56話 第4章始まり
ボクと亀白ナルミさんは馬エリアの死獣、星天の天馬がいるエリアに来ていた。ブラックドラゴンの人達の姿は見られない。って事はまだ幹部候補生達はみんな七福の虹鼠に苦戦してるんだな。
「あの彗星を撃ち落とせばいいんだな」
コメットテイル、彗星の尾の入手方法は星天の天馬がいるエリアで見る事が出来る彗星を撃ち落とす事。
第3章が終わった事で遠距離攻撃の攻撃性に幅が広がるようになった。
遠距離攻撃の通常攻撃は射程30メートル。ロングショットと言われる攻撃は60メートル。
ダイヤの見習い級になるとスーパーロングショットが使えるようになり、120メートルの攻撃が出来るようになった。
このスーパーロングショットにムーンショットアローの攻撃をすれば射程が240メートルになり、彗星を撃ち落とす事が出来る。
普通であれば遠距離攻撃をする人は狙撃スキルを持っているので、自動追尾で彗星を撃ち落とす事は簡単。
だけど、遠距離クランのトップのリーダー、亀白ナルミさんは狙撃スキルを持たずに活動している人。狙撃スキルも持たずに超長距離で素早く流れてくる彗星を本当に撃ち落とす事が出来るのだろうか。
そう思ったボクがバカだったみたい。いとも簡単にナルミさんは彗星を撃ち落とし、コメットテイルをゲット。
「これで私は終わりでいいんだよな。私はこのままコメットテイルを採取していくから。じゃあね」
ブルーアイズホワイトタイガーの目の時と同じようにコメットテイルで荒稼ぎするつもりなんだろう。
「ありがとうございました」
ナルミさんとはビジネス以上の関係はないため、淡々と挨拶を済ませて邪魔にならない位置に移動。
「お待たせしました」
まず先に到着したのはメリーさん。
「お待たせ」
次に来たのはカゲトラさんとカリナさん。
「待たせたな」
えっ、リュウイチさんも来ちゃったよ。
「俺が呼んだんだ。リュウイチもハヤトくんに用事があるみたいだからさ。とりあえず先に星天の天馬を倒すぞ」
「はい、わかりました」
ボクとメリーさん、カゲトラさんとカリナさんの4人パーティーで星天の天馬を倒す。
クランメンバーが星天の天馬を倒せばアルゴー船の製造許可をもらえるから、別にボクはいてもいなくていいんだけど、星天の天馬から採取出来る角のためにパーティーに参加。
星天の天馬の第1形態はユニコーン形態。第2形態は羽が生えてユニコーンペガサス形態。
これから倒すのはユニコーン形態の星天の天馬。別に今の時点では星天の天馬の角は使い道がないので、必要ないように思えるが、このパーティーだと角を最高品質で採取出来そうという理由でボクもパーティーに参加する事になった。
ボクは遠距離攻撃するカゲトラさんとカリナさんの少し後ろに陣取り、邪魔にならないように移動。
メリーさんは前線で戦っているのだが、2人の援護射撃がすごくて、あっという間に討伐完了。
[女神アテナからメッセージがあります]
『星天の天馬を倒した貴方の実力を認め、アルゴー船の製造を許可をいたします』
これでアルゴー船を作る事が出来るようになった。ボクもそのまま星天の天馬から採取作業を開始。角には傷がなかった分、身体の方は傷だらけで皮の採取は出来ないと判断して、角の採取のみで採取は終了。
「お疲れ様。で、ハヤトくんに頼みがあるんだけど、いいかな?」
「第4章のファーストクリアの件ですよね。大丈夫ですよ」
「話が早くていいね。これから作る船には50人乗れるみたいだから、北の大地エリアにはカゲトラ達も来てもらいたい」
「あぁ、いいぜ。で俺は何をすればいいんだ」
「アラスカサーベルウルフの牙を採取してきてくれ。で良かったよね、ハヤトくん」
アラスカサーベルウルフの牙はマリナさんが使っている灼熱の氷の杖の上位ランクを作るために必要な素材。
「えっ、あっ、はい。でも何でボクのために何ですか?」
「何でって、今回の貸し借りはハヤトくんがいなかったら、なかった事だからだよ」
あっ、そういう事ね。
「ついでだから、そこにいるナルミにも声かけてきていいか?」
「あっ、はい」
「じゃあコジロウにも声かけておくから、マリナやアイナさんにも声かけて一緒に来てもらいたい」
なんでこんなにみんな勢揃いさせるんだろう。
「わ、わかりました」
「第5章はクラン対抗の部隊戦になるみたいだから、みんなで太陽の塔の下見をした方が早いからな」
あっ、リュウイチさんの中ではもう第5章の事を見据えてるんだね。
第4章が終われば船は黄金の羊毛を使って空を飛ぶ事になると予想される。太陽の塔は地上からは入る事が出来ないので、空から入って攻略する事になる。
その時、船に乗れるのは50人まで。4人パーティーが12組。そう考えるとクラン対抗の部隊戦になる事が予想される。
リュウイチさんはここまで予想して段取りも考えた上で行動をしてる。
「じゃあリュウイチさんは太陽の塔の攻略はみんな足並みを揃えて攻略する感じって思ってるんですか?てっきりブラックドラゴンが1番乗りで攻略すると思ってました」
「ハヤトくんがいなかったら1番乗りでブラックドラゴンが攻略でいいんだけど、ハヤトくんのクランにはアマゾネスポワールのマリナもいるし、レッドタイガーのアイナさんもいる。そうなるとブラックドラゴンが1番乗りで攻略するわけにもいかないだろう」
「たしかにそう言われるとそうですね」
「って事で第5章はみんな足並みを揃えて誰が最速で攻略するかの早い者勝ちって事で」
「わかりました」
リュウイチさんとの話がまとまったところで、みんなの方を振り向くとみんなポカーンとした顔。どうやらボクとリュウイチさんの話についてこれていなかったようだ。
「とりあえず俺はなんとなくわかったぜ」
カゲトラさんはわかったという口ぶりだがまだピンときていないのはなんとなくわかる。
「じゃあボクはこれで帰りますね。多分明日の昼くらいには船が出来ると思いますので準備お願いします」
「おう、わかった」
ボクはボスエリアを抜け出して、マイハウスへ移動。すぐに金眼の現場猫に話かける。
「帆座の帆は完成してるニャー」
『帆座の帆を手に入れました』
金眼の現場猫にはこのまま青龍の像を作ってもらおう。
『青龍の像を作ってください』
「これからまた作業をするとなると労働基準法に違反だニャー」
えっ、そんなのまであるの?マズいぞ、ボクの考えていた段取りが……
「と言うのはウソだニャー。了解ニャー」
金眼の現場猫は作業を開始。
段取りが崩れなくて良かった。今日はもう遅いからボクは寝る事にしよう。
「金眼の現場猫よ、それ終わったらまた続けて作業だよ」
ボクは小声で呟いて超フカフカのベッドで爆睡した。




