3/3
③
日曜日。
母親と二人でドライブに出かけたときのこと。
海沿いの国道を走っている最中に、僕は尿意を催した。
だけど中学生にもなってトイレを我慢できないとは思われたくなくて、僕は母親に嘘をついた。
「……喉渇いた。コンビニあったら、寄ってくれない?」
「わかったわ」
しかし十分走っても、二十分走っても、コンビニは見つからなかった。
尿意が高まっていく。
ヤバいかも……。
そう思ったとき、母親が車を右に曲げた。
国道沿いの海浜公園の駐車場に入ったのだ。
公衆トイレの目の前で車が止まる。
「トイレでしょ?行っておいで」
母親は僕の嘘を見抜いていた。
僕は恥ずかしさのあまり、顔が真っ赤になり、背中がゾクゾクした。
逃げるように車を飛び出し、そして限界寸前の長い用を足した。
僕はその日一日中、母親の顔をまともに見ることが出来なかった。




