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【祝!日間総合8位】白い結婚!?それなら、私の戸籍をあげちゃいます!〜え?拾った彼は公爵様でした!?  作者: しぃ太郎
第二部 公爵家で頑張るお嬢様

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SS クロエ、お嬢様の夢日記を見てジェイドを巻き込む

※コメディ回です。

※クロエがやりたい放題しています。

※細かいことは気にせずお楽しみください。


「ギャワーー!!み、み、み、み、見た!?」


 一生の不覚。

 密かに書いてた日記を、机の上に置きっぱなしにしてしまった。

 まだまだ教養が足りない私は、今日も授業を受けていた。

 筆頭公爵家って本当に面倒。


 そこで思いついた、やりたい事ノートだった。


 部屋に戻ると、クロエがそれを手に持っていた。

 さらにはメモまでしている!


「あ、お嬢様!お疲れ様でした。ちょっとだけ見ちゃいました。ふふふ。もう!可愛らしいことしか書いてなくて、微笑ましすぎです」


「ぎゃー!読まれてる!?さらにメモ!?やめてーー!!」

「……もうちょっとエッチな妄想があるかと期待しちゃったじゃないですか」


 いや。ある。良かった……!裏ノートの方には気づかれていない!


「とにかく人のものを勝手に読んでは駄目よ。早く返して」


 私は彼女の手から取り戻そうと接近する。

 少し身長が高いクロエはヒョイと上に上げてしまった。


「ごめんなさい、お嬢様。あぁ、怒ってる姿も可愛らしい」

「それ、今言う台詞じゃないわ、クロエ」


 私の唇に、チョンと指先を当ててウィンクする。


「この、『侍従姿のジェイドとメイド姿で職場恋愛』は叶えてあげられますよ」

「ぐっ……!声に出されると死んじゃう〜〜」


 羞恥心で、窓から大声で叫びたい。

 朝の私のバカヤロー!ちゃんと隠しておけーー!


 ――パチン!

 クロエが指を鳴らした。

 すると、メイド服を持ったメアリーが部屋に入ってきた。

 そしてそれに続いて、エマが四角いトレーを持っている。


 準備が速すぎる。

 手際がよすぎる、ここがクロエの真の恐ろしさだ……。


「さぁ、お嬢様!いえ、ルフィーナ。メイドになりましょう」

「……うわ。これは、逃げられないやつ」


 手際よくメイド服に着替えさせられる。

 髪もお団子でまとめられる。


「きゃーー!!やっぱり可愛らしいわ、ルフィーナ!」

 ぎゅうぎゅうと抱き込まれる。

 まあ、クロエが喜んでくれている。それならいい。耐えられる。


「でも、普通のメイド服よりフリルが多くない?いや、可愛いけど」

 クロエの後ろでエマがそっと目をそらした。

 ――え?そういうこと?どういうこと?


「そんなことより」


 コホンと咳払いをして、クロエが告げた。


「メアリー。ジェイドを確保して、ひん剥きなさい。最悪、レイアスと連携でね」

「……ぶっ!さすがにやりすぎよ……!」

「いいんですよ、あんな兄。ルフィーナの目の保養位にしかなりませんし」


 ――ジェイド、ちょっと可哀想……。

 そして、ごめん。

 少しだけ、遠い目になってしまう私だった。


 ◇◇◇


 ――場所は庭園の影、大きな木の所に設定しておきました。


 クロエに指示されて、恐る恐る歩き出す。

 変な目で見られていそうで不安だ。

 トレーを胸に抱き込み、私はこの場所にむかった。


 庭園の奥に人影が見えた瞬間、心臓が跳ねた。

 うわ。

 どうしよう……。

 ものすごく恥ずかしくて逃げ出したい。


 トレーで顔を隠し、逡巡していると不意に腕を取られた。

 有無を言わせぬ力で木陰に連れて行かれる。

 思わず、小さな悲鳴が漏れた。


「……ちょ!」

「しっ!俺ですよ」


 ジェイドの声に、ほっと安心して息をつく。

 目の前には、侍従姿のジェイドの姿が。


「……ぐっ!可愛い……!クロエ、いい仕事だ」

「ちょ、ちょっとそんなにマジマジと見ないでよ」


 恥ずかしくて、またもやトレーで顔を隠した。

 すると、その手を取られて動きを止められる。


「恋人同士なんだから。照れないで、メイドさん。秘密の逢瀬でしょう?」


 腰を抱き寄せられ、耳元で囁かれる。

 ぞわりとした何かが身体に走り、思わず腕に力が入った。


「ぎゃーー!!エロ侍従すぎて無理ーーー!!!」


 ――バコーーン!!


 私の持っていたトレーがジェイドに直撃した。

 物凄い音を立てて――。


 しかし、怪我はしていないはず。

 それだけ確認すると、私はトレーを放り出し、両手で顔を覆って逃げ出した。


 真っ赤な顔をしているに決まっている……!

 ジェイドのバカ!


 ◇◇◇


 木陰から、現れたクロエがジェイドを見下ろす。

 不貞腐れたような表情の彼は片膝を立てて座り込んでいた。


「調子に乗りすぎよ。せっかくチャンスを作ってあげたのに。さーて、私は部屋に戻って、ルフィーナに泣きつかれて来よっと」


「うるさい。お前ばっかり狡い」

「仕方ないじゃない。私が一番なんだもの」


 クロエは勝ち誇ったように笑ってその場を後にした。


「ま、仕方ないか……」


 まだまだ待つ必要がありそうだと、ジェイドは溜息をついたのだった。


 

ここまで読んでくださってありがとうございました。

クロエが好き放題するコメディ回でした。

少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです。

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