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【17】
【17】
ラーヌも示唆していたが、下山の方が辛いもの…。足元が見えない。まるで、水の上を歩いているよう……ああぁ。
ワタルは、この時、初めて点と点が、結ばれていったような気がした。走馬灯の連続。それから、突然、紫色の鳥が現れたかと思ったら、この詩を朗読したあと、座敷童子のように、姿を消していった。
さらに下山し、歩を進められたからか、ようやく、遠くに見える街の灯りが見えてきた。
「日常美術館」
象、色彩、声、息
1枚の絵
1つのコップやお皿
日常がまるで美術館のよう
陶器は極彩色で
ロマンとデフォルメ
胡蝶蘭のようにお上品に頭を垂らして
うねりのなかでカンパーナ
名前の命は今日も刻まれている
ジュゴンの雨のルルベ
音楽が凝固したモニュメント
宇宙がひとつの生き物でストロベリー
プラズマケーキテンペスト
裸のスケッチ
生と死と殉教と虚空と
裕福者の皹
少年と老婆と椅子
印象的な天気の露
調和の錬金術と虹
極小=中間=中心=極大=四大や五大元素
アスファルトやコンクリートのうえにある枯葉のトランペット
月と星辰の歴史、犬と猫と鳥と亀
心情がさわやかな太陽の楽園
青のなかにある緑や黄色、浅葱色
そこからの紫
そして青
ベッドから眺める明晰夢
鉛筆の詩のなかにもぐり込んだ
累乗のあなたとわたし




