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誰も知らない 〜日本最高峰の学園は究極のカオス〜  作者: 瀬戸隆平


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EP62 意見聴取会

お読みいただき、まことにありがとうございます。

 辻獅堂(しどう)という名前に、

「聞いたことないですね」

 と言う新入生首席の速水優芽。

 1年の学年主任教師の成田が説明する。

「高等部からの編入生だからね。彼は最近、また警察で話を聞かれたらしい」

「警察といえば、会長の殺人未遂事件が関連している可能性も。怪しいですね」

「学園もそう思っている。だから昨日、話を聞いた」

「どうでしたか?」

「完全にしらばっくれたよ。何も知らないと」

「それで帰したんですか?」

「ああ、仕方ない」

 優芽は、ため息をつく。

 そして言う。

「その生徒は、どう考えても疑わしいですよ。補導されただけでも十分。学園から追放すべきです」

「だけど、学園は警察ではないからね」

 すると優芽は間髪入れず畳み込む。

「行動は今すぐにでも起こすべきです。問題が発生してからは遅いんです」

 成田主任の額には、いつしか脂汗が浮かんでいた。

 ハンカチを取り出して汗をぬぐう。

 そして優芽に言う。

「君の言うことはもっともだ。だが私の独断ですべてを決めることはできない」

「そうですか」

 冷静に答える優芽。

 成田主任の視線は優芽の顔色をうかがっている。

 それを観察している優芽。

 一瞬、目を伏せ、再び成田の顔を見る。

「でも私、成田先生に期待してるんですよ」

 同時に首を傾げて上目遣いの笑顔を浮かべる。

 成田の強張った顔が和らぐ。

 そして口を開く。

「わかった。君のためにも手を尽くすよ」

「ありがとうございます。やっぱり先生は頼もしいです」

 それを聞いて成田の目尻が下がる。


 2時間後の理事長室。

 成田は進言を行っていた。

「辻獅堂の処分に関して、参考意見として生徒代表の話を聞きましょう」

 渡辺理事長は重厚な椅子にもたれながら、うなずく。

 そして聞く。

「誰を呼ぶんだ?」

「2人を考えてます。一人は小寺孝雄。元財閥の御子息です。御存じの通り小寺家の総資産は5兆円を超えており、日本財界と政界に大きな影響を与えています。特に与党の最大勢力である自由党に太いパイプがあります」

「問題ない。もう一人は?」

「メイチェンです」

「なるほど。世界を代表する財界の大物の娘か」

「ええ。多くの政治家や財界人が彼女の父親にひれ伏していますよ」

「よかろう」


 7月13日。

 理事長室では、ランチタイムを使って意見聴取会が開かれていた。

 

 部屋の中央に置かれた大きなテーブル、その両側に置かれた豪華なソファ。

 奥の方には渡辺理事長と成田主任が据わっている。

 そこに入って来たメイチェンと小寺孝雄は反対側のソファに座った。

 目の前には重箱のお膳が置かれている。


 成田主任がにこやかに言う。

「今日は時間を取らせて悪かったね。お弁当を食べながら話そう」

 みずから目の前の重箱のふたを開けて、箸をとる。

 それを見て生徒二人も重箱に手を伸ばす。

 中にはカニやローストビーフなど高級な料理が入っている。

 メイチェンはさっそく鰻の白焼きを口にする。

「まあ、美味しいこと!」

 屈託のない笑顔。

 まったく緊張の色はない。

 小寺も平然とキャビア寿司を味わっている。

 そこで渡辺理事長が本題を切り出した。

「今回の議題の一つ目は、生徒会長・大泉裕一郎への暴行事件だ」


ひき続きどうぞ、よろしくお願いします。

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