犯罪奴隷エミリ改め、ニーナ
「それじゃ、ニーナを鑑定させてもらっていいかな?」
「はい。」
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名前 ニーナ
レベル 15
種族 人族
性別 女
年齢 12歳
HP 1020/1020
MP 550/550
力(STR) 42
すばやさ(AGI) 60
耐久力 (VIT) 42
知力(INT) 35
精神力(MND) 48
スキル 光魔法、消音、超加速
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正しい年齢が発覚、12歳らしい。
レベルは15。流石幼い頃から鍛えているだけあると思う。
スキルは、消音が音をたてずに歩くことができる。超加速がAGIを一時的に倍にする。光魔法は、回復魔法が使用できるようになる。クラス対抗魔法大会の時は、ヒーラーとして参加していた。
やはり素早さが異常に高い。超加速を使えば、かなりの戦力になるだろう。忍者のような職業に近い能力を持っていると思う。前衛なのに回復魔法も使えるのは凄いと思う。
「じゃぁ、今日はこれで帰っていいよ。明日は商店街に行って装備品を買いに行こう。」
「はい。おやすみなさい。」
「おやすみ。」
ニーナは自分の家に帰っていった。ドアが閉まるとラウルは空間の接続を解除した。
接続を切ると、当然声も届かないし、向こうからはこちらには来られない。快適な家を作ったが、やっぱり牢屋である。まぁ、彼女は満足しているようだからいいか。
ラウルも早めに眠りについた。
◆
翌日、朝食をニーナと済ませるとそのまま宿を出た。
今日の予定は、ラウルとニーナの装備品を買いそろえることだ。
武器屋に入ると、いかにも職人という雰囲気の男が店番していた。
「いらっしゃい。」
一応、挨拶はするのだな。
店をざっと眺めてみると、色々な武器が飾ってある。両手剣、両手鎌、片手剣、刀、短剣、短刀、杖も置いてあるようだ。
ラウルは魔術師になるので、武器は杖となる。よく考えたら、いままで杖を持っていなくても魔法を使えていた。杖などは威力を上げるブースターの役割なのかもしれない。
「ニーナはどんな武器がいいんだ?」
「得意な武器は短刀です。」
「そうか・・・。」
ラウルは、短刀をいくつか鑑定していく。素材によって金額が違っている。大きさはどれも同じほどの長さである。とりあえず、高品質と鑑定結果が出ている鉄製の短刀を購入した。
自分の分は、一番安い片手の杖を購入。べつに杖はなくても魔法は使えるからな。安物で良いと思った。
次に向かったのは、防具屋。ラウルは高品質のローブを1着。ニーナは革の胸当てと肘当を購入した。どちらも高品質だ。足の防具は要らないのかと聞いたら、動きにくくなるので必要ないと言われた。
その足で、冒険者ギルドへ向かう。
ギルドへ入ると、左手の壁に沢山の依頼の紙が貼り出されている。ラウルたちはその中からEランクの依頼を探す。しかし、碌な依頼がなかった。ひとつ上のランクまで受注可能と聞いたことがあったので、Dランクの依頼も見ていく。
すると、討伐依頼が目に入った。ファンタジーの世界では有名なゴブリンの討伐である。
「ゴブリンの討伐に挑戦してみるか?」
「はい。」
ニーナの了承も得たので、ゴブリン討伐依頼の紙を剥がして受付へ持って行った。一緒にEランクのプレートも渡す。
「はい、依頼の受注ですね。プレートの確認をさせて頂きます。」
「はい。」
「Eランクのようですが、Dランクの依頼で間違いありませんか?」
「はい、大丈夫です。」
「パーティを組むのでしたら、相方さんのプレートももらえますか?」
「あ、この子は犯罪奴隷なのですが、冒険者に登録できるのです?」
「え? あ、申し訳ございません。犯罪奴隷の方は登録はできません。」
「そうですよね。受注だけお願いします。」
「はい、畏まりました。」
犯罪奴隷は物扱いなので、当然、冒険者にもなることはできない。しばらく待っていると、処理が完了したようだ。
「お待たせ致しました。それでは、完了した場合は依頼人にこちらの書類へサインをもらってきてください。何か不明な点はありますか?」
「いえ、大丈夫です。」
書類を収納すると、ラウルたちはギルドをでた。依頼主がいる村までは、馬車で半日ほどだ。
一旦宿屋に帰って、今晩の食事はいらないと伝えた。そして、宿代ひと月分を支払うと、今日はもう戻らないと告げて宿を出た。そのまま馬車乗り場から村へ向かった。
村までは、街道で一本道である。途中に森などはなく、盗賊に襲われるような場所もなかった。非常に安全な移動だった。
「ご主人様、私も外に出ていてよろしいのですか?」
「かまわないだろう。中に居たら、外の景色など見られないだろう?」
「はい。」
ラウルたちは、のんびりと小さな旅を楽しんだ。




