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①
僕が中学生の頃の話。
母親は、僕の一番の理解者だった。
プライドが高くて、ナルシストで、そのくせ臆病で、恥ずかしがり屋の僕を、そっと支えてくれた。
深夜。
僕はときどき、下半身の冷たい感触で目を覚ますことがあった。
オネショ。
僕は中学生になってもオネショを垂らし続けていた。
汚れたパジャマを洗濯機に入れ、シャワーを浴びて体を洗う。
お風呂場を出ると、洗面所に替えのパジャマとブリーフが置かれていた。
……物音を聞いた母親が、僕のオネショに気づき、こっそり置いてくれていたのだ。
部屋に戻ると、濡らしたシーツの上に分厚いブランケットが敷いてあった。
翌朝。
「おはよ」
「おはよ」
母親はオネショのことには触れもせず、黙々と朝食を作っている。
……その無言の優しさが、時にはありがたく、時には僕を傷つけた。




