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time age-001 同じ目線
公園の古いシーソーは、いつも誰も乗っていない。錆びた鎖が微かに軋む音が夕暮れの風に乗っていた。
天曲萌香は、高校二年生。肩まで伸ばした黒髪を軽く揺らし、シーソーの片隅に腰を下ろした。
ただぼんやり、空を見つめていた。
対面にもう一人の影が近づいた。
「ここ、いいかなぁ・・・・」
少し低めの柔らかい声、鶴武竜也、同じ学年、同じ学校、ほとんど接点はないクラスメイトだった。
萌香は小さく頷いた。シーソーはゆっくり傾き二人の視線が同じ高さで重なる。
「意外だねこんなところで一人でいるなんて・・・」
「そっちこそ」
二人は自然な会話で自然に笑った。同じ視線同じ重さ、その均衡がなんだか心地よかった。
その日から二人は時々そこで会うことになった。言葉は少なくても、シーソーが上下するたびにお互いの日常がこぼれ落ちるように語られているように思えていた。




