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第12話 相棒、再び 〜シーズン1完〜

卓巳の攻撃を俺が止めた瞬間、店内は静まり返った。

ルカは俺の背中にしがみつき、珍しく動揺した声で呟いた。

ルカ「……電斗くん、ありがとう……

不意を突かれて……私、焦っちゃった……」

あいつ(卓巳)はニヤリと笑い、牙を見せた。

卓巳「ははっ、相変わらず真面目だな、電斗。

お前はいつもそうだ。俺のやり方を邪魔して……」

俺はあいつを正面から見据え、静かに、しかし強く言った。

俺「……卓巳。お前も、この世界に来てたのか。」

卓巳は一瞬目を細め、それから大笑いした。

卓巳「そうだよ。俺もこの世界に飛ばされた。

そして決めたんだ。

『俺はこの世界で、適当に、自分の生き方で生きてやる』ってな。

お前みたいな真面目野郎に説教されるのは、もううんざりだ。」

俺は拳を握りしめた。

俺「俺は……お前と一緒に本気でやりたかった。

ダンス部でも、文化祭でも……お前が適当で逃げてるのが許せなくて、いつも注意してた。

でも、それはお前を否定したかったわけじゃねえ。ただ……」

卓巳「ただ、俺を変えたかったんだろ?

相棒のくせに。」

その言葉に、俺は言葉を詰まらせた。

俺「……ああ、そうだ。

でも今、わかるよ。お前が俺の真面目さを息苦しく感じてたことも。

俺も、お前の適当さが許せなくて……結局、すれ違ってた。」

卓巳は静かに笑った。

その笑顔には、苛立ちと、どこか懐かしさが混じっていた。

卓巳「はは……ようやく気づいたか。

でも俺は変わらねえよ。この世界で、俺は俺のやり方で生きる。

お前は真面目接客で強くなれ。

いつか……本気でぶつかり合おうぜ。」

俺は静かに頷いた。

俺「ああ……その日を楽しみにしている。」

卓巳は最後にルカを見て、軽く笑った。

卓巳「猫耳の相棒、大事にしろよ。」

そう言い残し、卓巳は部屋の奥へと消えていった。

店内が静かになった後、ルカが俺の袖をそっと引いた。

ルカ「電斗くん……あの人が、昔の相棒なの?」

俺「そうだよ。

すれ違ってたけど……やっぱり、大事なやつだった。」

ルカは優しく微笑んだ。

ルカ「きっと、またちゃんと話せる日が来るよ。

私も、電斗くんの相棒として、ずっとそばにいるからね。」

俺はルカの笑顔を見て、胸の奥が温かくなった。

その夜、オルガから連絡が来た。

オルガ「熱血紫色、よくやった。

魔王様のストレスはまだ収まっていない。

お前が来た理由も……その一部だ。

だが、今はまだ全てを話す時じゃない。

もっと強くなれ。

お前と、あの適当野郎が本気でぶつかる日が来るまでな。」

俺は夜空を見上げ、静かに拳を握った。

俺「わかった……

俺はもっと強くなる。

接客で。

そして、いつか卓巳と……」

ルカが隣で俺の手を握った。

ルカ「一緒に頑張ろうね、電斗くん。」

こうして、俺の魔界バイト生活は新たな段階へ進もうとしていた。

シーズン1 完

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