ヤンキーアネゴと真顔少女の日常【変わった日常編】
「と言うことがあったんすよ」
「ふむ、そりゃ災難じゃったの〜」
流石に家にいるのは気まずい感じになったので、マキはマイを連れて、ベテラン車整備士の白ひげ(ガジ)の工場に、相談に来ていた。
「どうしたらいいんっすかねー。このまま帰っても、なんも解決しなさそうっすし…」
「そうじゃな〜。適当にケーキでも買って、プレゼントするってーのはどうじゃ?少しは機嫌が良くなるんじゃないかの〜?」
「アネゴは甘いの苦手なんっすよ…。それに…プレゼントしたところで機嫌が良くなるとは思えないっす」
「んん?何か〜心当たりでもあるのか?」
「実は、昨年のアネゴの誕生日、お祝いにあっしからプレゼント渡したんすよ。そしてアネゴは言ったっすよ。「喧嘩売ってんのか?」って、睨みながら言われやした。そして…プレゼントを受け取ってもらえなかったす」
「ふん〜あいつらしいと言えばらしいのかのう」
「アネゴのキレポイントが、長年付き添っていやす、あっしですら、まだわからないことばかりっす」
そう、アネゴとはもう数年の付き合い。なのにまだまだ触れていないことはたくさんあるのも事実。このままではいけないと、あっしは思いやしたが、あまり深入りするのも良くないだろうとも思った。
「今回、アネゴの頭の上に座る行為についてはこう、聞かされていたっす」
「マキ!よく聞け。俺はな。頭の上に座られるのが大っ嫌いだ。だから気をつけろよ?」
「はい!わかりやした!でもアネゴ、なぜ座られると嫌なんっすか?」
「昔つるんでた奴に、まんまとはめられそうになったことがあってな。その時はヤバかったんだが、なんとか逃げ出すことに成功した。が、それ以来、俺は…俺の頭の上に座る奴に対して、殺意がわくようになったんだ。一つの生理現象ってやつでな」
「そんな過去があったんすか…。」
「たとえ、付き合いの長い奴に対しても許すつもりはない。だから気をつけろよ」
「ってな、感じで警告はされていたっす。あっしは理解していたっすけど、マイにはなにも説明していなかったのはあっしが悪かったっす…」
「はぁーあいつもめんどくさい性格してやがるのー。トラウマの記憶あるならもっと早く教えてあげることはできただろうに。この問題に対しては、おまえらの落ち度じゃないかのう?」
「その通りっす…」
「話を戻そう。まずはアネゴの機嫌取りじゃな」
「なんかいい案、ないっすかねー」
「ん〜そうじゃな〜。しゃーない。今回だけだぞ?」
「?なんかいい案あるんすか?」
夕日が輝く時間。アネゴとはいうと…
「あー!あいつらどこでなにしてやがる!帰りおせーよ!ったく!」
今朝のあれ、あれのせいで帰ってこないのか?俺は…悪く…チッ!なにやってんだー俺は!
ピンポーン
「お?帰ってきたか!まったく心配させやがって!」
ガチャ
「ただいまー♡マイちゃん!服持ってきたよー♡」
「げっ!何でお前が来るんだよ!!」
「あら?あなた1人?マイちゃんとマキさんは?」
「どっか出かけている」
「あらら、あなた1人おいてけぼり?かわいそうにー!」
「てめぇ…喧嘩なら買うぜ?」
「結構よ!私はマイちゃんだけが目的だもん!」
「ならマイはいない。帰れ」
「嫌よ!せっかく来たのに帰るなんて意味ないじゃん!待たせてもらうわ♡」
「おい!勝手に入るな!」
「いいじゃない。減るもんじゃないし♡あなたもコスプレする?」
「するわけねぇーだろ!いいから帰れ!」
「あん。冷たいわねー。」
ガチャ
「アネゴ!ただいまーっす!」
「あ!やっと帰ってきやがったー!」
「あら♡マイちゃんとマキさんおかえり♡」
「あれ?なんでミナさんがいるんすか?」
「何って、もちろん!マイちゃんに服を着せて写真を撮るために来たのよ♡」
「あー今ちょっと待っててもらってもいいっすかね?」
「え?」
「ほら、マイ」
スッ…
「アネゴの頭の上に座ってごめんなさい」マイは深く頭を下げて謝った。
「マイ…俺も悪かった…。怒鳴ったりしてすまなかった」アネゴも、少し頭を下げながら謝った
少し時間をさかのぼる…
「謝る!?それだけっすか!?」
「ああ、あーいう奴は、それだけで理解しよる。機嫌取るより、ストレートに謝って、こちらが大人の対応をすればいいのじゃよ。アネゴの奴も、さすがに気にしとるだろうしな。ただ、言うか言わないかはマイちゃん次第じゃ。秘策とは言わないがたぶんこれでいけるはずじゃよ」
「マイ?どうするっす?」
白ひげの言った通りになったっすね。あのアネゴが、子供相手に頭をさげるなんて…。でもこれでよかったんだろうっすね。私たち3人、これからもやっていけそうっすね。
「さ!飯にしやしょうか!今日はすき焼きっすよ〜!」
「おお!いいね!ビールビール♪」
「すき焼き?」
「マイちゃーん!服持ってきたし、服着てみてー♡」
「おい!お前はいい加減に帰れ!」
「まぁまぁアネゴ!ご飯はみんなで食うと美味しくなるんすよ!ね!」
「チッ」
「マイはすき焼き初めてぽいっすね。作るから食器の用意をお願いするっす!」
「うん!」
「えー服着てくれないの〜?」
「ほらほら、ミナさんも食べましょ?服は…食べ終わってからでもできやすし!ね!」
「しょうがないわねー。わかったわ!食後の楽しみにさせてもらうわ!」
こうして俺たちの初めての日常が終わった。いろんな人と関わることで色々な変化が生まれる。私たちもこれからも変わっていくのだろう。




