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エリス・ミドル  作者: 飴色茶箱
22/91

2011年4月8日 脅迫文

2011年4月8日


巨大な欲望が動く中の夢と現実が混ざり合う時、

あなた方は血塗られた惨劇を目撃する。

栄光の勝者は、一人もいない、あるのは絶望の破片のみ




「何だこの手紙は?」

新日本テレビの社長、安西隼人は黒い封筒に入った手紙を持ってきた部下、総務部の部長、三浦に尋ねた。


「どうやら、脅迫文のようです」困惑した表情で言う


「脅迫文?・・・・」三浦に対し疑問を発した。表情は眉間にしわがよっていて険しくなっていた。


今朝、郵便で届けられたこの手紙を三浦は熟考のすえ、これが脅迫文であると結論付けていた


「私の考えですが・・おそらく、これから我々がこれから収録を始めようとしている最強のニート決定戦を指しているのだと思うのですが」と自分の考えを述べた。


少し間を置いて安西は言った。「うん、確かに・・そう言われると、読みようによっては、すべてが当てはまるな。この手紙の内容を、このテレビ局で知っている者は?」


「手紙を開封した私と、社長のみです」三浦は断言した。


「そうか、知っているのは私と三浦だけか、では、最強のニート決定戦は予定通りおこなう」三浦の目を見て自信満々に安西は言った。


「ですが、社長!万が一の事態が起こる場合の事も考えておいた方がよろしいのではないでしょうか?」三浦は自分の意見を率直に述べた。


「ああ、分かっている。だがこんな紙切れ一枚にビビっていてもしょうがないだろう。警視庁の上層部に私の知り合いがいる。このことは内密に調べる。正式な公表は無しだ。もちろん社員にもな!余計な心配をさせるな」


「承知いたしました。社長がそう仰るならば、私も従います。絶対成功させましょう。30周年記念番組を!!」三浦は両手のこぶしを握ってガッツポーズを作って見せた。


「それにしても、中学生までエントリーしてくるとはな・・面白い番組ができそうだ」

社長の安西隼人が言った。

「福永亜理紗のことですね。中学二年生で陸上の800mでインターハイ4位。ジュニアアイドルとしてグラビア等で活躍中です」

三浦が簡単な情報を述べた。

「まあ、所詮は中学生だ。まあ1次試験は、彼女を多めに映して視聴率を稼ぐぞ。女子中学生が参加しているとなると話題にもなる。」楽しみだと言わんばかりにニヤリと安西が笑みを浮かべた。


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