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第三十五話

「でも女の子って金髪に対する憧れがありませんか。私ありますけど。」

「アニメでたまに見かけるピンクとかグリーンの髪の毛ってのもかわいくない? 羨ましかったなぁ。」

「お主らのような大和撫子(やまとなでしこ)には黒髪がいちばん似合うておるのじゃ。金髪にすると一気に下品になる者が多いでのぅ、お勧めはせんのじゃ。」

「姉ちゃん、オレは金髪好きだぞ。でもジャージ姿のプリンな感じの姉ちゃんは確かに下品だな。あれは別だぞ。」

「そうなのじゃ。所詮はまがいものじゃで、メンテナンスを怠れば崩れてくるのじゃ。加工済みの鼻やおっぱいと同じなのじゃ。定期的な保守点検が必須なのじゃ。」

「でもそれならメンテナンスをしっかりすればいいってことでしょ。だったら――――」

「全体的なバランスも考えてみるが良いのじゃ。さすれば工場加工も必要と思うようになってくるやもしれぬぞ。生まれ持ったおのれの外見に重大なコンプレックスが在ると言うのならまだしも、一時の思いで染めてしまうのはいかがなものかのぅ。」

「なんかオヒルネ様ってお婆ちゃんみたいよね。あははっ。」

「失礼なことを言うでない。わらわ、ぴッちぴちの2000歳オーバーなのじゃぞ。この肌を見てみよ。ぴっちぴちじゃろうが。」

『次は~高尾~高尾~♪』


 話のきっかけは、先日婆ちゃんが店に導入した娘々さん1号の金髪姿から始まったようですが、そろそろ私鉄乗り換えでございます。皆様話が弾んで(俺を除いて)いるようですが、降りる準備もしてくださいね。あと、もう少し乙城さんのおっぱいも弾んでもいいと思うの。運転手さんも少しくらいは電車揺らしてもいいんだよ。

 もうすぐ乗換駅に到着するのですが、隣の5人はゲームの最中だったようでございます。現在わたわたして片付けているところ。


「ちみっ子さん、お隣のゲーム一式を例のポケットで収納してあげてください。」

「うむ、お駄賃よろしくなのじゃ。」


 ちみっ子さんの2次元ポケットにボードゲームを収納したところで電車はゆっくりとホームに停車します。

 みんな忘れ物は無いですね。確認しましたか? 大丈夫? では降りましょうね。

「切符はどこにやったたかのぅ?」

「ちみっ子さん、服のポケットの中は探しましたか?」

「! おぉぅ、タッケルぅ、よくわらわの切符の在り処がわかったのぅ。」

 

 そんな騒ぎを数回繰り返してホームに降り、通路を経て一旦改札を抜けました。

 スサオくんと一緒に今度は京王線の切符を買って乗り換えです。再びみんなで改札に入り、ホームで電車に乗って1駅。ようやく今日のスタート地点となる高尾山口に到着です。


「ようやく目的の駅に到着したわけですが、ここらで各自ペットボトルの飲料を購入しておきたいと思います。お茶や水なんかがお奨めですけど、各自お好きなものを買っておいてください。」


 ギルド側のメンバーには俺から小銭を渡していきます。アシスタントのお2人には持参してきた飲み物があったようです。2次元ポケットの中に預かった2人の荷物を一旦お返しして携帯用以外の荷物をまとめてもらい再び預かりました。

ちみっ子さん早速自動販売機でお汁粉とコーンポタージュスープ買ってるけど、気にしない。スサオくんはコーラを買ってますが、標高600m弱だから大丈夫。


「途中飲み物が無くなっても補給できる場所はあります。俺の2次元ポケットの中にも飲み物は入ってます(飲めるとは言っていない)から予備とか考えなくていいですよ。今日は約2名水行を体験したいとわがまま言って有給とってまで来ている(かた)がいますので、ルートは6号路というイレギュラーなコースを取ります。帰り道は1号路を使って降りてくる予定となっています。宮津さんと乙城さんのお2人にはまだお話していませんでしたが、今日は水行体験したいと言うギルド職員が同行しておりまして、すみませんがお付き合いください。その間我々は周辺の捜索を怠りませんから。」

「水行ってあの滝に打たれるヤツですか?」

「何それ面白そう。私も参加していいのかな?」

「予約制らしいですけど。」

『これ電話番号』(脳内補完)

「ここに連絡すればいいようです。」

「ちょっと電話してみます。」

「私もやりたい。」


 かなり無理を言って予約受付してもらえたみたいでございます。白い行衣も貸出して貰えるんだって。

 全員飲み物を装備したようなので、出発します。まずはケーブルカー(乗りませんけど)の乗車駅に向けて歩いていきましょう。

 ――――数分後。


「タッケルぅ、疲れたのじゃ。おぶってたもれ。」

「みんな歩いてますよ。まだ歩き始めたばかりじゃないですか?」

「疲れたものは疲れたのじゃ。そうじゃ、おんぶは諦めるで肩車してたもれ。」


 ちみっ子さん早くも脱落。電車の中ではしゃぎ過ぎた反動のようでございますん。まだまだ先は長いですが、そのうち元気になることに期待して・・・ちみっ子さんの要求に応じてしまうのでした。


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