最強従者は今日も自由 第一章 エピローグ
表彰式が始まる予定だったが、
灑我が余りに重症で少し遅延が発生する事となった
「糸垂、おめでとう」
「糸垂かっこよかった!!」
其の時間で、家族と会話を交わす
「・・・気を抜いたら、死ぬ様な一戦だった
だが・・・
其れでも、何処なのか、あの剣を育てたいと思ってしまう」
「・・・糸垂がそこまで言うなんて、
よっぽどの人なの?」
「其れは分からないが・・・
奇妙な縁を感じる
・・・あの構を、何処で知ったのかも気になる」
アデサラは、軽く相槌をしたまま、少し考えこむ
「そういえば、賞金はどうするの?
使いたい分は自由に使えばいいけど」
「取り立てて欲しい物も無いというな
屋敷の臨時貯蓄に充てるか、という」
『まもなく、贈呈及び授与の式を始めます
該当選手は此方まで来てください』
アナウンスが聞こえる
灑我が目を覚ましたのだろうか
医療魔術の発展は凄まじい物だ
「行って来る」
「堂々となさい」
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『これより、贈呈及び授与の式を始めます!
優勝、花筏糸垂様!台にお上がりください!』
其う、言われる儘に台へ上がる
拍手歓声が耳に刺さる
此れだけは屡々不愉快だった
『こちら優勝者への賞金と、剣聖の証です
どうぞお納めください』
剣聖とは、全人闘技優勝者へ送られる称号である。
「有難く」
其れ等を受け取り、数歩下がる
『次に、惜しくも優勝に届かなかった夜桜灑我様
台へお上がりください』
回復魔術での治療を受けたのだろう
ふらつきはしているが、元の様子に戻っていた
無事に目を覚ました樣だ
『こちら準優勝者への賞金と、剣姫の称号です!』
剣姫とは、優勝者と接戦をした女性剣士に送られる称号である
全人闘技に参加する女性剣士の母数が少ない上に、上位一桁に入る事さえ極めて珍しい
其の為に授与の瞬間を目で見られることは殆ど無い
「ありがとうございます」
そうして、灑我も数歩下がる
『新たな剣聖と剣姫の誕生です
皆様盛大な拍手を!』
そうして、眾くが喝采を呼んだ
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斯くして、全人闘技も畢わり、
屋敷に歸る事となったのだが、
「どうしてこの人がいるのっ!」
「私は居たら駄目なんですか・・・?」
「やだ」
「えぇ・・・」
フィーネが不服を訴えていた
その視線の先には、
灑我が歩いていた
育ちがいいのだろうか
自然の所作はかなり綺麗な物だった
「少し話しているうちに何かと気が合って、
これからたまに剣を教えて貰う事になったんですよ」
灑我の説明に、アデサラが相槌を打つ
「そういえば、糸垂言ってたわね
縁みたいなのを感じるって」
「・・・其う言う事だから、
理解して呉れると助かる」
「・・・」
フィーネは、最後まで不満そうだった




