでモンスター解体もかなり楽になるんだな。それに夢幻水晶の採取数アップで素材に困る事がなくなるんだな。
「悪魔達は間もなく目覚める。この国を救ってくれ」
そう言うと青龍は再び像の中に入り込み、姿が見えなくなった。
竜骨座を作るための竜骨は青龍の像から採取出来る。ただし採取出来るのは3日に1回。
『竜骨を採取しました』
これで船を作るための材料は揃った。金眼の現場猫にはこのままアルゴー船を作ってもらおう。
『アルゴー船を作ってください』
「これからまた作業をするとなると労働基準法に違反だニャー」
金眼の現場猫の言う事はウソだと言うのはわかっている。
「と言うのはウソだニャー。でもこういう事を続けていくとボク達の不満は溜まっていくから気をつけた方がいいニャー。アルゴー船作りの件は了解ニャー」
金眼の現場猫は作業を開始。作業開始を見届けてからボクは朝のルーティンの採取を始める。不死のリンゴと王のリンゴの採取。夢幻水晶(金白金鉱石)からゴールドプラチナメタルを10個採取。
鉱石を多く使う防具生産は重装装備。ボクのクランで鉱石を使うとなるとメリーさんの装備。
「メリーさんの防具に関しては第4章が終わってからメリーさんと相談してからだな。ボクが提案したスキル構成にするかはメリーさんが決める事だ」
ボクが提案したスキル構成だと魔装で鉱石は使わない装備になる。今の魔法剣士のスキル構成だと重装で鉱石を使う装備になる。
今いろいろと防具生産の事を考えても仕方ないな。でも船が完成するまでのこの時間は無駄にしたくない。
「そういえば、さっき青龍が言ってた事を情報屋から聞いてみるとするか」
ボクが気になった部分。時間の国にいる天悟空と今際の国にいる地悟空。
スマホを取り出し情報屋から情報収集。
『どんな情報をお求めでございますか?』
『時間の国にいる天悟空についてお願いします』
『(1万リンの情報)時間の国は天時空界とも言われる場所で混沌の世界でもある』
『(10万リンの情報)天悟空は造化三神と言われる猿のモンスター』
十二支の申にしめすへんで神。この世界を作ったのは3匹の猿という事なんだな。
『今際の国にいる地悟空についてお願いします』
『(1万リンの情報)今際の国は生と死の境目にある国。牛エリアにいるミノタウロスが守る迷宮を通らないと行けない国』
『(10万リンの情報)地悟空は造化三神と言われる猿のモンスター』
迷宮を守るミノタウロス。ミノタウロスは即死攻撃をしてくるモンスターでまだ誰も倒せていないモンスター。
おそらく防具生産が始まると即死攻撃を防ぐ事が出来てミノタウロスを倒せるようになるはず。今の内にミノタウロスの情報を仕入れおくとするか。
『ミノタウロスについてお願いします』
『(1万リンの情報)ミノタウロスは即死攻撃してくる牛のモンスター』
『(10万リンの情報)ミノタウロスから採取できる胃袋は絶品の味』
ミノタウロスは胃袋が絶品のモンスター。となると他にもタウロス系のモンスターもいるのかもしれないな。次の質問だ。
『カルビタウロスについてお願いします』
『(1万リンの情報)カルビタウロスは即死攻撃してくる牛のモンスター』
『(10万リンの情報)カルビタウロスから採取できるお腹の肉は絶品の味』
よし、カルビタウロスもいる事が確認出来たぞ。となるとあのモンスターもいるはずだ。
『テッポウタウロスについてお願いします』
『(1万リンの情報)テッポウタウロスは即死攻撃してくる牛のモンスター』
『(10万リンの情報)テッポウタウロスからは銃の設計図が採取できる』
よし、ビンゴだ。ようやく銃に関する情報をゲット出来たぞ。
銃は強力な遠距離攻撃。攻撃手段のない純生産職のクラブのマークの人にとってはなくてならない武器。
でもイヤな予感がする。ミノタウロス、カルビタウロス、そしてテッポウタウロス。
牛肉の部位がそのまま名前になっている。そう考えると銃の設計図はテッポウタウロスの直腸から採取出来る。そう、ウンコが詰まってる場所だ。
久しぶりのウンコネタ。銃の設計図を採取する際、ウンコに手を入れなければきっと採取は出来ないのだろう。
「まだ先の事になるが覚悟はしておいた方がいいだろう」
気付くと時刻はお昼頃。船作りも終わっている頃だ。ボクは金眼の現場猫に話かけた。
「アルゴー船は完成してるニャー」
『アルゴー船を手に入れました』
よし、メリーさんに連絡だ。メリーさんに連絡を入れると後はメリーさんがみんなに連絡を入れてくれる。
『予定通りアルゴー船が出来ました。これからクランハウスに行きます』
ボクはクランハウスに移動した。




